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悪あがき

頭の中に浮かんだことをそのまま書き出すのは、瞑想にも似ている。
……みたいなことをどこかで読んだことがあります。
瞑想は呼吸に集中しつつ、頭の中に浮かんできたことを受け流すがごとく一歩下がって見送るものだそうです。
モーニングノートは頭に浮かんでくることをひたすら書きまくるものですし、そういう意味では瞑想に似ているのかも。

とは言え、頭に浮かんでくることをそのまま書き出すのって、めっちゃ難しくないでしょうか?
文章を書くに当たって、昔から悩んでいることがあります。
それがまさしく、頭の中に浮かんできたことを忠実に文章化できない、ということ。

頭から腕、手、ペンと来て、文字になると、表現が……何かこう、当たり障りの無いものに変わっているのです。

例えば、

私は満員電車なんぞクソくらえじゃぁぁぁぁ!!

が、文字になる頃には、

私は満員電車がとても嫌いです。

になっている、という感じです。

これは一体マジで何なんでしょうか。

頭の中で考える言葉そのままを表に出せない。

頭からペンまでのどこかに事無かれフィルターがあって、そこを通ると当たり障りの無い言葉や表現に変わってしまう。

いや、多分自分で分かっているんです。

この事無かれフィルターの正体は、世間様にどう見られているのか気になって仕方がない自分の心だと。

こんなこと考えてるなんて世間様が許さない!

とか、

こんな表現世間様に見せられない!

とか。

じゃあその世間様とは一体何なのかとなると、これは……何なんでしょうか。

今までの生活環境やら学校教育やらで培われた常識、そのあたりかなぁと思うのですが……

いやいや、アラフォーにもなって学校教育の頃なんて、何十年前の話よ、と思います。

思いますよ。

思いますけど、昔から三つ子の魂とか雀百までとか言いますから、

やっぱり幼い頃から若い頃に触れてきたものって、その後の人生に大きな影を落とすんだなぁと痛感する次第です。

えぇ、影です。

影響じゃなくて影にしました。

とは言え、過去は変えられません。

この、ものを書くに当たっての致命的悪癖とどう折り合いをつけていけばいいのか、今まさに悪あがきの最中です。


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