面接に呼ばれるCVを書く方法(人間&Application Tracking System攻略法)

イギリスでの就活で日本と違うな、と思うことの一つに応募件数の多さが挙げられる。職種を問わず非常に多く、英語圏だけあって世界各国から応募がある。1件の募集に数百もの応募があったりするそうだ。これは事務職に限らず、サービス業などでも同様のよう。

そんな苛烈な競争の中で、Hiring Managerやリクルーターが活用しているのがATS(Application Tracking System)である。ATSは、オンラインで応募をした際にCVを自動的に読み取り、指定した言葉や職歴などに合致した人を選び出すシステムだ。Hiring Managerやリクルーターは、ATSが条件に従って選び出したCVだけを見ているというわけだ。要はATSで設定されている条件に合致しなければ、CVは誰の目に触れることもなくシステムの闇に消えていく、ということである。

今まで数百件応募してみての経験と色々とリサーチをした結果から、ATSを掻い潜るために私がCVにしたことを列挙して解説してみる。

1. キーワードの埋め込み

いわゆるSNSなどでも使うハッシュダグやウェブ検索のテクニックであるSEOと同じように、自分のCVが検索上位に来るように、自分の職歴の中で応募したい案件に合致・関連するキーワードを入れ込む。そうすることで、ATSによる選別をクリアできると期待して、自分のスキルを羅列してCVに入れ込んだ。私はCVの最初に「Career Profile」というセクションを作り、今までの略歴を3〜5行ほど書いた後にスキルなどのキーワードを羅列して入れた。そうすることで、人間がCVを読んだ際に経歴のハイライトと私のスキルが最初の10行で大体わかる上に、機械がスクリーニングした際にもキーワードが引っかかるのだ。CVの書き方をより具体的に知りたい方は、下記のリンク先も参考にしてみてください。

2. Job Descriptionのミラーリング

キーワードの埋め込みできたら、微調整。人それぞれ言葉の選び方に癖があるので、Job Descriptionに書いてある単語や言葉遣いに寄せることで、ATS側で検索されるであろう言葉にマッチングさせていきます。人によっては、Job DescriptionをそのままCVの一番下に小さい白文字でペーストしてしまうような猛者もいるようですが、かなりギリギリの裏技感があるので、そういったことをされる場合は自己責任で。

3. 応募案件ごとに内容を変える

上記の1と2をやるとCVは自ずと毎回少しずつ違うものにな。何件も一気に送りたいし効率よく進めたいけれど、Hiring ManagerやRecruiterが好むであろう単語や言い回しは人の数だけ違うので、そこに寄せていくちょっとした努力が面接への道に繋がる(と信じてます)。

4. 案件ごとで必ずネイティブのチェック

リアルタイムの会話ならともかく、推敲ができる文章という媒体でスペルミスや文法の間違えは許されません。そこはネイティブ、ノンネイティブ関係なく平等に問われます。なので、必ずネイティブに読んでもらうこと。とにかく毎回面倒でも確認。ちなみに、私は自分で書いた文章をネイティブに見せたところ、意図とは正反対の受け取り方をされたことがあったので、英語に自信があってもネイティブのチェックはしてもらった方が良い。あと、他人に見せると見えない世界線が見えてくるので、恥ずかしいし面倒だけれどお願いするのが良いと思います。

CVは面接をゲットするためのツールです。とにかく面接に呼ばれることに特化して書く、と言っても過言ではないと思います。面接に呼ばれるために、ATSという機械とその先にいるHiring ManagerやRecruiterが魅力的だと感じるようにCVを組み立てることが非常に重要になります。

なお、RedditにATSを使っているRecruiterがATS周りの噂について答える記事(英語)があったので、おもしろいからぜひ読んでみてください。