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花を咲かせることに早いも遅いもない


季節は八重桜


花に早咲き、遅咲き、と名前を付けたのは、なんのためなのだろうか。

人を早生まれ、遅生まれ、と振り分けるのは、なんのためなのだろうか。



春の風が吹く頃、日本各地にある標本木(ほとんどの場合がソメイヨシノ)を基準に桜開花宣言がされる。

各地で桜の開花宣言がされると、去年より早いだの遅いだの、平年並だのとコメントが入る。

いったい、どうして、ソメイヨシノを標本木に定めたのだろうか。

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八重桜は遅咲きの桜

ソメイヨシノが儚くも散ったあと、八重桜がぽっぽっぽっと膨らみ始める。


そして、人々はこう言う。

遅咲きー八重桜。


いったい、どうして、ソメイヨシノは早咲きで、八重桜は遅咲きなのだろうか。


確かに、ソメイヨシノに比べれば、八重桜の開花・満開は遅いのだろうが、そもそも比べていいものなのだろうか。


それぞれの開花時期

ソメイヨシノには、ソメイヨシノの開花時期があって、

八重桜には八重桜の開花時期がある。


どちらが先に生まれたって、どちらかが遅く生まれたって、咲く時期は一年を通して決まっているのだ。


同じ桜だから、こうして比べやすいのかもしれないが、お花に早いも遅いもないのである。

桜の前に、梅が咲く。

桜のあとには、菜の花、ツツジ、朝顔、と道端の常連が顔を連ねる。

実際にはこの他にも数えきれないほどの種類のお花が存在するだろう。


周期と自然の流れ

そして忘れてはいけないのが、それぞれのお花は、お花を咲かせるために土で眠り、お花を咲かせたあとはしぼんで散り、種を残してまた次の年に花を咲かせるために備えるというサイクル(周期)があるということ。

これは自然の流れなのである。


自分を人と比べたりして、劣等感を感じたり、自分は成長が遅い、のだと感じてしまうこともあるけれど、


花を咲かせることに、早いも遅いもないのだ。


と自分に言ってあげる。


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自分のペースがあって、それは全て自然に流れている。

お花を咲かせる時も、きっと、自然の流れで必ずやってくる。

そのために、土の中でお花を咲かせる準備をするお花のように、コツコツと、パッと美しいお花を咲かせるための準備をすればいいのだと思う。


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