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五月の5日間

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平成から令和へ。 遥か北の街・ヘルシンキを舞台に、移りゆく時代を跨いだ5日間の物語。
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五月の5日間(Take off)

# day5(Take off)  空港のラウンジ・バーではハービー・ハンコックの『処女航海』が流れてい…

五月の5日間(day4)

# day4(Chiba)  「この辺りでは一番高い建物ですから、街が一望できますよ」  コンシェルジ…

五月の5日間(day3)

# day3(Stockholm)  「手に入れれば心が朽ち、手に入れなければ身体が朽ちる。どんな時代も…

五月の5日間(day2)

# day2(Helsinki)  アルヴァ・アアルトは十九世紀の終わりにフィンランドの地に生まれ、七十…

五月の5日間(day1)

# day1(Narita)  時代を跨ぐのは、飛行機がユーラシア大陸にさしかかる頃のはずだった。  …

五月の5日間(day0)

# day0(prologue)  彼は今、ベッドの上にいる。  壁に掛けられた時計の長針が分を刻み、彼…