マガジン

最近の記事

初秋

すずめの鳴き声 残暑漂う優しい日差し グラウンドを駆ける小学生 木々の緑は艶を出し 花は微かな風になびく 秋を連想させる オレンジ色に世界は 染まり始めてる 服は段々とあたたかく 伸びていく半袖 まだ寒くはないんだと 小さな抵抗が 薄い素材を求めてる 激しい暑さは通過して 猛々しい寒さの来る前の ほんのわずかな ゆったりとした時間 優しい気持ちに包まれて あたたかい光を感じ取って 滑らかな温度が身に染みる 束の間の季節がやってきた

    • 誰かが創ったストーリー

      誰かが創ったストーリー 勧善懲悪の美談 敗北するのは僕の役回り 正義は必ず勝つって 主人公は言うけど 負けた側の正義は 一体どこに行くの? 歴史はいつも一方通行 勝てば官軍負ければ賊軍 反乱起こした蛮勇達は 悪の汚名を背負って 歴史書に刻まれる 誰かに決められた運命を超えていけ 自分の価値は自分だけが知っている 勝敗を決めるのは僕以外の誰かじゃない 主人公に抗う悪役の人生もあるだろう 誰の目にも見えないで広がる物語 僕のヒーローは僕だ 誰かが創ったストーリー 幸せになる

      • 宣誓

        誓います 私は何者にも屈しません 私は抵抗勢力に断固として戦います 私は私の信念を曲げません 周りの意見に 外野の声に 正しき悪口に 振り回されません 私は私の人生を歩みます それは間違いかもしれない 非道へ続くかもしれない けれども私は私だけなのです 私が全てなのです 私には私しかいないのです 誓います 私は私を信じます 私は孤独の道を選びます 私は私しか信じません 私は戦います 私のために戦います 私への反逆に徹底的に立ち向かいます

        • いけない、いけない貴女を好きになっちゃ

          いけない、いけない貴女を好きになっちゃ 遠く離れた貴女のことを もう二度と会えない貴女のことを 好きになるなんて 思ったって無駄なのです 決して叶わない恋なのです 貴女のことがもう見えません 私の過去にしか 貴女はもういない 私の目が悪いんじゃない 私の耳が悪いんじゃない けれど貴女は遠いところにいる 貴女の話した言葉を 紙に記された貴女の言葉を 読み返すしか 貴女を感じられない 会えなくなるのはわかっていた 離れることもわかっていた 好きになどなりたくなかった けど、心が惹

        マガジン

        • 青竹融詩集
          26本

        記事

          誰でもいいから付き合って

          誰でもいいから付き合って とは言わないけれど 心の支えを求めてる あなたでいいから付き合って とは言いたくないが あなただからとは 言えるんだ 抱きしめたくなる日もあるが あなたに言えないこの気持ち あなたに全てを奪われて 壊されるのなら本望さ 一人寂しいから思う それは違うと言い聞かせ 結局誰でもいいなんて そんな答えに目を瞑る 誰でもいいから付き合って とは言わないけれど 付き合いたいのは真実で あなたでいいから付き合って とは言いたくないが あなたにはそう聞こえるの?

          誰でもいいから付き合って

          疲れた時には 一杯の水を 一杯の水を飲ませてあげましょう カラカラに乾いて 干上がった心に 一杯の水を 恵んであげましょう 誰にも言えずに 溜め込んだストレスが 僕の水分を どんどんと吸っていく 当ても無く一人で 広大な砂漠を 歩いていくように 僕は迷ってる 日照りが続けば 一滴の雨粒を 一滴の雨粒を待ち望みましょう 空から水が 流れ落ちるように できる限りには 雨乞いをしましょう 行き場を無くして 溢れた虚しさが 休む暇もなく 僕を巡ってる どこに行けばいいのか

          ピカピカ

          明るい未来を信じよう 大丈夫、僕ならできるって 自分に何度も聞かせよう ポジティブな言葉を なりたい自分になれるって そう、僕は信じているよ 光が差す方に まずは一歩を踏み出そう カッコいいあの人は 昔はどうだったの? 僕にもできるかな? 不安で頭いっぱい でもそんなモヤモヤと 何度も戦って 勝てばいいんでしょ? ピカピカな僕の未来が すぐそこで待ってる もう少しで手が届く そんな気がするんだ キラキラになった僕を イメージしてみたら なんだか不思議とね 勇気が湧いた

          ピカピカ

          記憶

          もう君は忘れただろう 何一つ覚えてないんだ それでいい、そのほうがいい 君の過去から消えてればいい まるで何もなかったように 君は笑顔を向ける そんな君の顔を僕は直視できない 僕はどんな気持ちでいればいいの? 君のこと忘れることなんてできない 忘れたくないと言ったら嘘になるけど 僕の頭から君は離れない 君にとって僕はどんな存在? 聞きたいけど、もう二度と聞けないんだ 君と僕は別な世界を生きて すれ違うこともない 君のことを見たくないよ 会いたくないんだ 君を見たら思い出してし

