200405   アイドルと、ファンであるわたし

去年から友人の影響もあってアイドルの活動を追ったり関連の消費活動に勤しんでいる。パフォーマンスは勿論、グループとして苦労してきた背景やメンバーの仲のよさ、個性的なキャラクターなどを知るにつれ、活躍を応援したいと思うようになった。
芸能人を熱心に追うのはこれまで生きてきてわりと初めての経験だ。中高時代はアニメやバンドが好きだったけど、作品や楽曲自体が好きだったのであって、それも熱心なファンというほどでもなかったと思う。単純に資金の差もあるだろう。今はそれなりに自分で稼いだお金をある程度自由に使ってしまえる。とにかく私は誰かを応援したいという気持ちに自分のお金を使うことを初めて覚えたのだ。

元々アニメが好きな影響もあるかもしれないが、私がアイドルを見るときの姿勢は二次元のキャラを見るときのそれに近い気がしていた。つまり「彼らが私に見せてくれているアイドルとしての一面(キャラクター)を愛する」ということ、そして「彼らが見せてくれるストーリーに熱狂する」ということだ。いくらインタビューを見聞きしようが、彼らが本当にどんな人間なのかは私にはわからないし、あまり関係がない、そんなふうにすら思っていた。

しかし先日、自分でもあれ?と思うことが起きた。グループのメンバーの一人がメディアでこんな発言をした。
「幼少期によくスカートめくりをしてました」
背筋がヒヤリとした。スカートめくり。私はその行為がトラウマだった。彼がそれをしていた事実より何より、大人になってそれを自慢に近いかたちで公言してしまえること。そうか、そうか...。なんとなく底冷えした気持ちをどうしていいかわからず、心の中でそうか、を繰り返した。「このキャラの設定ちょっとダメだわ」と簡単に切り捨ててしまうこともできなかった。そして気づいてしまった。
私は頭の中で彼の理想像を勝手に作り上げていた。そしてその理想に合わない発言を聞いて勝手に残念がっていたのだ。その事実がショックだった。

しかし件の発言もまた彼の一部を切り取っただけであって、彼の本質のすべてでないことはわかっている。本意でないかたちでメディアに露出してしまうことだってたくさんあるだろう。私は彼らのアイドルとしてののっぺりした一面を見ているというよりは、様々に切り取られた欠片を見ているのかもしれない。そのキラキラした小さな欠片を集めては、自分のなかで美しい像を作り上げている...。

メディアのむこうの生身の彼らには一人一人の人間としてなるたけ好きに幸せに生きてほしいと思う。そこはファンとか以前にまず他人がとやかくいう資格がない部分なのだし。私は今の彼らがメディアを介して見せてくれる表現や表情や発言やメンバーシップ、そのキラキラした欠片のほとんどを美しいと思って集めていて、それが幸せで、多くの人に広まってほしくて、そのためにお金を払っている。美しくないなと思う欠片は無理に手に取らなくていいし、あまりに自分の美意識と違うと思ったり、集める行為に幸せを感じなくなったら、その時はそっと手を止めて離れればいい。「理想像と違う」などと残念がるのはやっぱり筋違いだ。
そう考えるとアイドルは自分の鏡でもあるのかもしれない。自分の美意識を再確認する鏡、というか。ちょっとこれは思いつきなのでまたいずれゆっくり考えてみたい。なにかのファンになるって面白いなあ。

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アラサー会社員の日々おもうこと、見聞きしたことの記録。 音楽、筋トレ、片づけ、デザイン、とかの話が多いかもしれないし、そうじゃないかもしれない。
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