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Object-Oriented Conference 2020を盛り上げました!

はじめに

オブジェクト指向についてあれこれ語るカンファレンス「Object-Oriented Conference 2020」が無事おわりましたね!さまざまな知見が共有されるすばらしいカンファレンスでした。そんなイベントを、スタッフの一人として携わり、スポンサーとして微力ながら支援し、スピーカーとして盛り上げる一助になれたのではないかと感じています。
本レポートでは、それぞれの立場からの感想を簡単にまとめました。

スタッフ参加したよ!

私がコアスタッフとしてジョインしたのは2019年6月10日です。あのころは「petit-conference」と呼ばれており、開催場所も決まっておらず、まだなんの実体もないふわっとした状態だったのを記憶しています。そこから約8か月間にわたって私たちはいろいろな準備を重ねてきました。とくに自分が最後まで担当として携わったのは以下のようなタスクです。

• クッキーの選定
• 当日スタッフの対応マニュアルづくり
• 各種ご案内文言づくり
• いくつかのノベルティ制作(デザイン~発注)
• 主催者へのクソリプ

主催者である龍族が当日にこう話していました。「カンファレンス主催は初めてだから何が成功かわからないけど、無事終われただけで大成功でした。」目立ったトラブルはなく無事終わることができ、ほっとしています。
私は、最後まで携わり続けて「楽しかった」で終わることが一番の成功なんじゃないかと思います。日常の忙しさやタスクの得意不得意・難易度、さまざまな理由から、すべてのスタッフが楽しさのなかで終われるのは非常に難しいことです。私たちのカンファレンスも離脱される方はたくさんいましたが、そんな方たちにも感謝を伝えながら、最後までスタッフが一丸となって楽しくやりきれたという実感が一番の収穫でした。

私たちスタッフのSlackチャンネルは、常に笑いが満ち溢れていました。
見事な連携によって、楽しく仲良く、濃い10か月(スタッフによってはそれよりも長い/短い期間)を過ごせました。次回開催はまだわかりませんが、このチームで再び何かを成し遂げることができたらいいなと思います。
ご参考までに、執筆時点でのスタッフSlackチャンネルの最新やり取りを貼り付けておきますね。

無題

今回は初開催のカンファレンスであり、また多くが運営も初めてのメンバーが集まるなかで試行錯誤しながら、形として成し遂げられたのは素晴らしいですよね。カンファレンスとは、人が集まり学を生み出すための場です。それによって、日本のエンジニアコミュニティを成長させ、より豊かな社会を実現することができるはずです。
スタッフとして当日Twitterタイムラインを眺めながら、参加者ひとりひとりが多くを学んでいる姿をみることができたとき、「カンファレンスを開催してるんだ」という実感がわいてきます。この実感をかみしめながらスタッフとして参加できたことが、私にとって貴重な成長の機会になりました。

カンファレンスなどのイベントを主催したり、スタッフとして運営を手伝うことは、コミュニティにコントリビュートする一助になれます。エンジニアとして技術力を提供することも重要ですが、私たちがスタッフとして力を使うことでも充分発展に寄与することができるはずです。未だ経験したことがない方は、ぜひどこかのカンファレンスの当日スタッフから挑戦してみてください。あなたにとっても、普段とは違った学びがあるはずです。

私たちスタッフだけでは、多くの知恵や学びを参加者に提供することはできませんし、運営に必要な資金を捻出することもできません。スピーカー・スポンサー・一般参加など、カンファレンスに関係いただいた多くの方々に支えられたからこそ、実現することができました。関係者の皆さまに、スタッフ末席の一人として、改めてお礼申し上げます。

初めてイラレ使ったよ

エモい話題のあとは、スタッフ業のなかでも印象に残ったことをレポートします。ぜんぶは体力の都合でかききれませんのでひとつだけ!
今回は初めていくつかのノベルティ制作に携わりました。

• 名札
• ランチカード
• ミニノート(B5)
• アクリルキーホルダー

ランチカードや名札など、「あって当たり前」のアイテムは世の中にたくさんあふれています。なにげなく存在するものも、実は誰かがこだわり丁寧にデザインしているものがたくさんあります。私たちエンジニアにも同じような仕事は多いのではないでしょうか。たとえばエレベーターの制御プログラムなど誰も気にとめないでしょうが、私たちの命を守る重要なアルゴリズムが組み込まれているはずです。そんな「当たり前」をあたりまえと思わずに気づける機械になりました。あと、イラレって楽しいですよね。

できれば年間ライセンスを個人で維持したいところですが、かなり高額なので今後も使い続けるのは難しいなとすごく残念です。こういったツールをコミュニティが無料で使えるようになれば、アウトプットの幅が広がるかもしれません。

ほしいものリストをおいておきますね😀

スポンサーしたよ!

