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運転したくない

申請していたフランスver.の運転免許証、permis de conduireが遂に届いてしまった。

日本の免許証と交換するような形で手に入れたのだが、出身国によっては車校に通い直す必要があるらしい。
手続き自体はオンラインでおこなえるとはいえ、必要書類のいくつかはパリの日本大使館まで取りに行かなくてはならなかったので、無事に届いて本当にホッとした。

でも、なあ。


運転したくないなぁ。

今まで、私免許ないから運転できない、といろんな人たちを騙してきた。
実際は日本の免許証の仏語訳があれば運転できる。
そして私はそれを持っていた。
免許ないから運転できないは、遂に通用しなくなった。

運転したくない理由は大きくみっつ。
ブランク、交通ルール、駐車。

まずブランクについて。
免許を取ったのは約4年前。
オートマと2、3万円しか値段が変わらなかったのでマニュアルを選んだ。
練習した。
そしてそれきりマニュアル車を運転することはなかった。
オートマの車は数回、長距離を運転したことがあるが、手に汗を握った。
私も助手席もクタクタである。
最後に車を運転したのは約1年前、マニュアル車を運転したのは約4年前。
うちの車はマニュアル車なのに、半クラさえよく覚えていない。

次に交通ルール。
道路上にはこっちでしか見かけないような仕掛けがいくつかある。
まず速度超過防止のため、街中には段差が所々ある。
通過時に速度を落とせば問題はないが、はたしてその前後のギアチェンを私にさばけるだろうか。
標識もよくわからん。直進優先だったり、右の車優先だったり。
そしてラウンダバウト、車校では、日本には3つしかないと習った。
反時計回りにまわるので遠心力がめっちゃかかる(気がする)円形の交差点。
なのでもちろん運転を経験したことはない。
1年程助手席に座り続けてなんとなくこの不思議な交差点での所作はわかってきたが、3車線だったりラウンダバウト同士が近くて8の字みたいになってたりする特殊なケースに対応できる自信がない。

最後に駐車。
うちには車庫がないので、家の前の通りに路駐するしかない。
同じ通りのまあまあな人が同じ選択肢をとっているため場所を探すのにも一苦労。
そのうち何台かはポルシェだかなんだか低重音でブオオオンってなるような車で、高い車種安い車種に関わらずぶつけてはいけないとはいえ、縦列駐車へのプレッシャーをガンガンにかけてくる。


先日義理の両親がうちに泊まりにきた時に、まあまあ急かされた。

あんた、息子が長期の海外出張でおらんくなるのに、1人でかいもんとかどーすんの?
不安があるんやったら車校に免許もうある人用の講習あるからはよ受けておいで(意訳)

しぶしぶ車校を訪れた。
全部かは知らんが、フランスの車校は事務所しかなく、みんなぶっつけで路上練習してるらしい。
それ、町の人運転する人双方結構怖ない?
幸運なことに(?)、最寄りの車校は予約が当分埋まってて講師に空きがないらしい。
ざんねんー、ドマージュ、と口にしておいたが、内心ガッツポーズである。

とりあえず新学期が始まる9月まで、先延ばしにすることができた。
もう本当に縦列駐車嫌すぎるので、9月一生こやんといてほしい。

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