紫外線防止のはなし〜日焼けしたくない夏服には絶対必要なUPF!

ようやく、梅雨があけだして、日差しが強くなってきましたね!今回は、真夏に日焼けをしたくない人向けに、日焼けのしにくさを表すUPFを紹介していきます。UPFの意味がわかれば、UPF〇〇とかかれたタグ付き商品を買う必用性を感じるようになるのではないでしょうか。ユニクロの服のタグとかについている気がします。ぜひ、確認してみてください。

UPFとは?

UPFとは、日焼けのしにくさを表した数値となります。UPFは、紫外線対策に真剣なオーストラリアやニュージーランドで定めたもので、UVカットの世界的基準値になっています。
正確な定義を書いておくと、

【「A波」「B波」の紫外線に対して、保護の相対的な能力をどの程度持っているか】

引用元:株式会社デサント

UPFの数値の意味

UPFの数値は、衣服を着た状態と肌を露出した状態で、日焼けするまでの時間に何倍の差があるのかを表しています。たとえば、15倍の時間を要するという事になります。

UPFはどのくらい必要?

日焼けをそんなに気にしない私自身は、UPF20あればいいと思っています。なぜ20なのかというと、たとえば、何も着ていない状態で、真夏の日光を浴び続けたら、肌が赤くなるまでに20分かかるとします(たぶん、体感的にもこれくらいでなるはず)。そして、UPF20の服を着れば、20分×20で400分(6時間弱)経ってようやく肌が赤くなるということになります。だいたい外にいるのは長くても6時間ぐらいだと思うので、自分はUPF20あればいいと思っています。ただ、紫外線をほぼ浴びたくない人はUPF50+あって損することはないと思いますよ。

UPFの算出法

測定波長領域290~400 nmにおいて、分光光度計を用いて、試験片に照射した紫外線の波長毎の透過率(%)を5nm刻みで測定し、最終的にUPF値を算出します。紫外線の肌に対する影響は波長毎に異なり、太陽光の地上に達する強さも波長毎に異なります。それらの影響を考慮し、各波長の透過率に所定の係数をかけて、UPF値を算出します。人体に影響の大きい波長域(UV-B)の遮蔽率が高ければ、平均値が同じでもUPF値は高くなります。算出式は以下に示しておきます。相対エネルギーの意味がわからないので、また調べておきます。



紫外線遮蔽効果向上の手段

紫外線を遮蔽する方法には、物理的な方法と化学的な方法の2つがあります。興味のある方向けに書いておきます。

物理的方法:
①紫外線反射効果の向上方法
・無機微粒子剤の練り込み(酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素などのセラミック微粒子)
・ダル剤コーティング(艶消し剤)
・金属スパッタリング加工
・アルミ蒸着加工

注意点:活性酸素が生成されることがあるため、活性酸素を作り肌の老化が進むか、毛穴をふさぐため皮膚呼吸が阻害されることがあります。

②紫外線散乱効果の向上方法
・無機金属微粒子の練り込み
・繊維断面の異形化

③紫外線吸収効果の向上
・布帛の高密度化
・布帛の厚みを増加

化学的方法:
①紫外線吸収効果の向上
・紫外線吸収剤の練り込み
・紫外線吸収剤後加工(オキシベンゾン、シラソーマなど)
・染料・蛍光染料濃度
・繊維の種類

吸収剤の注意点:熱エネルギーに変換するため、肌に直接触れるとメラニンの生成を促したり、励起した分子がかゆみ等の原因になることがあります。

剤が紫外線吸収したあとどうなる?
1.紫外線を熱エネルギーなどに変える
2.抗酸化作用のある成分によって、活性酸素の生成を抑制

詳しくはこちら


UPF50+の注意点

UPF50以上の数値は、タグだけでは詳しく確認できない点に注意して下さい。UPF50以上はすべてUPF50+(プラス)と表記されてしまいます。UPF120の製品でも、表記はUPF50+となるということですね。そこだけ注意してください。

以上、UPFのざっくりとした知識をまとめてみました。生地を薄くしたまま、UPFを50+にするのがけっこう難しいみたいですね。日々、アパレルの商品開発の難しさを知るようになっていますが楽しんでいます。

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