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観光DXとは何か?

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先日アソビューの山野さんに、「観光DX」について語っていただきました。山野さんは実は大学の先輩で、MATCHAを作る前からお世話になっていたこともあり、今回はこのような場でお話できて楽しかったです。当日のイベントでお話されていた内容が非常に参考になる内容だったので、このnoteで自分なりにまとめてみます。


観光DXとは?

観光DXとは、観光+DX(デジタルトランスフォーメーション)の組み合わせです。そもそもDXとは何か?でいうと、下記のLayerXの福島さんの言葉が一番ストンときたので、こちらを参照します。

 DXやデジタル化といわれるものの正体は、「計測化」や「サービス化」だと思っています。例えばメディアなら……これまで新聞やテレビはさまざまなコンテンツを作ってきましたが、「どうやって読者や視聴者を集めたか」や「何を変えればその結果は改善するのか」ということを調べるのは、アンケートのような(一部のユーザーのヒアリングしかできないような)雑な方法しかありませんでした。ですが、デジタル化によって、すべてのユーザーが何をクリックしたか、どこにどれだけ滞在したか、リピートしたのかどうかまでの全てを知ることができるようになりました。そうなると、「ユーザーに対してコンテンツをどう出して(KPIを)どう改善するか」というサービスを考えられるようになります。

 また契約や請求という業務を例に考えてみます。ハンコを押すという作業は、これ以上改善しようがありません。ですがこれを電子契約にすると、電子契約を引き金にして、そのままオンラインで請求書を発行し、相手企業からの支払いを待つという一連の流れを、各種のSaaSと銀行APIを繋げて自動化するような世界がやってきます。そうなればすべての業務を計測し、改善できますよね。もちろん請求のような作業は、自社だけでなく相手の会社にまたがる業務です。相手が承認した証拠を残すことが求められ、改ざんできないデータベースも必要になってきます。


「今はコロナ特需」既存産業と組んで実現するDXの本質・LayerX福島氏

観光に上記のDXの観点を取り入れたものが、観光DXです。


観光DXはあくまで手段

観光DXはあくまで手段です。誰の課題に対して、どのように便益を提供するか?という商売の基本は変わりません。

観光DXはテクノロジーを使い、顧客(旅行者)、サプライヤーの課題を効率的に、効果的に解決するためのHOWです。観光DXは、消費者に対しては、不便の解消。サプライヤーに対しては経営の効率化につながっていきます。

消費者目線でいうと、日本の旅の統合的なプランニングサービスがあれば不便の解消になるでしょうし、例えば宿などのサプライヤー目線でいうと今まで10人で対応しなくてはいけない業務が3人で対応できるようになれば、経営効率化に繋がります。


まず顧客起点に立つ

山野さんが繰り返し言っていて印象的だったのが、まず顧客起点に立つこと。

平時の際は、自己都合の「おしゃれ」に走りがち。有事の際は余計なことをする余裕がなく、お客さんの「課題」に取り組む必要がある。

顧客起点に立ち、ピュアに問題解決に勤しむことで、世の中に価値を提供できる。それが会社の売上につながる。そういった意味で、コロナは組織を顧客視点に立つチャンスである。

「観光DXを導入しよう!」というバズワードに踊らされるのではなく、まず顧客起点に立ち、その上での手段として観光DXを取り入れていくのがいいと思います。


今受け入れサイドがやるべき2つのデジタル化

今受け入れサイドがやるべきことは、2つのデジタル化です。

1つは情報のデジタル化。今まで紙をベースにしていた情報をデジタル化していきます。例えば、お店の運営時間、アクセス、プロモーション等々が上げられます。Google My Businessなどに登録するのもその一つでしょう。

2つ目は商取引のデジタル化。どのような予約が入ったか?消費がされたか?などを可視化すること。商取引のデータが可視化されることにより、それにより組織として正しい意思決定がしやすくなります。

これに関しては、気仙沼の観光CRMの事例が参考になるかもしれません。


最後に

以上、観光DXについてまとめてみました。簡単にまとめると、観光DXとは手段であり、企業としての優位性を高める手段であるということです。言葉に踊らされず、顧客起点であり続けることは忘れてはいけません。

山野さんのエントリーがめちゃくちゃいいので、「観光DX」「顧客起点」という言葉に関心がある方は是非読んでもらいたいです。必読です。

最後まで記事を読んでいだきありがとうございます。毎日更新をしているので、よかったらまた読んでもらえると嬉しいです。