せすぷれーと

初めまして、せすです。どうぞよろしく。 好きなものはお風呂に散歩、青色、ざる蕎麦と天麩…

せすぷれーと

初めまして、せすです。どうぞよろしく。 好きなものはお風呂に散歩、青色、ざる蕎麦と天麩羅、あと花火。あと葡萄も。 煙草とコーヒーとジントニックが栄養源で、本と音楽が安定剤、好奇心と愛する人たちが生きる理由。 秋が好きで、行きたい所はギリシャで、好きなn、、、、

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#0 Dear 未だ見ぬ勇者さん方々へ

  死というものを常に考えもしない人はまずぬきにして、  「 死への親近感 」からはじまった人々がついに、  「 生への意志 」に到達するのが、   あくまで人間的な生き方というものである。                       北杜夫 ・人生は無常。 ・人間は孤独。 ・そうして最後は死があるのみ。 、、、、、、、、、、、是皆必至の真実。  わたしも、きっとあなたも。 なかなかに痛烈な字面にございます。 万物は無常につき、 どれほど大切なものも

    • #24 「 恐れ多いゆえに、好奇心。」

      「 わたしはまだ、自分の好奇心に従えるだけの 勇気をもっているだろうか。」 好奇心は探検。 時には宇宙の起源へ、月の肌触りに数の美。 時には深海の暗闇へ、ネオンの鱗に無の音。 好奇心は恋愛。 時には束縛の甘美に、残るは空しい心の骸。 時には孤独の背中に、言葉少なの温かな腕。 求めるものをもとめ、 求めぬものを見極め、 愛するものを愛して、 手離すものを手離し、 諦めの悪さを信じて、 諦観の安らぎに眠る。 そんな清らかな熱情と冷たさを、 わたしはまだ持ち合わせてい

      • #23 愛ある欺瞞は清らかに。

        「#ショート・ラバーズ・ストーリー」 「僕はきみを、愛しているんだろうか。」 雨の気配がたっぷりと充満した喫茶店の窓際の席、 他人事のような素直さで、私が世界で最も愛している男が呟く。 「さあ、どうかしらね。」 鈍い痛みのような感覚が 目の奥の方でよぎったのと裏腹に、 わたしは妙に愉快さを感じて、 丁寧に相槌を打つ。 名残惜しそうな夏の余韻と、 そこまでやってきた秋の すこし緊張した気配に挟まれ、 生ぬるく気怠い空気を孕んだ雨が しのしのと降り続いている。 「なんだ

        • #22 Mr.&Ms. Lost Children

          人生に正解なんぞありゃしない。 でも生命の終わりには、みんな同じゴールに辿りつく。 だからそれまでは仕方がないので、 いろんな時代を、 いろんな町で、 いろんな人たちと、 いろんな話をして、 いろんな気持ちになって、 いろんな考えごとをしつつ、 いろんな解決案を出しながら、 気づけばあっさり忘れたりして、 そうしてまた迷い迷い生きていく。 でも結局みんな行く末が同じなら、 安心して迷っていてもいいでしょう。 同じように迷っている人たちになるべく 迷惑ではなく思いやりでもっ

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        #0 Dear 未だ見ぬ勇者さん方々へ

          #21 生きてこそ。

          「 利他とは何か。」 わたしは知り合えた人たちに対し 出来る限り親切でいたいと常々思う。 家族、友人、恋人、同僚、大屋さんに、お隣さん。 同じ車両に乗り合わせた年配のご夫婦、 昼飯に入った定食屋のウェイターさん、 コンビニのベトナム人のお兄さん、 両手に幼子を連れたママさん、 群れになってかけていくちびっこたち。 しかしながらこれらは確かに 他者への労りではあるが つまる所、気遣いや心遣いという 倫理観や善への念の範疇である。 では利他とはどういう営みを指すのか。 そ

          #21 生きてこそ。

          #20 もっと自分をみつめて。

          「 もっと自分をみつめて。」 もっと自分をみつめてみて。 もっと世界中を見て回りたいと願うみたいに。 きっとそれはどこにいたって、 世界中の風を誰よりも感じられるような感性に、 周囲や社会の変化を察知する才を養うことに、 繋がっているはずだから。 もっと自分をみつめてみて。 愛する人を一心に眺めるみたいに。 きっとそれは誰に対しても、 注意深く愛情を伝えられる術に、 お互いの存在を慈しめるやさしい心に、 繋がっているはずだから。 歳を重ねるほどに大人は弱さや痛みを知

          #20 もっと自分をみつめて。

          #19 気がつけば、水の中。

          現実感って不思議な肌ざわり。 いま目の前に広がっている現実とやら。 一瞬の連なりから成るその風景。 行き交う車たち、大小色々なビル群、 その狭間から顔を見せて飛んでいく飛行機。 走り込んでくる電車の音、多すぎる看板、 その横でたむろするカラスや堂々とした鳩たち。 よごれた煙草の吸殻、コンビニで買ったお昼ごはん、 無惨な切れ方をしたトイレットペーパー、 やたらと甲高い同僚の話声。 色味のあってないわたしの今日の服装、 イヤホンから流れ込んでくる聞きなれたプレイリスト。 眩し

          #19 気がつけば、水の中。

          #18 きっとわたしもあなたも、バタフライエフェクター

          個人は個人の範囲を超えない。 わたしたちにできるのは、 いつだって自分の前にある物事だけです。 どれだけ深く思索を凝らそうとも、 どれだけ一心に誰かを想おうとも、 どれだけ壮大な志を抱こうとも、 それらはやっぱり 自身の内面世界に巻き起こっただけの 小さな嵐にすぎないのだ。 ゆえに、 それは主観的な解釈でしかなく、 それは一方的な感情でしかなく、 それは利己的な自我でしかあれない。 いつだってそうした内面的な営みは 個人の枠を出たりしないもの。

