読書感想文(314)汐見夏衛『あの花が咲く丘で君とまた出会えたら。』

はじめに

こんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回はオススメされた本です。
汐見夏衛さんの本は初めて読みますが、最近人気だそうです。

感想

どちらかといえば、小学生〜中学生向けかなと思いましたが、とても良かったです。
現代の日本では、戦争について真剣に考える機会はあまり無いように思います。
もちろん、テレビで海外で起こっている戦争についてのニュースを観たり、学校の日本史の授業で習うことはあります。
けれども、やはりどこか他人事で、自分とは遠い過去、遠い国で起こっているだけのように感じてしまいがちなのではないかと思います。
この作品は、中学生が1945年の初夏にタイムスリップをして、戦時中を体験するお話です。
小学生や中学生が読めば、戦争を身近に感じざるを得ないのではないかと思います。

特攻隊の話というと、百田尚樹『永遠の0』が有名です。
私は読んだことがないのですが、恐らくこちらは特攻隊となった青年自身が主人公になっているのだと思います。
そちらの視点で書かれた本も読みたいと思う一方、少し気力が必要だなぁとも思います。

文学としては、恋愛要素がやや甘過ぎるので、この辺りがやや子ども向けかなぁと思います。
ただ、流石に別れのシーンは涙が溢れてきました。
「生きたい」という生物として当然の欲求よりも、他人を守ることを優先するということ。この利他の精神は、仮に自分自身を言い聞かせた結果のものだとしても、この上なく尊く感じます。

おわりに

汐見夏衛さんの本はまだ他に知らないのですが、また機会があったら読んでみたいです。
ということで、最後まで読んでくださってありがとうございました。


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