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育成組織ももっと応援したい!アントラーズ初のファンクラブ制度に込めた思い

こんにちは、コンシューマーグループの内藤です。
11月1日(火)より、2023シーズンから新設となる「アカデミーサポートクラブ」のご入会受付を開始しました。アントラーズ史上初の試みである、アカデミー(育成組織)を支援するファンクラブカテゴリです。

今回のnoteでは、この「アカデミーサポートクラブ」の発案者として、新設に至った経緯や会員特典の内容をご紹介していきます。

「アカデミーサポートクラブ」について

「アカデミーサポートクラブ」では、アカデミーの選手に関する情報をより深く、より広く知っていただけるようなコンテンツを、アントラーズ公式アプリにてデジタル配信でお届けします。会員特典は主に以下の3つです。

「ACADEMY FREAKS」配信

特典の目玉となるのが、トップチームのファンクラブ会報誌・月刊「FREAKS」のアカデミー版となる「ACADEMY FREAKS」です(年3回発行)。ジーコCAから創刊にあたってのメッセージもいただきましたので、ぜひご覧ください。

誌面については「選手たちにフォーカスすること」「指導に携わるスタッフ、現場の思いを伝えること」の2点をコンセプトとして、企画を進めています。この方向性を決定づけてくれたのは、小笠原テクニカルアドバイザーの言葉でした。様々な切り口でアカデミーの情報をお届けしたいと思い、いろいろなアイデアが浮かんでいた中で、私から初めてこの構想を伝えた時のことです。

「応援してもらえるのは、もちろんありがたい。ただ…」
「俺らはいいから、選手たちを取り上げてあげてほしい」
「例えば“飛び級”で試合に出る選手がいたら注目を浴びやすいけど、俺らスタッフは他の選手たちにも目を配らなきゃいけない。上級生からしたら悔しいんだよ、飛び級の選手が出てくるのって。そういう思いとも向き合って、競争させて選手を育てていく。それぞれがいろいろなことを考えて指導にあたっているから、そういうスタッフの思いにも注目してあげてほしい」

「今言っていただいたようなことを、まさにありのまま伝える内容にしたいんです」と返しました。派手なトピックを見つけて取り上げるのではなく、ある意味では地味でマニアックな内容とも言えるかもしれませんが、アカデミーの日常をありのまま、お届けしていきたいと思っています。

会員限定オンラインイベント

会員限定のオンラインイベントを開催し、アントラーズ公式アプリにて配信します(不定期/年数回を予定)。

試合動画配信(LIVE&アーカイブ)

各カテゴリの試合の様子をオンライン配信でお届けします!

アカデミーも応援したい!応援してもらいたい!

続いて、この「アカデミーサポートクラブ」を新設するに至った経緯をご紹介します。スポーツ報知さんにて内田記者に取材いただいた記事でも紹介されている通り、「応援してもらいたい思い」が全ての出発点です。

私はもともと20年来の鹿サポで、今は中の人として仕事をしていますが、いちファン・サポーターとして応援していた頃から“アカデミーのことをもっと知りたい!応援したい!”と思っていました。理由はシンプルで、“だって、この子たちもアントラーズなんだから”と、そんな感覚でした。

とはいえ、鹿嶋まで片道3時間ほどの距離に住んでいたため、地理的に近いとは言えず、アカデミーの試合を追いかけるのは難しいのが正直なところでした。ただ、“高校選手権で観たルーキーのプレーは知っているけれど、ユース上がりの子たちについては知らないな”と思う年末年始を重ねるたびに、もっと知りたいという気持ちを年々募らせていました。

そんな思いを抱えつつ、大好きなアントラーズに仕事として関わり始めてから、まずはユースからということで、SNSでの発信を始めました。

競技としてのレベルはトップチームに及ばなくとも、ひたむきにプレーする選手たちに心を動かされる瞬間は数え切れません。“試合中に垣間見えるアントラーズスピリットの継承、そうした姿を見る喜びと楽しみは、きっと多くの鹿サポに刺さるに違いない”、と試合取材を重ねるごとに思うようになりました。また、選手たちの保護者の方々以外にも熱心に応援してくださる方がいらっしゃることを知り、“もっと多くのアントラーズサポーターにアカデミーの魅力を伝えられれば、この応援の輪を広げることができるのではないか”という思いも募っていきました。

