読書レポート『物語思考』
高校で進路に関する授業を行うにあたり、大学生や社会人になってから「やりたいこと」が見つからなくて悩む高校生に対するヒントを見つけたいと思い、『物語思考』を読むことにした。
どんな本なのか?
やりたいことがわからない人が「物語思考」を通じて思考・行動できるようになることを後押ししている。
「物語思考」とは
「Fake it till you become it」と話したAmyのTEDトークに通ずるものがある。
"自分の枠"を超えた挑戦を促すマインドセットであるだけでなく、具体的な手法についても述べている。
物語思考の5つのステップ
notionアンバサダーの方が著者に確認のうえ、noteの有料記事でワークシートを配布している。
ステップ1:頭の枷を外しながら、なりたい姿を考える
高校生の頃を思い返すと、以下の"枷"があった。
・大学の学部を決めると、職業が決まる
・資格職(医師、弁護士等)以外は安定しない
・なりたい姿は1つに決めて、変えてはいけない
ステップ2:キャラをつくる
高校生の時に「物語思考」を知っていたらひとりで実践できたかでいうと、なりたい姿を考えるための経験やインプットが足りず、解像度の質も低かっただろう。
社会人の講演会は多くの高校で設けられていると思うが、様々な人の話を主体的に聴いたり、本を読んで追体験し、自分はどうしたいのかをアウトプットしたうえで、解像度を上げるためのサポートが必要だ。
ステップ3:キャラに行動させる
周りからの見え方や失敗を懸念して行動を躊躇しがちなところ、「このキャラだったらどうする?」とある意味他人事として考えることで、挑戦しやすくなる。
ステップ4:キャラが活きる環境を作る
関わるコミュニティは自分の行動や性格に大きく影響する。
平野啓一郎さんの「分人」という考え方にも通ずるものがある。
ステップ5:物語を転がす
失敗を怖がらずに挑戦したり、むしろ失敗してから挽回する方が「物語」として面白くなる。
授業で高校生に伝えるとともに、自分自身の人生においても「物語」を楽しんでいきたい。
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