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第2のハードル~出版社さがし~

 先の記事にも書きましたが、元々、この本は「第9回絵本出版賞」の入賞作で、私が受賞した優秀賞の内容は、「出版化支援、賞状、賞金1万円」でした。
 ということで、提携出版社からも出版についての話がありましたが、2回ほど企画担当者と打合せをした結果、最終的に「提携出版社とは出版契約を結ばない」という結論に至りました。
 
 なぜならば、提示された条件というのが、
①出版にかかる費用は、基本的に著者が負担
②編集、出版部数等に関しての権限を持つのは出版社
③初版分、全部売っても著者は絶対に赤字にしかならない

ということで、自費出版ではないと言いながら、「中身的には自費出版以下の条件」だと思ったところが大きいです。
 
 特に③が、私には受け入れられませんでした。
 だって、そういう条件を提示してくるなんて、全然「出版を支援」されてる感がないし、そういう人達と信頼関係を築いて一緒に本づくりをしていく気持ちになんて、なれませんもん。
 少なくとも、私的には「プラスマイナス0」が最低条件。頼まれて、フリーペーパーにタダで原稿書いたことはあるけれど、“絶対に赤字になる原稿”なんて書いたことないし(笑)。
 
 その辺の細かい経緯については、マガジン「出版賞ビジネスの舞台裏」の方にまとめていくつもりです。
 
 商業出版と自費出版、それぞれメリット、デメリットがあると思います。
 商業出版のメリットは「出版にかかる費用は出版社持ちで、良い本にするために編集者がきちんと仕事をし、宣伝、販促まで出版社が責任を持って行ってくれる」こと、デメリットは「出版社や編集者の意向が入るため、必ずしも著者の思い通りの仕上がりになるとは限らない」ことでしょうか。
 一方、自費出版のメリットは「お金さえ出せば、思い通りの本が作れる」こと、デメリットは「出版にかかる費用は著者が負担し、販売に関しても出版社のフォローは期待できない(=自分で売らないとならない)」ということでしょう。
 
 「著者の出す費用で、出版社の意向に沿った本を仕上げる」というのは、こちらにとってはむしろ「悪いところどり」ですよね。
 という訳で、別の方策で出版を模索することとなりました。


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