わたしが勤める株式会社メディアドゥは、Object-Oriented Conference 2020のゴールドスポンサーをしました。多くのエンジニアがオブジェクト指向のもとに集い、アーキテクチャや設計などについて学ぶ貴重な機会を提供する一助となれたことを光栄におもいます。
当日は弊社技術本部のトレードマークキャラ「しかちゃん」があしらわれたプリングルスを配布し、大変好評だったので大満足です。協賛チームの主要メンバが、とある大きなプロジェクトの佳境のため非常に時間がない中も準備を進め、無事にセッションをもつこともできました。会社としてのセッションレポートは改めて登壇者の @kent_hamaguchi より「TECH DO BLOG」で公開する予定(たぶん)です。
聴講頂いた皆さま、ありがとうございました。

登壇したよ!!!

今回、「オブジェクトライフサイクルとメモリ管理を学ぼう」というタイトルで、カンファレンスのなかでもかなり異色なセッションを担当させていただきました。
このセッションを行ったモチベーションは、「オブジェクト指向言語は正義なのか?」を改めて考え直す機会を持つべきと考えたからです。
私たちは、高級言語の丁寧すぎる実装に、あまりにも慣れすぎています。
私は普段、オブジェクト生成のコストを考えたりしません。
私は普段、オブジェクトがいつ消えるのかを考えたりしません。
しかし、それらは確実はプログラム言語やOSの低いレイヤによって動作し、私たちが作るビジネスロジックを支えています。
「オブジェクト指向を見つめ直す機会」であれば、もっと根本的な動作原理についても見直しすべきではないでしょうか。そこにもきっと、アプリケーションを正しく作るためのヒントがあるはずですし、「高速化」や「セキュリティ」などの知識や意識にも繋がるでしょう。
このように、他のセッションとは違った角度から、聴講者の皆さんの意識に一石を投じるようなトークになれば幸いです。

このセッションは低いレイヤの話題ですので、いくら丁寧に説明しても理解しづらい部分が多いのではないかと思います。しかし「雰囲気がわかる」ことが「興味をもつ」への第一歩です。ぜひ気になることがあれば、その裏側にある動作原理をもっと詳しく調べてみてください。もしわからないことがあれば、いつでもご質問ください。

トークは35分の予定でしたが、早口になりながら勢い余って43分を記録してしまいました。本当は丁寧に説明するのであれば倍以上の時間が必要なんじゃないかと思いながらセッション資料を準備しましたので、当たり前といえば当たり前なのですが…。セッションのテーマ「星の数ほどあるオブジェクトにどんな意味があるのか」は、このスライドだけでは到底語ることはできません。その答えはきっと、私や聴講者の皆さんがどのようにコードと向き合い、何を生み出すかによって大きく変わるでしょう。
いつかどこかえ、今回の内容をいかした体系的なアウトプットができればと考えていますので、続きはまたそこで!口下手なのでうまく伝えられない部分も多くあったかもしれませんが、セッションの感想をツイートなどでお寄せいただけるとすごく嬉しいです。

登壇、すごく楽しかったです!
スピーカーとして、貴重な機会をいただき、ありがとうございました。

さいごにひとつだけ。
「スタッフだとスピーカー採択に影響はありますか?」
答えはある意味YESになりますが、とはいえどこのカンファレンスにおいても忖度は絶対にありませんよ!私のプロポーザルも、公平公正な視点から採択していただきました。
1. カンファレンスの主旨や思いをより強くくみ取ることができる
2. プロポーザル内容の機微な部分を伝えやすい
3. 登壇者の顔と名前とプロポーザルが一致している
スタッフになれば、このように採択に際してプラス要因は発生し得ますし、どんなカンファレンスでも共通します。だからといって、スタッフをすれば登壇者になれるわけではありません。カンファレンスの主旨を理解し、聴講者層を具体的にイメージし、明確に興味をひき学びにつながる内容を組み立て、競合トークとの差別化を図り、キャッチーなタイトルをつけ、期限までに応募する。これは、誰もが等しく行わなければならないハードルです。それよりもむしろ「多忙なスタッフが、さらに多忙な直前時期に登壇資料を準備する」というハードルの方が確実に高いです。しかし、スピーカー&スタッフは共にカンファレンスを盛りあげるために欠かせない重要な一員です。どうせなら両方楽しんじゃうのもありですよね。

さいごに

直前2週間に怒濤の追い込みがあり、かなり多忙のなかですべての準備を進めるのは楽しくもあり、苦しい2週間でした。①スタッフ向け資料を1万文字以上書く、②はじめてのイラレでノベルティをデザインする、③その他の案内文など書く、④セッション準備する、⑤技術書典に向けて8ページほどの寄稿文を書く、⑥他のイベント運営やLT登壇も平行する、と、2020年を迎えて早々に我ながら驚きのアウトプット量をこなしました。人間なせばなりますね!〆切などでご迷惑をかけることもありましたが、どれもクオリティを落とさず(一部すこしだけ断念した部分はありますが)満足できる結果になったので、また次も頑張ります!

次回は3/21に開催される「Laravel JP Conference 2020」にて「PHPと乱数」に関する30分のセッションを担当させて頂く予定です。またその際にお会いしましょう!

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