
生成AIでゲーム作る時のキャラ寄せ方法
二次創作やる場合はそのキャラが学習されたモデルなりLoRAなりを使えば楽なのだけど、じゃあオリキャラで量産する時はどうするのがいいかって話です。
正攻法で行くならキャラLoRAを作るのが良いんですが、キャラ数が多いと面倒だし(しょぼいGPUだと)時間もかかるので、それ以外の手法についての解説ですね。
まずは画像生成の仕組み全体を
ざっくりと図にしてみました。

今回やろうとしてるのはキャラ要素の制御なので、左側のプロンプトだけでなんとかしようって感じですね。
因みに界隈で「IP Adapter」と呼ばれてるアレの「IP」は「Image Prompt」の略です。知財のことじゃないですよ。
キャラデザ実践
キャラの寄せ方だけやっても味気ないんで、キャラ作る所からお見せします。
プロンプトの準備
まずはキャラの雰囲気と押さえて欲しい要素だけダリさんに伝えます。

プロンプト「アニメ調のイラスト。眼鏡っ娘。編み上げた紫の髪、金色の瞳、黒いロングドレス、茶色の眼鏡、黒い手袋、優雅な感じ。」
はい、かわいい。
次はこの画像からTaggerでプロンプトを抽出します。

自分のモデルはDanbooru系タグに寄ってるので「Art/Anime」を選択。
ここから必要な要素だけにタグを絞り込んでいきます。
今回はこんな感じ。
glasses, 1girl, solo, purple hair, french braid, brown eyes,
medium breasts, black dress, short sleeves, puffy sleeves,
black gloves, elbow gloves, lace trim, corset,
これをこのキャラの基準プロンプトとして記録しておきます。
髪型をアップにしたかったので「french braid」に変更したけど、他はだいたいそのままかな。
基準のデザイン絵を決める
基準のプロンプトに「simple background, upper body」とかを足して自分のモデルで生成します。

肩のレースが再現度低そうなので、もう一枚生成します。

とりあえずこちらの画像を基準として使います。
イメージ掴むために上半身にしてるけど、実際は全身図で生成しておいた方がいいです。
ドット絵にする
次に同じプロンプトを使って探索マップ用のドット絵を生成してみます。
モデルはドット絵用のLoRAを色々組み合わせて調整してます。

ここで本題。
キャラ要素を寄せるために、先に出力した基準のキャラデザ絵をImage Promptとして入れながら生成します。


肩の露出が増えるのは使ってるLoRAのどれかが悪さしてる模様w
と、こんな感じで……ここまでは試作の為にFooocusを使ってます。
この辺りの手法は、過去の記事にも詳しく書いてあります。
この後は?
ここから実際のアセットの作成に入るんですが……
一枚絵に関してはFooocusでImage Prompter使いながら生成。
立ち絵やドット絵に関してはComfyUIでIP Adapterとか使って同様の処理を入れつつ、パターンを量産していく感じになります。
上手く行くといいんですけどね……
ドット絵生成でのアニメーション試作。
— 青猫 (@AonekoSS) November 30, 2024
まだモーションのCN制御は入れてなくて、単純に動画生成の原理で次フレームを予測させてるだけ。
キャラの一貫性は保ててるけど服の色がちょいパカってるね。
あと、靴とか小物までプロンプト入れたほうが良さそうかな……複雑な服装は避けよう、うん。 pic.twitter.com/nUz0JFOnIH