あの時あの場所で誰がいた。

「これ見てくれよ。太田。」
山川が漫画を差し出した。キャラクターの名簿が載っているおまけページだ。
赤石、上田、太田、金田、木田……
「見覚えあるな、この田並び」
「小六の時とクラスと同じ苗字なんだよ。それにここ」
見せてくれたページには学校の全体が移っていた。これはオレもわかった。
「西小だな。これ」
「だろ?この漫画俺たちが小六の頃の話みたいなんだよ」
小学生の頃の話を元にしたのなら有名なのがアニメになっている。クラスの誰かが漫画家になり描いたのだろうか?
「作者の名前は?クラスの奴と同じか?」
「高山たかし。同じ名前はいないな。それより夏休み前に突然いなくなったやつ覚えてるか?」
夏休み中何度も見てはないかと親が訪ね来ていた。今も実家に帰るとビラを見る。
「ああ」
「主人公の名前村山なんだよ。いなくなったあいつが主人公」

【続く】

さぽーとすると映画館にいくかいすうが増えます