ミュージカル「SIX」の「SIX」を訳してみた(試訳:ご意見ご感想叱咤お待ちしています)

SIXのSIXってなんじゃらほい、ですがミュージカルSIXのラストナンバーです。
そして、先日上げたI don't need your loveよりも一層迷子になってます。
どなたか詳しい方助けて下さい。

(2020.2.21追記)
1.アン・ブーリンパートの訳を修正(思いっきり意訳)
2.サビ(コーラス)の部分に註(※5)を挿入
(私的には凄まじいエウレカでした。とっくに皆様ご存じなのでしょうが)

(2020.2.24追記)
3点ほど註を加筆修正

[CATHERINE OF ARAGON]
He got down on one knee
But I said "No way!"
Packed my bags
And moved into a
Nu-nu-nunnery!
Joined the gospel choir
Our riffs were on fire
At the top of the charts
Is where I'm gonna stay

[キャサリン・オブ・アラゴン]
彼は膝まづい(て求婚し)たわ
けど私は「ないわー」と言って
荷物をまとめて修道院に逃げ込んだ
聖歌隊に参加して、私たちのリフは絶好調
チャートのトップは私の居場所

[ANNE BOLEYN]
Henry sent me a poem
All about my green sleeves
I changed a couple words
Put it on a sick beat
The song blew their minds
Next minute I was signed
And now I'm writing lyrics
For Shakesy P

[アン・ブーリン]
ヘンリーは私の緑の袖※1のすべてについて詠った詩を送ってきた
私はその詩の中の言葉を二つばかり変えて
やばいビートに乗せてみた
その歌にスカウトマンたちはびっくり仰天して
次の瞬間、私は彼らと契約を結んでた
今じゃ私はShakesy P※2のために歌詞を書いてる

※1 かの有名な「グリーン・スリーブス」はヘンリー8世がアン・ブーリンに捧げた曲だ、という伝説がある(残念ながら違うそうだが)
※2 勿論シェイクスピアをもじっている(んだけど他にも何かネタあるんだろうなあ。ご存じの方是非ご教示を)

(2020.2.24追記)このサイト https://genius.com/Original-west-end-cast-of-six-six-lyricsShakes には、Shakes EP(EP(版)をシェイクする?)ではないかというご意見があったけれど、ちとよく分からないですね…

[JANE SEYMOUR]
Since my first son
Our family's grown
We made a band
And got quite well known
You could perhaps call us
The Tudor Von Trapps
I'm just kidding
We're called the Royalling Stones

[ジェーン・シーモア]
長男を筆頭として※3、私の家族は増えた
私たちはバンドを組んですごく有名になった
私たちのこと、チューダー朝のトラップ合唱団って呼んでもいいわよ
冗談よ、私たちロイヤリング・ストーンズ※4っていうの

※3実際は、ジェーンはヘンリー八世の息子(エドワード6世)を産んだのち産褥死している。
※4もちろんローリングストーンズのもじり。
このSIXのジェーン・シーモアのパートソングのタイトルは「Heart of Stone」なので、そこにもかけている。

[Chorus]
We're one of a kind no category
Too many years lost in his story
We're free to take, our crowning glory
For five more minutes
We're six

私たちはカテゴリーに当てはまらないユニークな存在
彼(ヘンリー)の物語の中であまりにも長く失われていた
最高の栄誉を勝ち取るのを邪魔するものはない
あと5分だけは
私たちはSIX※5

※5 間抜けなことに今頃気づいたのですが、このパート、1から6までのカウントダウンになっているんですね。

We're 「one」 of a kind no category
「Too(two)」 many years lost in his story
We're 「free(three)」 to take, our crowning glory
「For(four)」「 five」 more minutes
We're six

なんで「5分」なのかなーと思ってたんですよね。なるほど。

[ANNA OF CLEVES]
What a shame
Yeah, my face
It cost me the crown
So I moved to the
HAUS OF HOLBEIN
In my hometown
His mates were super arty
But I showed them how to party
Now on my tour of Prussia
Everybody "Gets down"

[アンナオブクレーヴス]
ほんと残念だわ
ええ、私の顔のことよ
この顔のおかげで王冠を失う羽目になった※6
だから、私は郷里にあるHAUS OF HOLBEIN※7に移った
彼※8の友達たちは超芸術家気取りだった
だけど、私は彼らにパーティってものはどうやるのかを見せてやった
今はプロイセンツアーの真っ最中
みんな「楽しもうぜ」

※6  ヘンリー8世は、自身の宮廷画家ホルバインに王の妃候補者の肖像画を描かせていた。
アンナの肖像画を見たヘンリー8世はとびついたが、実際のアンナは肖像画と違って残念であり(ヘンリー8世の意見です)結婚生活は半年しか続かなかった。
因みにホルバインはこの件で王の不興を買い、追放処分を受けた。

※7 直訳すると「ホルバインの家」なんだけど…ネタがわからず。
SIXにはアンナのパートでまんま同名の歌曲もあるのだけど、なぜホルバインの家なんだろう?
ホルバインもアンナと同じくドイツ出身だということくらいしかわからない。
追放されたホルバインと一緒になった、ということ?