          貴女が好き

          貴女は僕が嫌いでも 僕は貴女が好きなのです 好きなったらいけないですか? そんなことは聞きません 嫌われてるとわかってる だけど僕は好きだから その気持ちに嘘はつけない もちろん迷惑はかけません ストーカーなんて言語道断 思うだけならいいでしょう 僕は貴女が好きなのです 貴女は僕を変えていく 僕にはそう思えるのです 僕なら貴女をずっと愛する そんな確信がするのです 貴女がいるから僕は変わる 僕がいるから貴女は変わる 貴女が僕を嫌いでも 僕は貴女が好きなのです 好きの気持ちは

          貴女が好き

          壊れるほど

          悩むほど悩んだか 疲れるほど疲れたか 迷うほど迷ったか まだ何もしていないのに したふりをするのはやめろ 一歩も動かないまま 成し遂げた気をするな かじっただけで食べた気になっても 食べたうちに入らない 完食するまでわからないように ふりをしたって意味がない いっそ壊れるくらい 打ち込んでみろ 壊れるほど悩んで 壊れるほど疲れて 壊れるほど迷え そうしてやっと 悩んで疲れて迷え まだ健全に動くなら ふりをしているだけ いっそぼろぼろになるまで 跡形も無くなるまで 痕跡が消

          壊れるほど

          救済

          決して褒められる ようなことはしてない 周りに認められる こともしてない どちらかと言えば 迷惑ばかりかけて 煙たがれてる存在 それが現実 だから救われなくて 当たり前だけど 因果応報でくたばって 自業自得って責められる そりゃそうなんだけど たった一本の糸でもいいから 僕の元に垂れてくれないか? 真っ直ぐ立てるだけの 脚力すら残ってそうもない 救われる資格ってものがあるのなら 僕にはそんなもの無縁なんだけど それでも救われたい 悪行で履歴書が 埋まりそうでも 決して感

          大河の雫

          小学校の頃学んだ 歴史の授業はどこか非現実で 昔はこんなことあった そんな実感まるでなかった 教科書で見た偉人たちは テレビのヒーローと変わりなくて 実在していたんだって 肖像画だけじゃわからない 雅な生活の平安時代も ロマンを感じる戦国時代も その時代の人たちは 日常の一コマ 蹴鞠を嗜むことも 剣の修行に励むことも バスに乗って会社でパソコン開く 今の僕と同じなのか 百年後の子供たちは 僕の目の前の現代を 教科書を読みながら 歴史と呼ぶのだろう 「こんなことがあっ

          大河の雫

          壊れなさい、狂いなさい

          壊れなさい 狂いなさい あなたがあなたであるために 平坦な道を突き進む あなたをあなたは好きですか? 群衆の一人である自分を 痛感することが 苦痛ではないのですか? あなたは特別でないのです 選ばれたわけでも 偉業をとげたわけでもないのです 何もしなければ あなたがあなたである必要がないのです 異質に憧れるのは 凡庸なる証拠 それでいいならいいのです ですが、あなたは それで生きてるつもりになれますか? 自らを壊すのです 狂うほどに染まるのです あなたの心が求めるままに

          壊れなさい、狂いなさい

          貴女の心に届いたら

          貴女の心に届いたら 僕はもうそれだけでいい 貴女が笑ってくれたなら 僕はもう満足だ 貴女がいるから僕はいる 貴女がいないなんて 想像もできない けれども貴女は僕のことを どう思っているのだろう 僕は貴女にとって 取るに足らないただ一人の男 僕がいなくてもきっと 何も困らないのでしょう 僕ならずっとそばにいるのに どうして気づかない 貴女は今日も作り物の笑顔を 僕に向けるのか 僕は貴女の本当の笑顔を 見ることもできないのか お願いだ 僕に気づいて こんなにも僕は 貴女を求め

          貴女の心に届いたら

          最後の挨拶

          君と会うことはきっとないんだね そんなことはわかってる けど、何て言えばいいのかな 最後の挨拶が思いつかない 君は僕のことどう思ってるの? 僕はいないほうがいいのかな 最後の最後にこの質問すら できないなんて切ないな 今日も可愛いねって思っても 直接言葉にはできないよ 今日で会えるのが最後だよって わかってはいるんだけれど 君はみんなに別れを告げるから 僕はその中の一人だけれど 僕にとっては離れてしまう 君が大切な一人だよ もう二度と会うことはできないと 自分に何度も

          最後の挨拶

          どうして貴女は美しい

          どうして貴女は美しい そこまで美しい必要などないのに 私は惚れたのです 貴女の思惟に 貴女の思想に 貴女の思考に なのに、貴女は美しすぎる 貴女のその美しさが 私の勇気を奪うのです 貴女の美しさが 私を遠ざけるのです 貴女は男の心を 必要以上に惹き付ける 私もその中の 数ある男の一つに 数えられてしまう 人智を超えた美しさを 私は求めていなかった 貴女の心から滲み出る その美しさだけで 私はよかった 貴女が美しくなければ 私は恐れなどなかった 女神さえ貴女に嫉妬する 絶

          どうして貴女は美しい