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よくよく考える入浴中

お風呂に入っていると、ついつい考え事をしてしまう、フリーライターのaoikaraです。

良いことも、悪いことも、消えない湯気のようにもくもくも想像が広がっていく。体がリラックス状態になって緩むからなのか、脳みその“栓”が抜けてしまったように、いろんな思いがあふれ出てくる。

入浴中だけで収まる思いもあれば、ずーっとだらだら考えてしまう思いもある。

お風呂から上がれば、眠ってしまえば、仕事をしていれば、おいしいものを食べれば、時間が経てば、水に落としたインクのように薄まってしまうだろうと思っていたけど、あら全然まだ濃いなってときもある。

叫びたくなるような憤りや、喚きたいようなつらさがあっても、手で握りしめてくしゃくしゃに抑える。感情を高ぶらせる方が面倒だなと思ってしまう。

でも、気持ちは本当で、体や心がコントロールできなくなるほどしんどいときに、爆発的にあふれてしまいそうだなと不安になる。

もやもやとした気持ちをクリアにしたいけど、自分自身と向き合う時間はなかなか作れない。誰かがいるなら、誰かと向き合う勇気も出ない。向き合ってみてもかわされてしまえば、また向き合うことは諦めてしまう。

なんて、思いを置いてけぼりにしていると、自分を大切にできていないようで、悲しくなる。

私がどんな状態であれ、私ならば受け入れてくれるだろうと人に思われていて、なのにどんな状態の私でも受け入れてくれる人がいるとは限らない。

私の“大切に”と、あなたの“大切に”は違うのに、あなたの“大切に”にそぐわなければ、私が大切にしていないと思われる。

なんて、自分ではない誰かや何かを責めてしまうのは、居心地の悪さを正当化しようとしているからなのかな。私は悪くないって。それもまたみじめで。

だから、誠意を持って、感謝を持って、誠実であろうとするんだけど、ぞんざいに扱われていると心が死んでしまいそう。

お風呂は、私を全部受け入れてくれるもの。全身を包んでくれるもの。だから心地よいまま、ずっとお風呂の中に沈んでいたい。

7月29日(木)

No.948

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