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スピットファイアを水性塗料で仕上げる #6 完

デカール貼りが終わった頃から、しばらく作業ができず、12月も下旬になっちゃいました。

最終仕上げ

あとは小物を取り付けるだけ。場所に応じて接着剤を使い分けます。

機体をひっくり返して仮置きする治具には、シモムラアレックの職人堅気シリーズ、「木製エムジブロックミニ」を使用。結構な値段なので、店に行くたびに買い控えていましたが、ついにお出迎え。傷がつきにくいとのこと

シモムラアレック「木製エムジブロックミニ」http://www.shimomura-alec.co.jp/product/pdf/alk162.pdf

キャノピーにはコニシ「ボンド デコプリンセス ラインストーン用接着剤」を使用。爪楊枝でパーツに着ける。はみ出しても水で拭き取れます。
展示会で教えてもらって以来、クリヤーパーツ等に使っていますが、もう廃番になっていると知ってショック……と思いきや、今はコニシ「ボンド パーツ用」という名で生まれ変わったようです。
それにしてもこのキャノピー、合いがいいですね。

アンテナ支柱(キャノピー後方)とピトー管(左舷下面)は、タミヤの瞬間接着剤(高強度タイプ)で。強度は弱いけど、周りを汚したくないし、取れたらまたくっつければいいかな。

主脚と後脚は、タミヤセメントと同流し込みセメントで。ここはキットによってはエポキシ接着剤を使いますが、今回は接着シロが多めですし、セメントも適量で溶かしてしっかり乾燥させれば、溶着しか勝たん!もちろん、ちゃんと接着面の塗料を削ってからです。

機銃にはMr.メタルカラーMC212アイアンを筆塗り。これはラッカー系ですが、乾燥後に磨くと、金属のような輝きが出る塗料で、AFVの機関銃にも重宝しています。え、もう生産終了してる……。翼端灯はエナメル塗料で筆塗り

完 成 ー !!!!!

完成写真は、冒頭サムネと以下。全くの素組み。

一眼レフによる撮影は後日として、とりまiPhone14で撮りました。撮影時と撮影後に、明るさと彩度を調整しました。
撮影角度は、『スケールアヴィエーション』2024年11月号掲載のSAコン応募時の指定と同じにしてみました。

この主脚の閉じ方とカバーの位置が、多くの戦闘機とは逆なんですよね。粋ですわ
最後に付けた風防のラインがカッコいい。完成させないとわからない点ですね。キットで閉状態だけ再現されているのも納得です
全く知らない機体でしたけど、こうして調べながら一機完成させると、思い入れのある機体となるのが、プラモデルのいいところです。やっぱり主翼でかいよね
この楕円形の主翼、後縁がクッソ薄くて、帝国戦争博物館の動画で、手に押し当てるとフォークの裏ようだと言われていましたね。よくこれに8挺も機銃を入れていたなぁ
今度は二枚羽根の最初期のものを作りたい

おわりに

以上、「スピットファイアを水性塗料で仕上げる」と題して製作してきました。結論として、
水性アクリル塗料でも、ラッカー系と同じように塗装できる!
・水性塗料の乾燥の遅さをうまく使えば、新たな可能性が開ける!
・作業中、低刺激・低臭は身心への負担を減らせる!
・課題は、専用色がない場合の調色
(タミヤアクリルにスピットファイアの迷彩専用色はない)、色を揃えるコスト(水性ホビーカラーやファレホを0から揃える)
と言いたいのであります。

最後に明かすと、この制作記には、実は、「水性塗料でエアブラシを使って仕上げる」という裏テーマがありました。
水性塗料というと、結局、ラッカー系の下位互換のように扱われ、さらに健康的・手軽さと相まって、決まって筆塗り・水溶きがセットになっているような現状に不満を感じていました。
今回は、そこへの挑戦を込めて、「エアブラシで仕上げてもラッカーと同じようにできるよ!」ということを確かめたかったのでした。

普段何気なくやっている作業を文章にすると、何ともくどくなってしまいました。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

▼イギリスの帝国戦争博物館の動画、いいですねぇ。

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