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Clubhouseのありあまる可能性と注意点3つ

青木マーキー

先日から音声SNSのClubhouseなるものに参加しています。なんかもう急に日本中がブームになってしまった感もありますが、ここ数日体験した感想を書いておこうと思います。

かつてTwitterが出てきたときに「たった140文字で?」と驚かれたと思いますが、その制限が投稿の手軽さを呼び、あっという間に広まりました。Clubhouseは音声版ツイッターみたいなもので、気軽に声で交流できるSNSです。このSNSにはコメントを入れる機能とか画面共有の機能とか、チャットの機能がありません。あるのは部屋に入る、手をあげる、発言する、部屋を去る、ぐらいのボタンしかない。そう、音声でのやりとりに限定したSNSなのです。

登録をすると(招待制なので、誰かに招待してもらえないと入れないのだが)、英語でいくつか質問がされます。そう、日本語対応がまだなので、英語がさっぱり!という方は、ちょっとハードル高いかも。ボイスブロガーのしゅうへいさんの日本語訳がわかりやすい、と評判ですので、参考までにどうぞ。

体験してみて思うのは

1,色んな人の声を聞けるので、うれしい。とくに有名人や、久しぶりの方々と肉声を交わし合えるってのは、本能的な喜びですね。

2,テーマを立てて話し合いができるので、それに関心ある人だけが集まってくる。関心コミュニティの情報交換にはもってこい。

3,音声のみのメディアでチャットやコメントをいれられないという制限がある。だから、目が疲れない。掃除や洗濯や料理や運転をしながら知的な交流を楽しめる。

という特徴を感じました。僕自身は、オンライン会議のファシリテーションが仕事なのですが、これはZoomなどのオンライン会議ツールにとって変わる部分も出てくるかな、という話しやすさがあります。音声なので容量を食わないし、3−4人だったら同時発言していても通じ合える感じもよいですね。とくに、、

■Clubhouseが向いている話し合いは?

□1:朝礼・・・短い時間で「今日やることを1分ずつ話そう」みたいにすると、お互いの動きがわかって、かつ声を聞けるので調子も掴めてよい。

□2:軽いアイデア出し・・・色んな人をぱっと集めて○○を××にするアイデアって何かあるかな?という意見交換には向いている。ぶらっと立ち寄った人も意見をいってくれやすい。

□3:体験のシェア・・・○○というシステムを使ってみてどうだった? ××の映画を見た感想は? など、体験や感想のシェアをするには肉声を聞いたほうが「だよねー!」って言って盛り上がれてよい。

□4:旧交を温める・・・声を聞けると、一気にその人を感じられる。なので、同窓会とかかつて一緒に働いていた同僚の声を聞けると、わわーっとテンションがあがる。これはclubhouseが電話帳に電話番号がある人を招待するしくみなので、昔の知り合いとつながり直しやすいという特徴もあると思う(最近の友人はLINEやメッセンジャーのやりとりがメインで電話番号を登録してなかったりもする)

□5:反省会や打ち上げ・・・コロナでイベントが終わっても打ち上げをしにくいご時世。Zoom飲み会はいまいち盛り上がらなかった人も、同時発言がしやすく、飲んだくれてても問題ない(カメラがない前提)Clubhouseは酒飲みながらぶつぶつ話し合ったり、打ち上げには向いている。

と、今のところ上記の5つのタイプの話し合いにはけっこう向いてそうな印象です。

■Clubhouseの危険性や注意点は?

急速に拡大しているClubhouseですが、ちょっと危険だな、注意が必要だな、と思うことが3つほどあります。

注意点1,分断やあせりを生んでいる

すでにClubhouseを始めた人は夢中になって「楽しい!」と喜んでいるかもしれないが、「まだそこに参加できない人」が、この光景をどう見ているか?を意識すると、ちょっとぞっとすることがある。「招待された特別な人」しか参加できない場に「私だけが取り残されている」とか「時代に乗り遅れそう」と焦らされる感じを覚えた人は多いと思う。よくSDG'sなどで「誰一人取り残さない」といったキーワードが挙げられているが、Clubhouseは「取り残されたくない」という人間の心理をうまくつかんでマーケティングしているのが、ちょっと気になる。実際のところ、このアプリはiOSにしか対応してないのでiPhoneやiPadを持たず、アンドロイドのスマホしかない人は、どうあがいても「蚊帳の外」に追いやられている。世の中に分断やあせりを生みながら楽しみを提供しているともいえる。こんな風刺画がぴったりだ。現状、人脈があり、機材があり、ある程度の英語スキルやITリテラシーの高い人の優越感をくすぐる場になっていることに、参加している僕自身、ちょっと自覚的でありたい。


2,スーパー時間泥棒

Clubhouseは面白い。こんなに気軽に、無料で知的な交流ができる場を、かつて体験したことがない。いわば、有料だったシンポジウムやパネルディスカッションを毎日24時間テレビのように延々とやっているようなものだ。聞いているだけでも勿論勉強になることしきりだが、参加し、発言できると、なお面白い。で、ここ数日で寝不足の人も増えているようだ。これはミヒャエル・エンデの書いた物語momoに出てくる「時間泥棒」の進化版でもある。

気がつくとあっという間に1時間なんか過ぎている。知的な交流は計れたし、旧交を温めることができたろうが、さて、そこで自分が本来やるべき仕事がおろそかになっていないか、気をつけたいところだ。

Clubhouseの時間を増やすことで、いったい何の時間が減ったのだろうか? 一緒に住む家族と話す時間を削って(あるいは目の前の誰かに淋しい思いをさせて、スマホの向こうの誰かと話していたりしてていいのかな、と、気になったりもする。友人の作曲家は「ぼーっとする時間が大切で、そういう時間がよき創作を生む」という話をしてくれたことがある。Clubhouseを長時間聞いていて、いい曲が生まれたり、いい絵が描けそうな気が、僕はちょっとしないので、気をつけたい。まぁ、これは何でもそうなのだけど。

3,耳や脳への悪影響の可能性も

Clubhouseに限らず2021年は音声メディアが一気に躍進する。かくいう僕も,お正月にたてた今年の目標の一つに「音声メディアにチャレンジする」というのがあって、先日「会議が上手になるラジオ」の初収録を試みたところだ。もしよかったら、聞いてほしいし、感想やコメントを下さるとうれしい。

ただ、ちょっと気になるのは、この耳から入る知的な情報が過多になると、耳や体や心に、どんな影響があるのか?ということ。スマホの普及で、目の疲れをうったえる人や、視力が落ちる人が増えたように、音声メディアを聞きすぎることで、耳をいためるかもしれない。Clubhouseはとくに、知的な交流ができるので、脳が興奮する。おそらく交感神経優位にぐん!となるだろう。そうなると、夜、興奮状態が続いたり、夜眠れなかったりする人も実際増えていると思う。これらが長期的に人類にどんなインパクトをもたらすか、少し注意して見ておきたい。

そして、自然と触れる時間、家族と過ごす時間、自分自身をいたわる時間など、大切にしたいな、と思うClubhouse3日目の自分でした。最後まで長文読んでくださって、ありがとうございました。皆様の感想も聞かせて下さい。

ではでは、また!


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