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#21 生きてこそ。

「  利他とは何か。」


わたしは知り合えた人たちに対し
出来る限り親切でいたいと常々思う。
家族、友人、恋人、同僚、大屋さんに、お隣さん。
同じ車両に乗り合わせた年配のご夫婦、
昼飯に入った定食屋のウェイターさん、
コンビニのベトナム人のお兄さん、
両手に幼子を連れたママさん、
群れになってかけていくちびっこたち。


しかしながらこれらは確かに
他者への労りではあるが
つまる所、気遣いや心遣いという
倫理観や善への念の範疇である。
では利他とはどういう営みを指すのか。


それは個々人がそれぞれ懸命に
自身の人生を全うするという
姿勢や在り方を指しているように思う。


すべての生命は食物連鎖を含む
地球規模の大きな循環の中に在り、
それは常にその一瞬を流れている。
ならば我々はその瞬間瞬間に対して、
精一杯のリアクションを取るより他にない。
人生は何も答えを問うたりしない、
ただ真摯な「応え」を求め、
その連なり・重なりが生むエネルギーによって
この星の文明は発展し続けてきて、
回転し続けてきたはずである。


であるならば
ただ一所懸命に一つの命を全うするということが
まさに利他な営みなのであり、
食い食われ、生きて死ぬことこそが、
生命のもつ利他の基本なのでありましょう。


わたしたちはそんな風に流れてゆける。
大いに心を広げて、身をゆだねて、
いつかの誰かの生命へと向かって。

2023/9/20   霞わたるの渋谷より

追伸
故にわたしは、一生懸命やさしく居ることを
全うしようと思います。

        セス・プレート

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