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iPhone 12(仮)にProモデルはない?〜リークで考える新デザイン〜

最近のリークで、今年発表予定のiPhoneのモックをサイズ比較をした動画やら記事やらが出てますね。

これによると、まず、現行のiPhone 11 Proと同Maxよりも少しずつ大きいモデルが登場するようです。

加えて、iPhone SE(第2世代)よりも少し小さいモデルが登場するようです。

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https://www.macrumors.com/2020/07/07/iphone-12-size-comparisons/

今日はこの画面サイズの変化の意義について考えてみたいと思います。


サイズ変更の意味

iPhoneの画面サイズは拡大傾向にあります。

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Apple

スマホのカメラで非常に高画質な写真が撮影できるようになっていることや、グラフィックが豪華なゲームが多く登場していることから、ディスプレイをできるだけ大きくして、コンテンツをなるべく大きい画面で表示できるようにしようとしています。

iPhone 12ではメインカメラの画素数もアップするというウワサもあるところですから、画面サイズの拡大は妥当でしょう。もしかすると、じわじわと画面サイズを大きくしていって大画面の折りたたみデバイスにつなげようとしているのかもしれませんが。

では、小型のモデルについてはどうでしょうか。サイズの縮小はこれまでの流れに逆行しているようにも見えます。

なお、リークされたデバイスのうち一番小さいモデルは、ラインナップからすると、現行の無印iPhone 11に対応するモデルのようです。モックのレンズが2つしかないことからも推測できます。まあ、レンズ周りの情報はよく変わるのであまり信用できないのですが。

しかし、デバイスのサイズはiPhone SE(第2世代)よりも小さいのですが、フルスクリーンなのでディスプレイのサイズ自体はiPhone SE(第2世代)よりも大きいようです。

そういう意味ではこの小型モデルも流れに反するものではないでしょう。

Apple製品は同じグループに属する製品については、画面サイズが大きい方が値段が高いという傾向がありますが、iPhoneについてはやや特殊な値段設定になっています。無印iPhone 11はiPhone 11 Proの中間サイズですが、価格は3種の中で一番低い設定です。(いちおうProモデルかどうかでラインナップを区切っているので、同じラインナップの中では画面サイズに応じた値段設定と見ることもできますが。)


デザインの差別化

無印iPhone 11は液晶ディスプレイを搭載していますが、これが有機ELディスプレイになるという日経新聞の報道があります。これが正しい情報だとして考えてみます。

iPhone 11はProと無印でデザインに差があります。具体的にはベゼルの太さの違い、素材の仕上げの違い、カラーリングの違いなどです。

有機ELを採用する場合、まずベゼルの太さが現行Proに相当するモデルと同じになることが想定されます。

無印iPhone 11やiPhone XRの太いベゼルは液晶ディスプレイの接続コネクターの幅に由来するものと考えられているからです。有機ELディスプレイを搭載する場合に、あえてベゼルを太くする必要はなく、ディスプレイのデザインにおける差異はなくなる可能性が高いでしょう。

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Apple

このベゼルの太さは、本体カラーとも関係しています。
本体カラーをカラフルにする場合は、ベゼルと筐体のカラーのコントラストの観点から、ベゼルはある程度太くする必要があります。

ベゼルの太さと色の関係の話は以下の記事で詳しく書いてあるので、読んでみてください。


iPhone 12のラインナップはどうなる?

ベゼルを太くしない今年のiPhoneはカラフル路線ではなくなるかも知れません。その場合、Proモデルと無印モデルの違いが少なくなるので、ネーミングやラインナップが現行のiPhoneとはかなり違う路線になる可能性があります。

例えばProモデルを用意せず、3機種とも無印のiPhone 12とするといった具合です。この場合、一番小さいiPhoneを無印11程度の価格に揃え、大きくなるにつれて値段が上がり、iPhone 11シリーズと価格帯は変わらないようにするといったことが考えられます。

サイズ変更の意義をもう一度考える

ここでラインナップの整理という観点から画面サイズを考えてみると、フットプリントの小さなモデルの意味もよりはっきりしそうです。

名称も含めて完全な同一ラインナップにするのであれば、画面サイズと値段が比例するようなラインナップが望ましいわけです。

そこで、無印iPhone 11に相当する製品を一番小さいデバイスにするのではないでしょうか。

ラインナップと価格のバランスも取りつつ、サイズを選ぶ権利を与えるのは、日用品と化したiPhoneにおいては重要な取り組みでしょう(色を選ぶのが重要な利益だというなら、サイズを選ぶのはもっと重要な利益のはずです)。

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