エレクトロニックガール(2009年)

画像1 CGデザイナーとしても活躍する松田圭太監督による作品。アイドルとして生み出されたアンドロイドは進化の一途をたどり、その中でも傑作といわれるナナは明確な意志を持ち始めた。自分の存在意義や目的意識を求め、開発者の指示に反発するようになり、処分されそうになったところで外の世界に脱出する。
画像2 安定のウェービーパーマで登場。逃げ出したのちに脚を損傷し、路傍に倒れていたナナを助けるのが剛くん演じる幸紀(コウキ)。環境破壊や人間のエゴで開発が進んだ2055年の日本は温暖化が深刻化している設定。人工の雨を降らせるシーンなど、未来の地球の姿の風刺も出てくる。
画像3 革ジャン、革パンに革ブーツスタイルで仕事にむかうコウキ。職業はカメラマン(出ました、またカメラマン笑)。街の一部がスラム化するなど簡単には外出できないため、ナナは家事を覚え、コウキが仕事から帰ってくるのを待つ。
画像4 研究所で海や山の写真を見たけど、街に出てみても実際の海や山はどこにあるのか疑問に思っていたナナ。コウキはナナを海へ連れて行く!
画像5 ナナの脚を治すための部品を手に入れるために外出して負傷したコウキにナナは「あなたがこんな目に遭うなら私は部品はいらなかった」と悲しむシーンなど、たびたび相手を思いやる気持ちが芽生えるナナがとても可愛い。
画像6 ん?なんか似た感覚あるぞ?と思い浮かんだのがリドリー・スコット監督のブレードランナーですね。松田監督が影響を受けた映画にエイリアンが入っていたので、ブレードランナーも絶対観ているんじゃないかと思います。小泉麻耶さん演じるナナがコウキとのやり取りでたびたび見せる寂しげな表情、レプリカントのレイチェルと重なりました。切り口は違うけど、アンドロイドが進化したらどんなことが起こるか、共通部分は多いと思いました。
画像7 脱出したナナは見つかり、とうとう研究所に強制送還されてしまいます。
画像8 実は最初ナナを分解して部品を売り、仲間と金に換えようとしていたコウキ。しかしだんだん健気なナナに愛着を感じていき、ナナとの日々を思いながら涙する。
画像9 開発者の意図どおりに動かず反発することを覚え、お役御免となったナナは初期化されることになった。
画像10 そこへ銃を担いでナナを取り戻しに行くコウキ!!戦闘シーンはさすが松田監督、いきなりアニメーションになるのだが、それもまたオシャレでカッコイイのだ。
画像11 初期化されずに済んだナナを取り戻し、今度は山に連れてくることができました、めでたしめでたし〜。無機質なテーマの中にとても温かい人間とアンドロイドの交流が描かれたとても優しい映画です。

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