こんな日には。

なんだか寒いなあ、と思ったら、いつの間にか外は雨。夜だから見通しは効かないけれども、車の走る音が変わるので、気が付けるのです。水を弾く音が、聞こえるのです。そういえば、明日は雪の予報が東京含め、出ていましたね。本当に降るのでしょうか・・?

こんな夜に、ふと思い出すのは、引っ越しの時の「いるもの・いらないもの」を選ぶ時の、なんともいえない感覚、なのです。

今みたいなちょっと寒い部屋で、悩むのです。何を基準に選択したらいいのか、迷うのです。これから冬だし、ここで着ていた服は、どのくらい必要だろう? 東京の冬って、寒いのかな? でも、ここほどじゃあないよねえ・・なんて、悩むのです。冬仕様のモコモココートは捨てました。こんなに厚い生地のものはいらないなあ・・と。まだまだ着られるし、新しいし、捨てたくないけれど東京じゃ着れないのは分かっている、そんなコート。売ることも考えましたが、捨てました。

「決別」、なのです。だからたくさんの服を捨てました。住む部屋の大きさも考えると持っていけるものは少ない方が良い、とも思いました。服に限らず、たくさん捨てました。自分がこんなに物を蓄えていたのか、とびっくりしました。

たくさん物があるのに、必要なのはほんの少しだけ、でした。どうしてあんなに物があったのか、不思議で仕方ありません。捨てるのが面倒だった、が大きな理由でしょうが、ほとんどの物たちは記憶にないものなのです。つまり「本当は必要はないもの」に囲まれて生活していたんだなあ、ということに気が付くのです。

そのなかに「油絵具一式」がありました。これはすぐに「捨てるもの」という判断ができました。何故ならもう必要がないから。暫く描いていなかったし、東京のお部屋で描くスペースなんてありません。イーゼルを立ててキャンバスをセットし、パレットに絵具を並べて・・そんな場所はありません。床も汚してしまうだろうし、もう、描くことはないな、と捨ててきました。

本当は好きなんですけれどね、油絵。けれど、捨てずに持ってきたものがあるのです。色鉛筆と自分の好きな色をちまちま買い足したパステルたち。捨ててもよかったのに、持ってきてしまいました。

持ってきた理由は、油絵に比べたらセッティングは楽だし、乾かさなくていいし、ぐらいのものですが。引っ越しの荷物になるのに、どうして持ってきたんだろう? まあ「描く道具」がスキ、という理由でしょうか。

そんな理由でしかありませんが、そろそろ描いても、いいころかな。

そんな気分になっているところです。

これからちまちまリハビリに励む、のです。

さて、どんな絵を青鳥(あおどり)は描きはじめるのかなあ、自分でも楽しみ、なのです。


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