見出し画像

『お見舞いへ行く』

懐かしい顔が集まった。

どうして身近な人が、大切な人が、
大変なことになってからでしか、
人は集まれないのだろう。

そういう風に、忙しく日々を
過ごしているうちに、突然に、
また死を受け入れる準備が始まる。

私もまた、後悔の念に
身勝手に傷つくのだろう。

懐かしい顔が集まった。
沢山 話せて良かった。
ずっと黙っていたことを、
やっと話せて良かった。
皆が笑顔で良かった。

帰り際 あなたが
私だけを呼んで、
力強く手を握りしめてくれた。

皆で笑っていても、私の心の内を
見透かされていた。

凄い力だった。
その力は『途中で死ぬなよ』
と言っていた。

なんて力強く温かなエネルギー。
なんという生命力。

最後まで生ききる、まだ諦めない、
その凄さを、体感した。

人間は凄い。

そう思って、
あなたの作品を見れば
全てが違って見えた。

今日も、私は生きる。

サポートしていただけたら生きる希望になります。