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季節のチケット

花より団子と言う言葉があるが、
いつの頃からか団子より花が好きになっていた。
花そのものが好きと言うか、綺麗なものを見るのが好きになった。

そんな気持ちが暴走して、ガーデニングにハマった時もあった。

そのようになったのは、
30歳半ばを過ぎてから始まったような気がする。
もしくは、
肉を食べたいという欲求はあるが、量を食べれなくなってきた頃。
運動をすることは大好きだが、息が続かなくなってきた頃。
今まで一緒に遊んでいた子供たちがクラブ活動や受験などで遊んでくれなくなってきた頃。
朝寝坊(昼まで眠れない)ができなくなってきた頃。
80歳まで生きると考えた時に、折り返しの年齢を過ぎた頃。

そんなことを考えるようになってからだと思う。

たぶん最大の理由は、あと何回春を迎えられるのかと数えるようになった頃からだと思う。
かといって、死生観が芽生えてきたわけではない。
「生」に対しては、めちゃめちゃ執着している。
だって、「死」が怖い。
だから、あと四季を二十数回しか迎えられないと考えると、全力で季節を感じたい、いや満喫したいと思っている。
だから、季節の花々や美しいものに触れたいと想うようになった。
と、思う。

春は、
時を待ち詫びていたかのように一斉に色溢れ、香を放ち、咲き乱れる花々。

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夏は、
緑のグラデーションの妙に癒され、生命の息吹を感じる山々の木々。

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秋は、
植物の全精力を込めて全てを染め上げ、一瞬にして散りゆく広葉樹。

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冬は、
寒中で一生懸命に咲く可憐さと強さで一面を埋め尽くす小さな草花。

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それぞれの写真ともに思い出が折り重なってくる。

そんな気持ちを形にしてくれる、携帯電話の出現は大きいかった。
また、デジカメもその一つだ。
綺麗だと思えるものを簡単に切り取ることの出来るツール。
最近では携帯からスマホになって、さらに加速させている。

だから、綺麗なものを見ると、ついつい写真を撮る。
道端の花壇に植えられた草花や
お店やお部屋に花瓶に飾られた花や
風景に溶け込んだ足下の雑草さえ、切り取ってします。

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話が長くなるが、
もう一つ最強のアイテムを手に入れた。
最近のスマホアプリには、「植物図鑑」といって、対象の花を写真に撮れば、瞬時に花の名前や植物に関する情報を提供してくれるアプリがある。
これは、本当に便利だ。
今までは名も知らぬまま見ていた草花の名前が瞬時に分かる。
そうなると、楽しさが倍増してくる。
例えば、
街路樹の白い花をコブシだと思っていたら、実はモクレンだったり、
公園に咲いている花がキンギョウソウだったり、
知っているつもりのものが、違っていたりして勉強にもなる。

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しかし、その名前をすぐに忘れてしまうのが老いである(笑

そんな二大ツールを手に入れて
下手くそな写真を今日もパチパチと撮り続ける。
そしてアルバムをめくりながら、その時々を思い返す。

春が来た!

さあ、手持ちの季節のチケットを大切に使って、
今日も想いのままに切り撮ってみたいと思います。




#花 #写真 #人生チケット #独り言

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