中長期的な取り組みとして、応援文化を創っていくために

そんな中で契機となったのは、2021シーズンに実施した施策です。チケット席種として「アカデミー応援シート」を新設して収益の一部をアカデミーの強化費に充てる試みを始め、クラウドファンディング「アントラーズの未来をみんなで」で、Kashima Antlers Academy Fieldを建設することができました。アカデミーへのサポートを皆さんからいただくとともに、注目度も上がっているタイミングで、次のステップを刻みたい――。そう思っていた中で、2023シーズンに向けてSÓCIO・ファンクラブのリニューアルを進めることとなり、“ここしかない!”と考えて提案したのが、「アカデミーサポートクラブ」です。

クラウドファンディングのリターン「アカデミー×OBスペシャルマッチ」では、来季昇格の下田選手と小笠原T.Aのマッチアップが実現

いわゆるファンクラブ会員組織の新設という手法を採ったのは、単発の取り組みで終わらせるのではなく、中長期的にアカデミーを応援する文化を創っていくという目標から逆算して、ベストだと考えたためです情報発信を充実させ、会費をアカデミーの強化費に充てる仕組みを構築することで、注目度向上が環境整備につながるサイクルを回していきたいと考えたのでした。

会員制度の検討にあたっては、Jクラブを含め、スポーツ界での事例をリサーチしました。内田さんの記事にも出ているように、プロ野球・福岡ソフトバンクホークスさんの2軍ファンクラブである「ホークス筑後ファンクラブ」の運営や設計についてヒアリングをするために福岡へ足を運び、試合会場も視察しました。また、大分トリニータさんが育成年代支援サポートクラブとして設立した「しらしんけんクラブ」について伺うため、運用担当の方にオンラインでお時間をいただいたこともありました(この場をお借りして、改めてお礼申し上げます)。他にも、セレッソ大阪さんの「ハナサカクラブ」、関東大学サッカー連盟さんの「関東大学サッカーサポーターズクラブ」など、様々な事例を参考にしました。

そうして検討を重ねる中で、以下の方向性が見えてきました。

  • トップチームのファンクラブ会員組織と掛け持ちで入会できる制度にすること

  • 有料の会員特典だからこその、より深くて濃度の高いコンテンツを提供すること

  • (対戦相手や大会主催者との調整もありますが)可能な限り、試合映像を配信すること

10/23(日)トップチームvs.ユースの練習試合の様子

アカデミーの情報発信を強化する意義

“アカデミーを応援してもらいたい”という積年の思いを出発点に、契機となるタイミングが到来し、やりたいことの解像度は少しずつ上がっていきました。一方で、情報発信を増やすことが育成年代の選手たちにとってどのような影響があるのかは、現場スタッフではない自分にはわからない部分も多々あります。

アカデミーチームスタッフへの提案資料より

思いが独り歩きしてはいけないので、「アカデミーサポートクラブ」構想を具体化しようかというタイミングで、まずは鈴木修人アカデミーマネージャーに提案しました。すると第一声は「ぜひ、やろう!」でした。自身の経験と照らして「発信する情報を増やして注目を浴びることは、選手たちにとってもアカデミー全体にとってもプラスになるから」と。こうして構想を実現させる下地が整い、細部の設計と調整を経て、9月22日の新設リリースと11月1日の入会受付開始へと至ったのでした。

アカデミーの情報発信強化がもたらす効果や意義については、小笠原T.Aと柳沢ユース監督が語ってくれていますので、ぜひご覧ください。

SNSの発信強化も並行で

最後に、アカデミーの情報発信強化にあたっては、本会員制度の設計と並行してSNSアカウントの新設も進めているということもお伝えしたいと思います。課金型の有料会員制度だけが走るのではなく、公式サイトやSNSでの日常的な情報発信も充実させ、選手情報や試合スケジュールをわかりやすくお伝えしたり、スクールのコーチが各所で行っている日々の指導やイベントの様子をより身近に感じていただけるような投稿をしたりと、多様なコンテンツ展開を検討しておりますので、お楽しみに!

さて、書き始めると止まらないので長くなってしまいましたが、こうした経緯と思いで新設に至った「アカデミーサポートクラブ」にご賛同いただける方はぜひ、ご入会いただけると嬉しいです。アントラーズをより広く深く楽しみ、長く支えていただけるきっかけになれば、この上ない喜びです。

それではまた、次のnoteで。

「アカデミーサポートクラブ」のご入会はこちらから!


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