(2020.2.24追記)
こちらのサイトの注釈 https://genius.com/Original-west-end-cast-of-six-haus-of-holbein-lyrics を見ると、バーバリーやプラダといったハイブランド的存在として「ハウスオブホルバイン」という仮定のブテッィクを想定しているのではないか、とのこと。
勿論ホルバインはファッションデザイナーではないけど、ヘンリー8世に提出する見合写真ならぬ見合肖像画を描く前に嫁候補の彼女たちをスタイリッシュに仕上げる、言わばモデル事務所みたいな場所をフィクショナルに想定している、らしい。

※8 というわけで、この彼はホルバインだと仮定している。
恋愛関係というわけではなく、友達も交えてバンド組んで仲良くやってる、みたいなイメージ?

[KATHERINE HOWARD]
Music man tried it on
And I was like "Bye!"
So I thought "Who needs him?
I can give it a try"
I learned everything
Now all I do is sing
And I'll do that until I die

[キャサリン・ハワード]
音楽教師※9 はずうずうしく迫ってきた
(そうされても)私は「はいはい、バーイ」てな感じでいなした
それで私は思ったの「なんで彼が必要?
私は(独学で音楽を)やってみる」
私は全てを学んだ
今、私の総ては歌うこと
そして、私は死ぬまで歌い続ける

※9 キャサリン・ハワードは少女のころ、自身の音楽教師と関係をもっていたとされる。

[CATHERINE PARR]
Heard all about these rockin' chicks
Loved every song
And each remix
So I went out and found them
And we laid down an album
Now "I don't need your love"
All I need is SIX!

[キャサリン・パー]
(5人の)ロックなひよこちゃん※10たちのことは全部聞いたわ
どの曲も、どのリミックスも最高
だから、私は出かけて行って彼女たちを探し出した
そして、私たちは一つのアルバムをリリースした
今や「あなたの愛なんて必要じゃない」
私が必要としているのは…SIX!

※10 これも多分ネタがあるんでしょうね…
ちょっと調べてみたところ「Hillbilly Fillies & Rockin' Chick」(田舎娘とロックなひよこちゃん?)という女性ボーカルの曲ばかりのアルバムが出てきたんだけど、これをかけているのか?
(すごく有名なアルバムなのかもしれない。無知で申し訳ない)

[ALL]
We're one of a kind no category
Too many years lost in his story
We're free to take, our crowning glory
For five more minutes
We're six!

私たちはカテゴリーに当てはまらないユニークな存在
彼の物語の中であまりにも長く失われていた
最高の栄誉を勝ち取るのを邪魔するものはない
あと5分だけは
私たちはSIX!

Woah, woah
We're SIX!
Woooah, we're SIX
Woah, woah
For five more minutes

It's the end of the show of the historemix
We switched up the flow and we changed the prefix
Everybody knows
That we used to be six wives
But we want to say
Before we drop the curtain
Nothing is for sure
Nothing is for certain
All that we know is that
We used to be six wives

歴史リミックスショーもいよいよおしまい
私たちは流れを変えて、接頭辞※11も変えた
みんな私たちが「6人のお妃」だった、ということを知っている。
だけど、幕を引く前に言っておきたい
確かなものなど何もない
確実なものなど何もない
私たちが知っているのは、私たちが「6人のお妃」だった、ということだけ

※11 冒頭の楽曲「Ex-wifes」で「私たちは確かに6人のお妃だった、でも『元』(ex)お妃、よ」という歌詞がある。接頭辞prefixはこのexを指す。

But now We're one of a kind no category
Too many years lost in his story
We're free to take, our crowning glory
For five more minutes…
We're six!

だけど、今や私たちはカテゴリーに当てはまらないユニークな存在
彼の物語の中であまりにも長く失われていた
最高の栄誉を勝ち取るのを邪魔するものはない
あと5分だけは
私たちはSIX!

For five, four, three
Two, one more minute

We're SIX!

あと5分…4分…3分…2分…1分だけは…
私たちはSIX!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?