一部で話題になっているストローク矯正器具について試してみた
きっかけと背景
一部で話題になっているストローク矯正器具について。元ネタは中国のショート動画だったと思うが、少し前に目に留まり気になっていたところ、先日ちょう上記動画で福田プロが紹介されていた事に加え、直後に青木プロも動画で触れられていた。
自分としてもこれを良いきっかけとし、早速自作して試してみたので内容を記しておく。どなたかのヒントの一助となれば幸いである。
自分は普段から、上達に役立つために試せるものは基本全部試す、というポリシーであるものの、今回特にすぐ試した理由としては
個人的にチャイニーズプールの中国人プレイヤーは最強のフィジカルを持っていると考えており、普段から多いに参考にしている
また、プレイ人口が多く、コーチングやメソッドがしっかりしている
そのため流れてくる動画は、すでに一定以上の効果があり支持されているものと考えられる
自分でも納得できそうな仮説と期待感が持てる
という事が挙げられる。次に自作した際の材料について紹介する。
材料について
動画中では実際どのような材料で作られているか詳細は見ることはできなかったが、恐らくテープなどでの固定式だと思われる。自作するにあたり今回大事にしたかった事は以下の通り。
携帯性があるか:日頃の練習場所に簡単に持ち運べる大きさや重さ、形であること。
脱着可能かどうか:プレイキューを何本も持っていないので、固定式だと毎回脱着しないといけないので単純に困る。
耐久性が高いか:長い間繰り返し使って練習したいため、すぐに壊れてしまっては困る。
低コストかどうか:今回、まず試しで作ってみて、必要であれば改良を重ねていきたく、毎回高いお金を出すのは憚られる。
以上の要件を満たす材料がないか色々構想しつつ、各地の100円ショップを回っていたところ、ダイソーで売っている以下の2つの材料(合計200円程度)で十分実現できそうなことが分かった。
1、梱包用平巻きテープ
粘着テープではないので注意されたし。さらさらした梱包用のテープである。丸巻きの物でもよい。ポリプロピレン製であるが、要は手に持つ部分になるので粘着性のないものであれば何でもよい。
2、伸縮フリーバンド
キューに巻き付ける部分でである。普通のバンドだと滑ってしまうため、内側にすべり止め加工してあるものを探すのに苦心した。
包装を開けたところが以下である。
伸縮バンドはカーキ色のものを購入、上は表側、下は裏返したところ(キューに巻き付ける方の面)である。写真だと分りづらいが裏面はゴムのような滑り止め加工がしてある。
装着方法
①テープを適当な長さに切る
テープは手に巻き付ける部分なので、手首に通してちょうど良いくらいの長さに調節する。
②テープをキューにつけながら、伸縮バンドを巻き付けていく
ある意味一番コツが必要なところだ。キューからテープが離れないようにしながら、外れないように伸縮バンドをきつく巻いていく。やりづらい場合は誰かにテープを固定してもらうか、一人の場合はセロテープなどでテープをを仮止めして行うと良いだろう。
③2本目の伸縮バンドも巻き付ける
収縮バンド1本でもできるといえばできるが、2本付いてくるので勿体ないのと、2本のほうが耐久性が上がる(途中でテープが抜けにくい)。
※後で気づいた事
写真ではテープを一方向から出しているが、前後両方から出して両方を手に巻き付けることでテープの抜けをより防げることが分かった。その場合は最初に切るテープの長さを写真よりもっと長くしてほしい。
使い方
使い方は簡単である。テープを一旦手首に通し、テープを握りながら普段通り構えてプレイするだけである。
練習してみた感想
自然なキューポジションが分かる
握っているわけではないのでコジったりしてキューポジションを調整しようと思ってもできない。今のフィジカルがそのままアウトプットされる。狙ったところに上手く手球を撞けない、またはうまくタイミングを捉えられない場合のフィジカルのズレがが如実に実感できる。
逆に言うとうまくつけるポイントが見つかれば逆説的にそこが正しいボディーポジションだという事だが、これを使うと、肘、肩、グリップ、キューが同一平面上にポジションするように自然に矯正されるように思う。逆にずれている場合に腕が異常に疲れてしまうのもこの道具の特徴であろう。
肘が必要以上に落ちない
構造的に肘を落とすとキューが振れない。肘の使い方やタイミングが悪い事でのキューの上抜けがそもそもできない作りになっている。以前の記事でも書いたが上抜けしないように、かつ真っすぐキューイングするためには肘を上げなければならず、そのタイミングが自然につかめるようになる。
キューの重さを伝える感覚が研ぎ澄まされる
男性プレイヤーに多い傾向の一つに、腕の力を使って手球を叩いてしまうという事があるが、本ツールを使うとキューは手とただ紐でつながっている為それが構造的に出来ないようになっている(やろうとすると高確率でミスヒットする)。適切なキュースピードで撞く感覚が分かってくる。
必要な筋肉が意識される
握りこむ事が出来ない=グリップが不安定になるので、逆に安定したストロークを実現するために使うべき筋肉、緩めるべき筋肉がより意識されるようになる。経過として一部の人は上半身の一部が筋肉痛になるかもしれない。正しいキューポジションを維持するための筋肉が今まで使えていなかったためだろうと推測する。
まとめ
試してみた結果、控えめに言って効果絶大であった。まず大前提としてキューは手から吊り下げられているだけなので余計なことが出来ない。このシンプルな大前提を強制的に実現することがこの器具を使う事の一番の意味であり、かつ絶大な効果を発揮する理由だと感じた。
実際、この器具を使ってフィジカルを調整するのと同時に、眼帯を使って目からのインプット調整も一時間程度行ったところ、インプットとファンクションが今までになく繋がった感覚が得られた。正直ここまではっきりとした感覚は初めての事であった。
更に本ツールと眼帯を外していつも通りプレイしたところ、明らかなプレイ感覚の向上とシュート率の向上も確認できた。決して大げさではなく、ビジョンセンターとフィジカルのクオリティが完成形に近づいたと大いに実感することが出来た。これ以降のその日の練習において(3時間ほど)シュート成功率は95%は優に超えていたはずだ。
とはいえまだ試行回数は1回の練習のみであるので、試合での成績に十分つながるかも含めて、今後もしっかり検証をしていければと考えている。
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