負けられない戦い

"アイツが部屋に現れてからかれこれ1時間が経とうとしている…"



2ヶ月以上にわたる自粛期間で規則正しかった生活リズムなどとうに崩れ、

遅めの就寝♪遅めの起床♪


という悪魔的に病みつきなリズムが繰り返される今日この頃の私。

しかし、珍しく明日は午前中にリモートで大事な約束があるため「早めの起床♪」をしなければならない。


ならばさっさと寝てしまおう!


スマホを閉じて、電気を消して、おやすみなさ…



ん…?



プーーーン....



…んん?


"プーーーーーーーーン"

マジか…。



暗闇の中、私の耳元で囁く血に飢えた者の声。

そうかそんな時期か…。


んなこと言ってる場合じゃない!


こちとら「早めの起床♪」をしなきゃなのだ。

しかし私はこの大事な初手で痛恨のミスを犯してしまう。暗闇の中、音のする方向に狙いを定めて勢いよく手を握るという宝くじもビックリな賭けに出てしまったのだ。


プーー....n


みるみる遠のく羽音…。

やってしまった…

1度攻撃するとヤツはしばらく相手方の陣地に潜伏してしまう。となると次回の攻撃は早くとも5〜10分は先か、どうするわたし…。


よし、

寝よう。

いいじゃないか!
たまには少しくらい血を分け与えたって。
なんか献血みたいで命を守ることにはなるし。
今回分け与えることで相手に1つ貸しを作れるし。

「先日空腹のところを助けていただいた蚊です。あの時のお礼に今回は吸血を自粛させていただきます。」

なんて次回は素通りするかもしれない。
寝よ寝よ。

パチン。(電気を消す)

プーーン!!!!


いや、早くない!?


ここまでの流れまだ1分とかよ?
仮にも人間相手に警戒心が薄すぎやしないか蚊よ。

人間の脅威 < 食い意地

じゃん、
そんで、ツッコミ入れてたら無意識にまた暗闇に向かって勢いよく握り拳を作ってしまったじゃないか。

そんなにこの血が欲しいのか。
ならばくれてやろう。



…とはならないのだ蚊よ。



この世は弱肉強食、そっちがその気ならとことん相手になってやろうじゃない。

また空中に無駄にガッツポーズを作り出すだけの握り拳作戦をしてしまわない為に、電気は付けっぱなし。

視覚、聴覚、触覚を中心に全身の神経の感度をMAXにしたまま、
 

全力の狸寝入り。


さぁ、どっからでもかかってこい。
こっちは丸腰なんなら半袖半ズボン。
とその時、


プーーーーーン


でたな!食い意地モスキート!


くらえ!


バチン!!(手を叩く音)


…プーーン♪

笑った。アイツ絶対笑った。

くっそーーー。

だがしかし、今回のことで少なからず収穫もあった。ヤツの特徴が明らかになったのだ。


〜相手の特徴〜
①今読んでいる貴方が思い浮かべているより大きい
②今読んでいる貴方が思い浮かべているより茶色い
③今読んでいる貴方が思い浮かべているよりノロい


ノロいのならやれただろうと。
言いたいことはわかります。
でも彼らの必殺技

「目の前にいたはずなのに一瞬にして消える」

を使われてしまうとノロさもハンデにはなり得ないのだ。


そうこうしているうちに2度目のチャンス到来。
がしかし、これも同じように外してしまう。


ここまでで、ヤツを発見してから1時間が経過。



てか、普通にそろそろ眠い。

もう寝なきゃとかじゃなく寝たい。
あぁ。
早めの起床♪とか言ってたのが懐かしい。
"蚊の恩返し"考えていたのが遥か昔のことのようだ。
…そろそろ限界。

とその時。再びチャンスは訪れた。


あと一回、これでだめだったら寝よう。

そう心に誓い、ゆっくりと戦闘態勢にはいる…




…バチン!





ドラマならここで正義が勝ち、感動的なエンドロールを迎えるのだが現実はそう甘くない。
さぁ、先程の誓いを守りここらで大人しく寝るか。

だが思い出して欲しい、


「あと一回」


クレーンゲーム、ガチャガチャ、マリオカート…etc

勝負事における「あと一回」は勝つまでエンドレスに続くことを。


なら、私も「あと一回」だ。
この際もう何時間寝ても同じこと!
勝つまで何度でも「あと一回」を続けるぞ!
奴にとんでもなく強烈な一撃を喰らわせてやるんだ!
そして一滴も血を吸われない安眠を手に入れてやる!



…って、あれ?




なんか膝に。




…パンッ(膝を叩く音)




〜👼💫




おおぉおおおおい!うそだろぉおおおお(銀魂女子)





とまぁ、こんなことがありまして。
蚊は倒したものの、結局こんな時間までこんなもの書いてしまうという。

遅めの就寝♪遅めの起床♪からはなかなか抜け出せないですね。

慣れないはじめてのnoteでしたが、
最後までありがとうございました。
ではまた。
おやすみなさい。


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