休みが欲しいっていうあなたの求める休みって何のことですか

それは我が家の、"何も予定のない数カ月ぶりの休みの日"だった。

わたしは前日夜に37.6℃の熱を出してだるかったので、23時頃寝た。わたしは睡眠記録アプリを使っている。いつもはそのアラームで目を覚ますのだけれど、今夜はアラームはかけず、記録だけにして寝た。

ふ、と目を覚ましてスマホを見ると5:56と表示された。天才。体内時計優秀。いつもどおりに目が覚めた。

しばらくTwitterを眺めたりnote眺めたりしてうだうだと布団の中で過ごした後、のそのそと、(わたしは低血圧で朝は動きにくいのだ)ベッドからおりる。靴下を履いてパーカーを着る。そしてそっと部屋から出てそっと階段を降りる。台所でお湯を沸かしてコーヒーを飲む。いつものルーティン。

ただし今日はお弁当を作らないし、朝ごはんもいつ起きるかわからないこどもたちにお任せする。主人イツキはいつまでも寝てるだろうし、起きても朝食って滅多に食べない。仕事がある日もギリギリに起きてきて支度をして出かけていく。行きの車中で食べられるように、いつもおにぎりを握って持たせるのがわたしの役目。イツキも朝は弱いのだ。


娘は部活をやっている。土日は試合や練習、練習試合でだいたい潰れる。息子はそこにだいたい一緒に行く。そして今年度は、イツキがその部活の保護者代表というか、スポーツ少年団の会長に抜擢されたのだった。

会長はめちゃくちゃやることが多い。監督やコーチとの連携、会計との連携、練習スケジュールを毎月学校や監督たちと確認しながら組んでグループLINEで保護者に伝達、試合のエントリー、など。声の大きい保護者からはこうしたほうがいいんじゃないという一方的な意見が来たりとか、ある保護者から他の保護者へのクレームなんかも、イツキが受け付けている。それをうまく調整する役割もしてる。懇親会で飲みたくもない酒を飲みながら他のチームの指導者たちを接待したりとかね。

それがなくなった、貴重な休みの日が、11月10日なのだ。

わたしが二度寝をして起きるとイツキはオンラインゲームをしていた。「よー寝ちょったね」と笑う。寝たのは8時くらいだったのにもう11時になろうとしていた。ちょっと自分でひく。

わたしはなんとなく憂鬱で億劫だった。だからイツキから「お昼どうするー?」と聞かれたときも、冷凍うどんが5玉あるからうどんでいいんじゃない、と家にあるもので済ませる方法を考えて述べた。
「5玉だと足りんよね。買い足すか、食いに出るかやなぁ」と返事がきた。

わたしは鬱に傾くとお風呂に入りにくいし、入れたとしてもお湯に浸かるだけで出てきたりするし、(昨晩がそうだった)部屋が散らかってクローゼットに畳んだ洗濯物がしまえなくなる。今そうなってる。そして身支度を整えるってめちゃくちゃつらいのだ。化粧なんてとんでもない。だから外に出たくないのに。外に出る選択肢をふたつ並べられて、憂鬱が4割増になった。そして言った。「わたしはいいから、3人で食べてきたら?」と。わたしの分のご飯なんてなんでもいい。林檎でもいいし、また食パン食べてもいい。どうにでもなる。けれど4人分を用意するとなるとそうはいかないから。

「食欲ないと?」とイツキは尋ねる。「や、着替えができない」と答えた。そして泣き出してしまった。情けない。

「じゃあカップラーメンでも買ってくるよ」とさっさと彼は出かけていった。

うどん10玉とうどんスープとさつまあげを買ってイツキは帰ってきて、土鍋で8玉分のわかめうどんを提供してくれた。育ち盛り含む4人、平らげた。

そして午後は、昨日の試合で勝ち残れば行けた決勝リーグを観に行くのだと言った。

そこでイツキは言った。
「よかったー、金かからんし、時間潰せるし」


あんなに休みが欲しいって言ってたイツキの欲しがってる「休みの日」は、わたしの思う休みの日と違うんだなぁと感じた。わたしは最低限のことだけやればよくて好きなこと好きなようにできる今みたいな時間に心が休まるのだけれど、イツキは家で閉じこもってるのもつまんないのかもしれないなぁと思った。おうち大好き人間を自称しているくせにね。わたしの足元にも及ばないぞ。わたしは超インドアなのでネット環境があればお家の中にずっと居たい。あ、引きこもりってこれか。笑

わたしが外に出たくないのも病状がさせているのかもしれないけれどね。

と思うと、健康ってなんぞや。とか考え始めて自分が病んでいることを悔やんだり責めたりしそうなので、ひとりタイムができたことをしめしめ、と思いながらnoteを書いて、気が済んだらお昼寝でもしましょうか。と思っている。

(2019年11月10日の午後)

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