2019年Q2アメリカ・スタートアップ調達まとめ
こんにちは、ANRIの江原ニーナです!
早くも2019年折り返しとなりました。2019年上半期はいかがでしたか?個人的には、体調管理まわりなど反省も多い一方で、この半年で仲の良い起業家も増えて充実していました。下半期はますます突っ走りたいところです!
さて、本記事では、4月から6月の間で起こったアメリカのスタートアップの資金調達の動きをまとめます。
※CrunchbaseやCB Insightsからまとめが出たら、それらの情報も随時追加予定です。
目次
1 ステージ別
2 シリーズE以降の大型調達
3 注目IPO
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1 ステージ別
〈2019年Q2・シリーズ別調達案件数〉
(CrunchbaseのCompaniesより集計。)
また、上半期全体は以下のとおり。
調達案件総数が最も多かったのはシードで、5月前半のみシリーズAがシードでの調達件数を超えています。
Q1のまとめ記事で、3月後半のシード調達件数が174件と他の期間に比べ大きく外れていることを指摘しましたが、やはり偶然だったようですね。
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2 シリーズE以降の調達まとめ
以下、シリーズE以降の大型の調達をまとめます。
4月
◆シリーズE◆
Mavenlink($48M、Business communication/collaboration software)
Intrinsic Therapeutics($52M、Health/treatment, Biotechnology)
Coursera($103M、EdTech)
Outreach($114M、Sales Engagement Platform)
Sila Nanotechnologies($170M、Car battery)
Jivox($9M、Personalized Ads, AI)
908 Devices($17.5M、Chemical detection tools)
◆シリーズF◆
Affirm($300M、Consumer Lending, Fintech)
◆シリーズG◆
Payfone ($24M、Trust platform)
5月
◆シリーズE◆
Impossible Foods($300M、Plant-based meat)
Noom($58M、Mobile Health Coaching)
Exabeam($75M、Cyber Security)
Carta($300M、Fintech)
Merqeta($260M、Payment, Transaction processing)
Auth0($103M、Identity management)
Schrodinger($25M、Biotechnology)
Snapsheet($29M、Auto Insurtech)
Sun Basket($30M、Cooking, Delivery)
◆シリーズF◆
Nextdoor($123M、Private SNS)
Tealium($55M、Customer data management)
Aryaka Networks($50M、SD-WAN as a service)
Tempus($200M、Health care software)
◆シリーズG◆
Sumo Logic($110M、Data analytics)
Foursquare($150M、Location-based marketing)
DoorDash($600M、Food Delivery)
Avalanche Technology($33M、Enterprise Storage arrays)
6月
◆シリーズE◆
SignalFx($75M、Cloud monitoring)
Symphony Communication Services($165M、Work collaboration)
Simulmedia($29M、Targeted TV ads)
Vectra AI($100M、Cybersecurity)
Alkami Technology($55M、Digital banking solutions)
Collective Health($205M、Alternative health insurance)
Blend($130M、Lending platform)
Carbon($260M、3D Printing)
Calysta($30M、Biotechnology, gas)
◆シリーズF◆
該当なし
◆シリーズG◆
CVRx ($93M、Medical device)
Druva($130M、Data protection)
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3 注目が集まったIPO
今期はこれまでIPOが待たれていたスタートアップが、次々にIPOしたことでも話題になりました。
Uber
5月10日 Raised $8.1B
NYSE:UBER
Slack
6月20日 Raised $4.56B
NYSE:WORK
4月18日 Raised $1.4B
NYSE:PINS
Zoom
4月18日 Raised $751M
NASDAQ:ZM
2019Q2期の米国内でのIPOは66件であり、特に上記のようなユニコーンのIPO(a.k.a. メガIPO)が相次いだこともあり、2018Q2期と比較して、IPOでの調達総額は79%増加しています。2019Q1期のメガIPOはLyftくらいだったことを踏まえても、Q2のIPOには目を見張るものがありますね!
セクター別では、66件中26件にのぼる39%がヘルスケア領域、25件がテクノロジーとなっています。EYのレポートによれば、ヘルスケア領域の39%は比較的高めの水準であるようです。
また同レポート内では、具体的な数字は明らかにされていないものの、以下のような記述もあります。
"Despite press attention for a handful of IPOs that underperformed in initial
trading, the average IPO has delivered impressive returns initially and
continued to trend higher." (Page 10)
すなわち、IPO株の取引が伸び悩んだという報道が目立った一方で、平均的にはその後持ち直し、順調に伸びているようです。
FactSetが発表した、初値と7月8日時点でのリターンの比較はこんな感じです。(LyftはQ1にIPO)↓
(少々脱線ですが、2019年後半もしくは2020年にはAirbnbのIPOも期待されています。)
参考:
-Global IPO trends: Q2 2019 by EY
-Global IPO momentum slows but Q2 2019 is set to rebound
-U.S. IPO MARKET: UBER LEADS A SECOND QUARTER SURGE IN MEGA-IPOS
以上、アメリカにおける2019年1月から3月までのスタートアップをめぐる動きのまとめでした。
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