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コロナで大きく変わる広告の役割

こんにちは。経営・マーケティングコンサルタント、ビジネスディベロッパーの新井です。

私は大卒後、広告業界に入り、今はマーケティングやブランディングに加え、経営コンサルティングや新事業開発をしています。

私が広告会社に入社したのは1990年代です。すでにバブルは崩壊していましたが、今とは違い、広告に元気があった時代です。当時のCMは人を励ましたり、笑わせたりと消費者に受け入れられるものでした。面白いCMや世界のCM特集がTV特番で放映されているような時代でした。

しかし、今の広告業界を見ると、消費者からは喜ばれていないものが多いように思います。CMはリアルタイムのOA中はトイレタイムと言われたり、録画視聴ではスキップされます。また、人々の日常において、CMが話題になることはほぼありません。

私が経営・マーケティングコンサルタントとして独立起業してから10年以上経ちます。広告業界を業界の外からも見られるようになり、これではいけないと思う気持ちは年々増しています。消費者にスルーされる広告、消費者に煙たがられる広告。そこをなんとかしようともがく広告会社。それは、歪んだ形なのではないかと違和感を感じています。

今、コロナにより、世界中の人たちの価値観が大きく変わろうとしています。生き方も、働き方も、消費の仕方も変わるでしょう。ほとんどの人が経験したことのない新しい価値観の世界が来るのかもしれません。

広告の第一の役割は「売るための役割」です。経済が企業の成長をベースに考えられ、それを後押しするための一つのツールが広告である以上、否定されるべきものではありません。しかし価値観が変わった世界において、「売るための役割」の重要性は下げるでしょう。「売るための役割」以上に「世の中を良くする役割」「人々に寄り添う役割」を持たなければ、広告はますます人々から煙たがられるものになるからです。ひいては、広告の存在価値を失わせることになり、広告主にも不利益となります。だから、広告は変わっていかなければなりません。

コロナは世界的な経済活動の停止を招きました。そして、これまで経済至上主義だった価値観に対して、そのままで良いのかという疑問を人々に投げかけました。大切なものはなにかを問うています。

その答えの方向性が「世の中を良いこと」であり「人のあたたかさ」であると思われます。大きな変化は人を不安にさせます。多くの人が、どういう生き方、どういう働き方、どういう暮らし方が良いのかを模索する中、広告に求められるのは「商品やサービスの良さを伝えること」ではなく、「世の中に貢献する要素があること」であり「人の不安を取り除いたり、プラスの気持ちにさせること」になります。それは、結果的に、広告主を含むすべての人にとって、世界にとって、広告業界にとって良い結果をもたらすものになると思われます。

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