
大地の成り立ちから熊野を読みとく旅/熊野ジオ・ツアー 2023/10/4-6 キャンセル待ち若干名受付中
最近、勉強しているのは地学。地球がどのようにして生まれ、形作られてきたのか、について、ぐいぐい学んでいます。私たちが今、立っている日本列島は、いったいどうやって生まれたのか? を知ると、どんどん面白くなってきましたよ。海外から来た友人から「日本は四季の変化があって、食事が美味い!」とよく聞いて来ました。僕も海外旅行をすると日本の食材のバリエーションの豊富さに気がつきました。実はその食材の豊富さの由来は地形。地学を学ぶことで、日本列島が地学的に特異な成り立ちをしているから、こんなに美味しいものを季節ごとに食べられるんだ、と思うようになってきました。このあたり、2017年のNHKスペシャル列島誕生ジオ・ジャパンという番組がよくまとめてくれています。最近、再放送があって、劇団ひとりの「僕の出身地・千葉はいつできるんだ!」と叫ぶシーンとともに、とても面白く拝見しました。和食と地学のつながりが深く解説されていて、びっくり。日本海のホタルイカに、鮎の塩焼き、金目鯛の煮付けといった魚介類が美味なのは、ジオとのつながりが深い。うーん、魚介好きにはたまらない話だ。
日本列島をつくった4つの大事件
この番組では日本列島が構築された4つの大事件を取り上げています。1つ目は、そもそも大陸の一部から引きちぎられた土地が日本になったということ。2つ目は、伊豆あたりの火山島の連続衝突で次々と国土が形成されていったこと。3つ目が、地球史上最大の大噴火が紀伊半島で起きたこと。4つ目として、フィリピン海プレートの動きが急変して東日本が大隆起したこと。もう、この4つを知っただけでも、かなり収穫は大きく、日本中の地形図を見る目が変わりました。
加えてみんなの森のサロンで2023年7月に開催した後誠介先生の<森と大地 崩壊地を歩く>のお話しがあまりに面白かったこともあり、現在、熊野でのジオツアーを構想中です。わくわく。
熊野信仰のルーツを探る
熊野三山には、たくさんの霊場があります。なかでも日本一の高さを誇る那智の滝や、熊野権現が降り立ったとされる神倉神社のゴトビキ岩は、1400万年前の大噴火の影響で生まれたようです。もう、エヴァンゲリオンのセカンド・インパクトぐらいの事件だったようで、この地球史上最大の大噴火で地球全体の気温が10℃も下がったという話も聞きます。地球規模で起きた大きな地学的出来事が、1000年続く熊野信仰のシンボルを作ったわけです。

また、熊野三山のひとつ、熊野本宮大社はかつて川沿いの中洲にありました。この旧社地・大斎原を歩くといつも気持ちがいいです。なぜ、熊野古道のゴール地点を川の中洲に置いたのか。どういう風につくられた地形なのか。そのあたりも、気になるところです。

今回のツアーでは、後先生にご紹介いただいた3人のジオ・ガイドさんに案内をお願いし、魅力的な熊野の地形をご案内いただきます。そして大地の成り立ちから、熊野信仰のルーツに迫りたいと思うのです。
古来から人類は「大きな石」や「すごい滝」を見ると「これはただ事ではない。神さまの仕業だ」と思ってきたのだろうと思います。僕自身、そういう気持ちで自然を見ることがあります。では、そのような大きな石や、すごい滝がなぜ・どのように形成されたのか?について、大地の成り立ちからじっくり味わいたいと思います。

熊野ジオ・ツアー、うーん楽しみ。「みんなの森のサロン」の仲間たちや、僕と繋がる友人・知人で、ワイワイ話ながら旅をするイメージとなります。この記事をご覧の方で、もしも関心ありましたら、ともに熊野を旅しませんか? ご一緒したい方がいらしたら、以下のフォームにご記入下さい(満席です。8/16日14時段階。キャンセル待ちで若干名受付ます)
集合・解散は?
10月4日(水) 10:15 白浜駅 集合
空路・東京組 7:30 羽田JAL →白浜空港 8:45着
鉄道・大阪組 7:40 JR大阪駅発 →白浜駅10:10着
車やバイクの方 10:15 白浜駅 ロータリーに集合
10月6日(金)17:45 白浜 にて解散
空路・東京組 18:30 白浜空港JAL→19:40 羽田空港着
鉄道・大阪組 18:20 白浜駅 →特急くろしお34号 20:46大阪駅着
※宿代は各自で直接宿泊施設に払い、レンタカー代やガソリン代・ガイド料など、かかった経費を集まったメンバーでワリカンします。おそらく3日間で総額6-7万円ぐらいかと。詳細はメンバー確定後にお伝えします。

大水害をきっかけに
僕の出身地である熊野を歩いてまわるツアーを始めようと思ったのは2011年のこと。東日本大震災の半年後に大雨による紀伊半島大水害が起きました。僕の実家周辺も壊滅的なダメージを受け、もう2度と立ち直れないのではないかと思うような被害が出ました。当時、東京に住んでた僕は「郷里のために何かしたい」と思って、熊野エヴァンジェリストの大竹哲夫さんらとともに、熊野復興ツアーのようなものを始めます。都会から熊野に友人・知人をつれていって、その魅力を伝える旅をするのです。南方熊楠ツアーとか、熊野でのファシリテーション講座とか、熊野古道を歩こう企画もやりました。以来、毎年のようにふるさと熊野に知人・友人をお連れしています。大水害をきっかけに、熊野を案内するのがライフワークになっていったのです。
しかも今回は高校時代の恩師・後先生のお導きで、地学の視点で熊野を回ることがとても楽しみ。自分が学び育った土地を、大人になってから歩いてみると、実に面白い場所だったことがわかり嬉しいかぎりです。郷里の素晴らしさを共有したい。そんな気持ちで企画しています。よろしければ、ご一緒にどうぞ。

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