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日本が見るエチオピアも、エチオピアが見るエチオピアも垣間見た

なんかトップ画的に、

このアカウント何回インジェラの話するの?

とそろそろ突っ込まれそうな気がする。
でも違うんだ、だって日本のテレビでエチオピアが紹介されたって言うから見たらインジェラの話してたんだ…。


相席食堂という番組でエチオピアが取り上げられていた。

前半が番組のメイン企画かな。取り上げられたのは後半のサブコーナーみたいなとこ。

「謎の食べ物インジェラの真実に迫る」

ほう。

なお調べるうえでは「海外の制作会社にロケを丸投げする」とのことで、エチオピアの制作会社がインジェラをリポート
…そのアイディア面白いな。

とはいえどこでどれだけ編集の手が加えられているかは分からない。制作会社のカメラさんを撮ってるカメラもあるし、見たものそのままは信じられないなぁ、と思いながら見た私の雑感を少々。


〇エチオピアの制作会社の人がロケを引き受けるときのセリフ

「エチオピアは美人が多くて街中美人だらけだよ」

は新年に民族衣装を着ているのが女性だけだったことを思い出した。

実際インタビューに登場した女性たちは皆若い女性。エチオピアンホスピタリティなのか、編集でそうなったのか。


ロケ映像が1週間で届いたらしい。凄い。そんなこともあるんだ…。時間感覚の違いに悩んでいる身としては羨ましい限りである。もしかしたら元の納期は3日だったりするかもしれないが。


〇カメラにメンチ切るエチオピアンヤンキーは私も笑った。エチオピアの皆さんは目が大きいので、目力強いのよ。TVカメラ、気になるよね。


〇インジェラの伝統的な作り方を学ぶために首都から村に移動していたけど、火元以外のインジェラの作り方に違いがあるのかしら。

同僚のお姉さんに動画も見せて聞いたら「都市でも田舎でも作り方は一緒」って言ってたけど。

近代的なビルや車から、牛や土壁藁ぶきの家へ。この村を見せたかったのはエチオピア側だろうか、日本側だろうか。


〇レポーターのお姉さんがとても素直で面白い。村でのロケで結構あからさまに眉を顰める。千鳥も指摘するように、お姉さんはアディスアベバなどの都市で育っているんだろう。村では終始「こういう村とアディスは違うのよ」と言いたげに見えた。

私も都市に住んでるから気付きにくいけど、意識の国内格差もしっかりあるんだなー。貧富の格差は都市の方がハッキリ分かる。

あと「次何言えばいいの?」と聞く姿は、絵を描きましょうと紙を渡された子供たちが「何描いたらいいの?」と都度聞く姿に重なった。

なおお姉さんのアムハラ語は聞き取り易かった。アムハラ語レポートがちょっと分かって、感動した。


〇インジェラの作り方説明の場面。これがTwitterでバズっていたので私も知るに至ったのだけど。テロップがこちら。

「まずテフをオフチョベットします。
そしてオフチョベットしたテフをマブガットしてリットを作るの。
そして発酵させたリットにアブシィトを加えて混ぜます。あとは焼くだけよ。」

最初日本の制作側が絶妙に訳してないのかと思ったけど、エチオピアから届いた日本語訳をテロップにしているらしい。

違うとこの言語を都合よく切り取って笑いにすな!と思いかけたけど、制作会社がそう送ってきたなら仕方ない。
怒る前に調べるの大事本当に大事

しかしエチオピアで日本語訳する人がいるんだ。日本人なんかなエチオピアの人かな。

どっちにしても訳を諦めたらいかん。笑

そしてお母さん、インジェラ焼くの上手いなぁ。同期がホームステイ先で体験してたけど、穴だらけにならないように生地を広げるのが難しいんだって。

私が過去noteで書いたインジェラはおかずと食べるものばかりだけど、そう、現地の人はスパイスだけでも食べるのよね。


〇エチオピアの制作会社の人に依頼をする際に「インジェラって雑巾みたいな味がするって聞いたんです」って伝えてて、引いた。制作会社にはいい顔して番組内では自由に言うよりは、誠実なのかも(比較論)。

昨日「日本人と中国人は同じだろう?」とエチオピアの人に言われて、「オロミア人とアムハラ人は一緒なの?」と聞き返したら理解できたらしい。

インジェラ部分を納豆とかくさやに変えて日本人に同じように言ったら、皆どんな反応をするんだろう。

考え方や感じ方が違う相手と話すときに必要なのは、そういう想像力だと私は思うんだ。

同じ文化圏内でも原則は同じだと思うけど、国境越えると忘れられちゃうのかしら。国境なんて、人為的に引かれたものじゃない。

自分と他の人との違いに敬意を払えないのは、今時クールじゃないと思うの。私も間違えたことがあるから、常に立ち返るポイントにしてるけど。
それを公の電波でやっちゃうかー、と思いました。

本当にそれ、視聴者が望んでる?


以上、本当に雑多なただの感想でした。
お付き合いありがとうございました。

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