記憶に残る話し方

小学校、中学校で何度も「朝礼」を行ってきた。学校の頂点(校長先生)の話を聞くことで組織への帰属意識を高め、階級構造を刷り込むためだろうが、正直ほとんど内容を覚えいない。終業式の話が少し長かったかな、程度だ。

その中で唯一覚えている話がある。校長ではなく生徒指導のゴリゴリ体育会系の先生の話だ。誰からも恐れられているラグビー部の顧問でもある。
普段は女子生徒のスカートの長さや頭髪チェックに精を出しているが、その時だけは違った。

「みなさん、この夏休みはトイレ掃除をしてください。以上。」会場がざわめいた。生徒全員怒られる覚悟で聞いていたから動揺していたのだろう。なぜそんな話を生徒指導の先生がしたのか、なぜトイレ掃除なのか、よくわからなかった。

記憶に残すためには状況(誰がどこで話すのか)とインパクトが必要だろう。端的に話すとより効果的だ。トイレ掃除の話を思い出すたびにそう感じる。
なお、成人した今でも反抗心からトイレ掃除はしないようにしている。


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