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漢方をこれから処方したい人におすすめのスライド4選

Antaa 〜つながる力〜

「漢方は以前から興味があるけど、きっかけがなくて……」と勉強を先延ばしにしている先生も多いのではないでしょうか?知識0から始める場合、はじめの一歩はハードルが高いですよね。今回は、漢方薬の勉強を始める前の導入に最適なAntaa Slideを紹介します。

体力や胃腸の強さを示す虚証と実証を確認し、漢方薬を処方しよう

まず漢方に興味を持った時、漢方特有の用語やどの患者に処方するかがわからず、つまずきませんか?そんな方へ最初に読んでほしいスライドとして、さくら先生の漢方薬初めの一歩~なんとなく使い勝手のわからないそんなあなたへ~がおすすめです。
スライドでは、漢方薬が有効な場合として以下をあげています。

  • 不定愁訴:検査等で異常がなく、西洋薬の適応がない

  • 未病:病気はないが体の不調がある

  • 西洋薬が副作用などで使いづらい

  • 西洋薬で効果が不十分で追加したい

まさに、臨床で困ってしまう症例ばかりですよね。西洋薬のみでは解決できない時の選択肢として、漢方薬を使用できると治療の幅が広がります。
漢方では証(虚実、陰陽)など特有の用語がでてきます。専門用語も苦手意識をつくる原因です。まずは、体力や胃腸の強さの傾向をしめす虚実を確認しましょう。

  • 実証:がっちりタイプ、胃腸が丈夫な人

  • 虚証:ひ弱なタイプ、胃腸も弱く消化器症状が起きやすい人

虚実を間違えると効果が出ないことや、増悪する場合もあります。迷った場合は虚証としての処方がすすめられています。
スライドでは、試しに処方できるおすすめ漢方5選や、よくある質問なども紹介されていますので、ぜひご覧ください。

救急外来でも使用できる、その日から効く救急漢方

「漢方は長期間服用しないと効かない」と思っていませんか?救急外来でも漢方は役立つ場合があります。ゆっくり救急医先生の救急外来で気軽に使える漢方入門~漢方はじめるならこの症候3選~のスライドで勉強しましょう。
スライドではめまい、便秘、打撲に対する救急漢方の使用を解説しています。
今回は打撲のケースを紹介しましょう。骨折は無いが、打撲によるひどい腫脹や紫斑があるという患者はよく遭遇しますよね。西洋薬では鎮痛薬処方のみとなりがちです。こんな時は、戦国時代に考案された、腫れや血の滞りを改善する治打撲一方(じだぼくいっぽう)の出番です。ひどい場合は桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)の追加も考慮しましょう。
救急漢方はその日から効果が出て、短期集中を心がければ安心して使用できるとされています。一方で、長期処方は副作用のリスクが増大するため注意が必要です。
以下で漢方の代表的な副作用を確認しましょう。

  • 甘草(かんぞう):偽性アルドステロン症(低K血症、浮腫、高血圧)

  • 柴胡(さいこ)、黄芩(おうごん):間質性肺炎

  • 麻黄(まおう):交感神経刺激症状(動悸、頻脈、発汗、高血圧)

スライドでは、めまいや便秘などに効果のある他の救急漢方も紹介されており、とても参考になるのでぜひご覧ください。

がん治療や緩和治療で困ったときに漢方という選択肢もある

がん治療や緩和治療では、西洋薬のみでは症状が改善できない場面もありますよね。そのような時、漢方薬で症状を緩和できるかもしれません。番場祐基先生のがん治療・緩和治療における漢方薬の使い方のスライドでは、抗がん剤による副作用の軽減について解説されています。論文によるエビデンスも含まれていて、とても参考になりました。
スライドにある副作用の症状を以下に記載します。

  • 末梢神経障害

  • 下痢(粘膜炎)

  • 便秘

  • 口内炎

  • 骨髄抑制

  • 皮膚障害・皮膚炎

このようながん治療の副作用に、難渋した経験がある先生もいらっしゃるのではないでしょうか。スライドでは他にも、腫瘍による症状の緩和(食思不振、倦怠感、胸腹水、浮腫など)などについても解説されています。がん診療をされている先生はぜひご覧ください。

よく処方される漢方を覚えましょう

なんとなく漢方に対する抵抗感は減ってきましたか?もっと漢方のことを知りたい人は、ガラパゴス伊藤先生のとりあえずできる!漢方治療!のスライドがおすすめです。
このスライドでは、プライマリ・ケア分野で使用される最頻用漢方TOP10として、以下の漢方が紹介されています。

  1. 葛根湯(かっこんとう)

  2. 五苓散(ごれいさん)

  3. 柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)

  4. 芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)

  5. 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

  6. 大建中湯(だいけんちゅうとう)

  7. 加味逍遙散(かみしょうようさん)

  8. 抑肝散(よくかんさん)

  9. 六君子湯(りっくんしとう)

  10. 八味地黄丸(はちみじおうがん)

Top10を覚えるだけでもとても役立ちそうですね。それぞれの症状に対して、使用する漢方とその副作用、診察の注意点など、ポイントが書いてあります。わかりやすく学べるため、必見のスライドです。

漢方の世界へ足を踏み入れてみよう

今回は、これから漢方を勉強する人におすすめのスライドを紹介しました。漢方は西洋薬では対応困難な場合に、上手く使うことで症状を改善できる可能性があります。救急やがん治療など、困った場面で漢方が使えると治療の幅が広がりそうですね。今回のスライドをきっかけに、漢方の世界へ足を踏み入れてみるのはいかがでしょうか。

専門外の知識のアップデートとなると、なかなか手が回りませんよね。まだまだ、多くの役立つスライドがAntaa Slideにはあるので、ぜひお時間がある時にご覧ください。

執筆 :shun@形成外科