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お金になる写真:写真の部屋

あえて生々しく、下品なタイトルをつけてみました。

「写真の部屋」は定期購読マガジンで、お金を払って読んでもらっています。月500円、一度コーヒーを飲むくらいの金額でしょうか。

インターネットが普及し始めた頃とは違って、情報の採集や選択はどんどん面倒になってきています。その手間を省くために「note」のようにセレクトされた有料コンテンツに価値が出てきました。そこは個人の価値基準ですから、無料のものを丁寧に探し出せる能力と時間がありあまっている人はそれでいいと思います。

情報の本質は、時間の節約にあります。お金を出せば効率よく数時間で済むところを、それを知らないばかりに半年かかってしまうことがある。「お金がかからなくてよかった」と思うかもしれませんが、少額のお金さえ出しておけば節約できた半年間、別の何かをすることでそれをはるかに上回るお金が発生していたかもしれないのです。

お金を出して学ぶ人とそうでない人の差は時間の使い方にあります。だからといって俺の定期購読マガジンを購読して欲しいということではありません。一般論で「ゲームのアイテムに課金することで効率よく先に進むこと」をよしとするかどうかに似ていますね。

前回の記事でも書きましたが「本当に簡単な最低限の技術」を知っているか知らないかで大きな差がつきます。技術は価値の差に結びつきますから、これは知っていた方が得だよ、知らないとわかったら相手はお金は払ってくれなくなるよ、というだけのことです。写真を仕事にしようとしている人で自分が今もらっている報酬に不満がある人はそこを検証してみてください。

カメラさえあれば誰でも写真が撮れる時代に「最初は無料か安く撮っていたとしたとしても、徐々に報酬を上げていければいいだろう」と思ってはいませんか。それはあり得ません。

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無料で撮って欲しい人は、何度でも無料で撮って欲しいものですし、もし報酬を要求したら、あなたに頼まなくなるだけです。つまり、あなたの存在価値は「無料で撮ってくれること」でしか成立していないということです。

趣味で写真を撮るなら一向に構わないんですが、上手になってきたアマチュアが「これなら仕事になるかもしれない」と思い始めるときに必ず当たる壁がこれです。

サラリーマンをやっていますが、会社を辞めてカメラマンになろうと思います、という人の話を何度も聞いたことがあります。それはチャレンジしてみればいいんですけど、いい大学を出ていい会社に入ったのと同じだけの努力をしないといけないと理解している人は、それほど多くありません。

あなたがスタンフォード大学を出て外資系の一流投資会社に就職した社員だったとします。それまでには莫大なコストと努力が必要だったはずです。そこに知らない人があらわれて「僕は友だちから投資のセンスがあると言われているので、入社させてください」と言って、入れるでしょうか。まず門前払いでしょう。これが理解できない人は皆無だと思うんですが、ではなぜあなたは会社を辞めてカメラマンになれると思ったんでしょうか。

会社に入ると賃金が必ず支払われます。それがいくら不満であっても最低賃金を上回っていれば雇う側には問題はなく、その条件を双方が受け入れる同意のもとで雇用契約は結ばれています。

「でも、月に20万円程度の給料では家族を養えないよ、もっと自分の能力を生かして稼ぎたい」と思うのだとしたらフリーランスのカメラマンになればいいのですが、ここには最低賃金も何もありません。仕事がなければ、すがすがしくゼロになり、だれか知り合いから継続的な仕事を頼まれていたとしても、その人から頼まれなくなればリスクヘッジがないのでゼロになります。

さて、どうしましょうか。

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写真の部屋

¥500 / 月

人類全員が写真を撮るような時代。「写真を撮ること」「見ること」についての話をします。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。