          #18 きっとわたしもあなたも、バタフライエフェクター

          #17 愛以外は、すべて二の次といたしましょう。

          「 かくも短き人生に、  争い、謝り、傷心し、    他人を責める暇はない。  あるのは愛するための時間だけだ。    たとえそれが一瞬にすぎなくても。」      ーマーク・トウェイン 歳が重なるほど、 行き過ぎる時間の短さは 痛切に感じられるようになる。 あっという間に暮れていく一日は、 見慣れたような些事が、 分刻みで組み込まれ、 微かな不満は就寝時まで相手にできず、 一先ず目の前のことを片付けていく。 そんな当たり前の日々。 誰しも自分の営ん

          #17 愛以外は、すべて二の次といたしましょう。

          #16 今夜初めて、101回目の君に会いにゆきます。

          人と人との出会いは、 何度目の待ち合わせだとしても、 きっとそれらはいつだって、 そのたびに一期一会なのだと存じます。 例えそれが100回目のデートでも、 定例会を開くような古い友人でも、 毎日顔をあわせる家族でも。 わたしたちはその瞬間にまた 新しく巡り合う。 連絡をして、 予定を立てて、 約束をして、 落ち合ったのだとしても、 きっとその日の出会いは 想像より遥かに儚く、 十分に切なさを含んだ、 最初で最後の、 一期一会なのだと思うのです

          #16 今夜初めて、101回目の君に会いにゆきます。

          #15 自由って、シビアだわ。

          自由っていうものは、 これ以上なにも失うもののない状態の 孤独のことを言うのだと そんな気がいたします。 そうであるとするならば、 自由というのはとてもシビアなもの。 どんなに少なくとも、 恐らく一つ以上のどうしても 手離せないものをわたしたちは 握りしめながら、 あてにしながら、 頼りにしながら、 縋りながら、 暮らしの中に、 心を立てつづけております。 家族、 恋人、 友人、 思い出、 言葉、 夢、 期待、 仕事、 金、 欲

          #15 自由って、シビアだわ。

          #14 これなくして、私の感受性は成り得ません。

          死ぬ気になればきっと、 なんだってできる。 そうかもしれない。 あるいはそうじゃないかもしれない。 それでも何かするくらいなら、 誰にもせかされぬうちに いっそ死んでしまいたい。 心穏やかに。 一日かけてたっぷりと この世界を眺めたのなら、 その無為自然に還れるように、 土やら雨やら風やらで肉を梳かし、 流れる美しさにかまけて、 朽ちてゆきたい。 心静かに。 遠い過去のある期間に、 そんなことを願った。 本気で願った。 やりたいことや好きな

          #14 これなくして、私の感受性は成り得ません。

          #13 彼はいつでも、涼しい場所を知っている。

          これは真夏にむかって歩く一組の 「#ショート・ラバーズ・ストーリー」。 彼はいつでも、涼しい場所を知っている。 猫みたいにふらっと、 毎度のように見つけ出してくる。 温かな日差しと、 心地よく乾いた風が流れこむ合流地点、 さり気ない、 でも十分に特別なスポットを、 どこからともなく見つけてくる、 そんな素晴らしい才能をもっていた。 だからわたしはいつだって、 ただ信じきって彼の後ろをついてゆく。 風に髪がなびく美しい後頭に見惚れながら。 彼はずんずん

          #13 彼はいつでも、涼しい場所を知っている。

          #12 例えばワニがいても、「あら、いい日ね。」って君は言う。

          わたしたちというのは、 実にたくさんのモノを日々、 巧みに利用して、 なんとか心を支えながら、 自分を営み続けておるのですよね。 色んな音楽、 色んな映画、 色んな本、 色んな洋服、 色んな空間、 色んなインテリア、 色んな食べ物、 色んなお薬、 色んなお酒、 色んな土地、 色んな風景、 色んな故郷、 色んなインフラ、 色んな病院、 色んな最新技術、 色んなSNS、 色んな仕事、 色んな立場、 色んな人間関係、 色んな友達、 色んな恋人、 色んな家族、 色んな学び、 色んな

          #12 例えばワニがいても、「あら、いい日ね。」って君は言う。

          #11 最後のシーンで、君に渡したい結末について。

          人は人に出会う。 生まれ落ちた瞬間から、 この世を去るその時まで、 人は人と出会い続ける。 実際に人生で接点を持てるのは平均3万人ほど。 その確率 0.0004% 。 この確率は、宇宙から降ってきた隕石が、 たまたま開けていたトイレの窓から入って、 丁度便器の中に落ちる確率と同じなのだと どこかで聞いたことがございます。 (ちなみに東大に合格する確率が 0.12%、 野球場でホームランボールを掴む確率が 0.026%、らしい。) その中でも、 同じ学校や職場、近所の人

          #11 最後のシーンで、君に渡したい結末について。

          #10 本の外というのは、本の中にそっくりでした。

          本の外の世界というのは、 本の中の世界とそっくりなのです。 そこにはいろんな人たちがいて、 そこにはいろんな事情があるのです。 そこにはいろんな時代があり、 いろんな場所があって、 いろんな事が次々と起こるのです。 どれだけ同調圧力にさらされても、 染め切ることはできない個々の性格があり、 数えきれない分量の人々との出会いや、 正解か不正解かの答え合わせもできてない幾多の問題を、 何とか消化せねばと、 不安と思考の渦にもまれながらも、 偶然に降ってき

          #10 本の外というのは、本の中にそっくりでした。