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誰かに陥れられたら

サラリーマンをしていて「誰かに陥れられることなんてある?」「そんなドラマみたいなことある?」と思われるかもしれませんが、A派閥とB派閥の争うの中で起こるような陥れ合いではなく、一時期ニュースでも取り上げられたバイトテロのような悪ふざけがモラルの低下した白いブラック企業では起こることがあるのです。
「パワハラ」や「セクハラ」をでっちあげて面白がるような人間が実際にいるのです。あなたもいつそんなテロリストの被害に遭うかわかりません。私自身、そんなことに巻き込まれるとは思ってもみませんでしたが、巻き込まれてみるとそんなテロリストが普通の顔をして社内に存在しているということを知りました。
また、違ったパターンもあります。「上司に責任の押し付けられる」パターンです。これはわかった時にはすでに手遅れになっているか、もしくは裏で責任を押し付けられていて、そのことが表に出てこないパターンさえもあります。

基本的にこのような他人を陥れるようなことは、まともな組織では起こりにくく、もし起こったとしてもまともな上司の采配で間違った判断がなされることはありません。腐敗した組織だからこそ悪ふざけのような陥れ行動や、部下に責任をなすりつけるようなことが起こるのです。そして残念ながらこのような陥れ行動が発生したら「痴漢の有罪率」並に挽回することは不可能です。悔しいかもしれませんが、先に訴えたもん勝ち(陥れた側の勝ち)なのです。後攻は極めて不利だということを理解するしかありません。

しかし、どうしても名誉を挽回したいと思われる方もいると思うので、戦い方を順を追って紹介します。

  1. 仲間や同僚に相談

  2. 上司、そして上司の上司、さらに上の上司に相談

  3. 組合員なら組合に相談

  4. 社内の相談窓口に相談

  5. コンプライアンス窓口に相談

  6. 労働基準監督署に相談

  7. 弁護士に相談

上記は可能な限り上から順番に行っておく必要があります。そうしないと後で「相談してくれたらよかったのに」と言われかないのと、逆に手順を踏まずにスキップして問題を大きくしたとして責められる場合もあるからです。管理職の場合には2.の組合への相談はできませんのでスキップして問題ありませんし、問題の所在が上司の場合にはその上司への相談はできない場合もありますね。また、会社によってはコンプライアンス窓口がないところもありますので、そういう場合にはスキップして問題ありません。
それでは順番に見ていきましょう。
先ずは問題事象について客観的に証言してくれる仲間や同僚を探しましょう。あなただけの場合には客観性がないとされて一蹴されてしまいます。何か客観的な証拠になるものメールや録音音声などがあれば十分です。次に筋を通すためにも上司、その上司がダメだった場合には上司の上司へと事情を説明して力になってもらいましょう。問題の当事者が上司であってもできれば話をしたほうが筋を通す上では必要です。しかし、問題の内容によっては無理な場合もあるでしょうから、上司の上司に相談するとよいでしょう。これで解決する組織はかなり良い組織と言えるでしょう。最初に言ったようにこのような問題が発生する組織は大抵は腐っていますから、上司や上司の上司、さらに上の上司に相談したところで一蹴されます。場合によってはすでに裏ネゴがされていてひどい叱責をその場でされてしまうかもしれません。表向きは「わかった」と言って一時的な沈静化を図るかもしれません。その間にあなたをどこかへ飛ばしてしまおうと画策されているかもしれませんので、安易に信じずに具体的な対応や対応期日を明確にしておくべきです。それがないとしたら期待は薄いので次のステップに進むべきでしょう。
次のステップは、あなたが組合員なら証言してくれる同僚や証拠を持って組合に相談しましょう。ここで解決する場合には比較的まともな組織と言えるでしょう。多くの場合「組合は人事には口を出せない」と言われて終わります。中には熱血の組合員がいて直談判してくれるパターンもありますが、あまり期待しない方がよいでしょう。何度も言いますがこのような問題が発生する組織は相当腐敗しています。組合から言われたくらいで決定を変えることはないのです。
ここまでは仁義を通す行動です。ここまでで解決する組織はまともな組織と言えるでしょう。本番の行動は「社内の相談窓口に相談」「コンプライアンス窓口に相談」です。これらの窓口と相談を開始すると3ヶ月から半年くらいは結論までかかります。関係者にヒアリングが入り、人事部門、法務部門と念入りに相談に入ります。残念ながらあなたのために真剣に議論していることは稀でしょう。会社にとってどのように対応するのがダメージが少ないかを顧問弁護士と相談して決定するのです。会社にとって都合が良い、万が一のことがあっても会社に被害がないなどの総合判断として対応が決定します。正直なところここであなたにとって満足する結果になることは稀です。
それはなぜか?
最終手段の「労働基準監督署に相談」「弁護士に相談」をしないと会社は思っているからです。ここまで来るとあなたの名誉が回復する可能性が出てきます。客観的な証拠によって代理人どうしで話し合いで決着するか、法廷で決着がなされます。負けたら最悪ですが、残念ながら勝ったとしても元の職場で円満に働き続けることは難しいでしょう。
なので陥れられて泣き寝入りしても、名誉を挽回するために戦っても幸せなゴールに辿り着くのは狭き道なのです。
私自身も決定的な証拠を持って信頼のおける親身になってくれる弁護士への相談まで行きました。しかし、記載したとおり勝てるとしても働き続けることは難しくなるというアドバイスでした。結果的に私は訴訟を諦め働き続けることを選んだのです。高い授業料だと思って学んだことがあります。それは陥れられた段階で負け、陥れられないように生きるしかないということです。

それではどうしたらよいのでしょうか?
それは人間を見極めことです。
「触らぬ神に祟りなし」
やばい人には近づかない、関わらないことです。
「上司は関わらないわけにはいかないじゃないか!」と言われるかもしれませんね。はい、そのとおりです。関わらないわけにはいきません。
良い評価とか期待せず、やるべきことを明確にして、確実にやれることだけを約束してやるようにしましょう。そしてその約束、業務計画の打ち合わせや業務指示については文章で残すなり、忘れないために音声録音をしたいと言って証拠を残すことです。自分のことは自分で守るしかないのです。

人を見極めるというのはとても難しいことです。
私は人を見る目がなく、これまでに何度も騙されてきました。
いいように使われたり、酷い目にもあってきました。
世知辛い世の中になってしまったと思います。
時間をかけて少しずつ見極めるしかないのです。
そういう世の中だと割り切るしかないのです。

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