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クルミドコーヒーの朝モヤ

昨年末に影山さんの著書『ゆっくり、いそげ』を読み、クルミドコーヒーに足を運び、今月ついに念願の朝モヤに参加してきた。
クルミドコーヒーは西国分寺にあるカフェで、朝モヤはクルミドコーヒーで月2〜3回開かれている哲学カフェだ。

朝モヤでは、2時間ほどかけて参加者で問いを出して、語らっていく。
10人ほどの小さな集まりかと思っていたが、今回はカフェオーナーの影山さんがファシリテートする回だったからか、年代性別様々で20人程度集まっていていた。

傾聴と多様性の受容

対話にあたってルールは2つある。
1つ目は、話すより聴くようにすること。
2つ目は、様々な意見や違いを楽しむこと。

今回は下記の問いがあがった。

・借りた本に線を引いちゃったら、申告する?
・病気をしてまで仕事や学校へ行かなきゃいけないの?
・家族って何?
・地域で共生するにはどうしたらいい?
・神田松之丞の魅力って?
・期待して裏切られたことはある?
・健全な世論を形成するには?
・今日本人優先すべきテーマは?
・"みんな"って誰?
・チキンバーガーを頼んでポークバーガーが来たらどうする?
・生きるって頑張らなきゃいけないの?
・無人コンビニで買い物ができるのは幸せ?
・遅れるって悪いこと?
・本当のことを言わないのはなんで?
・コロナが蔓延しても東京オリンピックを開くの?
・人のモノは盗ってもいいの?

語らう問いを1つに決めるにあたり、強引な多数決ではなく、ファシリテーターの元、緩やかな合意形成の対話が行われた。

家族って何?

実は『家族って何?』という問いを出したのは私だったのだが、今回はこの問いについて対話が行われることになった。
対話の中で、下記の言葉がキーワードとして心に残った。

家族は、無条件の愛と安心をもたらす存在?
家族は裏切らない、裏切れない?
家族のあり方に"正解"はなく、それぞれの物語がある。
親は選べないが、親がいなければ自分はいない。
失敗させたくない親の想いと、失敗する権利を奪わないで欲しい子の想い。
家族は、人生に干渉されることが許されている最初のハードル。
親も人間であり、完璧ではない。
家族も他人として丁寧にコミュニケーションをとって関係構築していく。
難しいからこそ、向き合う価値がある。

朝9時からの集まりということもあり、対話(聴く専も含め)に意欲的な人たちが集まっていた。
普段話さない年代や職業の方々がおり、問いを生む視点の違いが面白かった(20〜30代は自身の経験から派生した問いを、40〜50代は社会問題を自分ごととしてあげるケースが多かった)。

家族はデリケートな問題なので場に出すか迷ったが、モヤモヤを吐いて問いに昇華させたことで、ふっと楽になった感じがした。
今回は運良く私のモヤモヤが取り上げられたが、私のモヤモヤを一緒に考えてくれること自体が嬉しかった。

届けたい対象・やり方は移り変わっていくかもしれないけれど、『内省や対話の場・家族や仕事以外のコミュニティが必要だから、創っていきたい』という想いは変わらないし、ますますその想いが強くなった1日だった。


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