バランスを整えて、自然のシステムの一部になる
秋田県は由利本荘市にある、元滝伏流水。
東北の富士山と呼ばれる鳥海山から、雪解け水が岩の間を割って流れているのだとか。
6月の上旬。
ひんやりとした空気に、水が流れる音。
土の湿った香り。
溢れんばかりの緑。
視覚、嗅覚、聴覚。
5感が刺激される。
どこか別世界に入ったかのような感覚に囚われて、ずっとここにいられる気がした。
自然の、木の、生命力を感じた瞬間。
根から倒れた木。
それでも、その上に比較的若い木が立っている。
倒れる前までは枝だったのかな。
太陽に向かって素直に伸びる植物の力はここでも発揮されるらしい。
倒れても、上に昇る。
上に向かって伸びる。
そんな力が、自然には自然と備わっているらしい。
くるみの殻が破られているのを見つけた。
あちらにも、こちらにも、といった具合だからくるみの木があったのだろう。まさか、こんなところでくるみを割る人間がいるのだろうか。
さて、くるみを食べると言えばリスが思い浮かぶ。
他にはどんな動物が食べるだろうか。
いずれにせよ、こうして大地が育てた木の実が、食べられて、その殻がまた大地に戻る。
そうして自然は回っているのだと悟る。
力を尽きたクマバチを見つけた。
これまでどれほどの花粉をつけて、生命を支えてきたのだろうか。
この子もまた、自然に戻るのだろう。
風に飛ばされて大地にたどり着き、別の生き物に弔ってもらえるだろうか。
自然界の生き物が、それぞれの役目を果たしながら生きている。
私はあえて触らない。
自然にそこにあるものを故意に動かすことは不自然なように感じられてしまうから。
何事も、「バランス」なのだと思う。
なるべく触らないで観察させてもらう。
自然のサイクルを目の当たりにすること。
自然の生命力を感じること。
自然治癒力なんて言葉があるけど、自然にも、自分で自分を癒す力を兼ね備えていて、それはそれで一つのシステムとして成り立っているのだと気づかされた時、
ひとりでくよくよしてられないなと思えた。
なぜなら、私も自然の一部なのだから。
まずはバランスを整えること。
自然と一体化するとは、自然のシステムの一部になることなのだと悟った。
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ヨガだ。
06.06.20
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