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読んだ本:「見上げれば 星は天に満ちて」

ウツに、なりそうであった。いや、ウツ?というか無感動というか。

一応こういう時のための生姜紅茶を入れ、バナナを喰らってみた。自分的には生姜紅茶は、駄目な時ほどあー救われるナって思うんだよ…感じるのだよねこうのど元から。励ましだよ、励まし。

作るときは、え、すっごい生姜入れるね大丈夫?ってくらい景気よくすりおろしていれましょう。そうするとのどにビリビリきてすぐ内臓に熱が生まれてくような感じするんです大事なんですよこれが。冷えないことなんだよ結局。なんか湧いてくるんで救われます。ホント。

まあ、バナナはよく分からんのですけど、筋トレも後で、するからね。バナナも食っておきます、みたいな。この際ウツっぽくなる手前で手当てをしているってことが、一番大事なのだよ。自分が自分のために動いたっていう実績が、こう、自分的には大事。

周期的にイヤんなるときがあるなと思う。これを越えたりするんでしょうね。でもほんと嫌になるときはなるよね。なんだろう。

ということで、今日はnoteのお勧めに従い、今年の夏ごろ読んだ本の感想を素直に書いてあげよう。

はい、こちらです。↑

短編集ですね。浅田次郎さんが選んだ日本文学短編小説の、浅田次郎さん自身の心に残った物語だそうで、あります。私はそもそも読書家でないため、こういうヴェテランのなかのヴェテラン…のような本読みの方が選んでくれた本はいいもんだーと思う。読んだことのあった短編はこの本の中で2作しかなく、それはまた改めて読むなどはせずに飛ばしたし、それにここに入っていた立原正秋の短編「手」はちょっと、じっくり読みたくなくてななめ読み気味になってしまったけど、まあ、なんとか読み終わった…、と言っていい文庫本であります。

まず鴎外の「百物語」から始まるのですが。この鴎外がすごい毒舌でして、あれ?この人ってこういう人だったっけと思って、不謹慎にも笑えて、妙な親近感を持ちました。その次が、谷崎潤一郎の「秘密」なんですが、これが!私は素直に一番面白く、魅力を感じた物語だったので、なにこの短編集いかす…!と興奮していましたが、やはり、後程浮き沈みと言うか、人の心に残るからって自分も同じではないねと思ったりするのでしたが。

で、芥川の「疑惑」、読ませるけれども、暗いですね。こういう人の心の暗黒話しかないんですかね純文学が生きてた頃の日本文学は。気が滅入りますがそういう話が好きな方にはいい読後感でしょう(谷崎潤一郎はそうでもないんですけど。)次が、川端康成の「死体紹介人」…好きでした。シリーズものらしくてまだいっぱい話があるみたいです。読みたいですねもっと。登場人物がそろってだいぶ人でなしで、それもナチュラルにふと、はみ出てくるような人でなしな無責任感が心に残ります。どんな状況でもなにがきっかけでも恋愛しようと思ったら出来るのよ当たり前~~という話でもあるのかもしれません。

で、この後の数作はちょっと、悪くないけども個人的にはそこまでぐっとこないかなという物語が続きまして、松本清張の「西郷札」で急に盛り返しました。ソリッドな、絞られた必要十分な言葉が描く慕情、といった場面などはたいへんヨカッタです。その次梅崎春生の「赤い駱駝」は、不吉感を高める効果が、どうやっているんだかすごいなあと思いました。生理的なこう、予感が止まらないというんでしょうか。神経を細かく細かく刺してくるような半無意識に働きかける感覚が新しかったです。

…と、そういった塩梅でした。もっといろいろ思ったけどキリがないなーと思ったんでこの辺で。いちいち何か付け加えることもないのですが、「見上げれば 星は天に満ちて」というのはいいタイトルですね。わかるな~というのでしょうか。

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