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ディストピア小説の金字塔
『1984』ジョージ・オーウェル,(翻訳)田内志文 (角川文庫)
最初に読んだのが1983年で本屋に積まれていたことを思い出す。オーウェルは『カタロニア讃歌』とかのようなノンフィクションの方が好きだが、『1984』はけっこう理屈っぽいというか、通常のSF小説のようには楽しめなかった。
それは反政府組織のリーダーであるゴールドスタインの理論書がまるまる引用(これも創作だが思想書を読んでいる感じ)
60年代の重いテーマをコミカル・ドラマで呼び出すマジック。
『コール・ジェーン 女性たちの秘密の電話』(2022年製作/121分/PG12/アメリカ)【監督】フィリス・ナジー 【キャスト】エリザベス・バンクス,シガニ―・ウィーバー,クリス・メッシーナ,ケイト・マーラ,ウンミ・モサク,コーリー・マイケル・スミス,グレイス・エドワーズ,ジョン・マガロ
似たような作品にノーベル賞作家アニー・エルノー原作の『あのこと』という映画があったのだが、フランスとアメリカ
美の概念もいろいろ、人生いろいろ
『人はなぜ「美しい」がわかるのか 』橋本治(ちくま新書)
逆説的であるのかもしれない。「わかる」というのは他者と分かち合うということで、美という時間が止まった状態では他者と分かち合うことが出来ない。合理性という美は結果でしか無く、例えば野茂英雄のサブマリンが美しかったと言えばそこに勝利という結果をともなったからとも言える(サブマリンじゃなかった。トルネードだった)。合理的な投球フォームではないと