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「割れた煎餅はいらない」

我々の親世代のアルバムを見ると、記念写真を撮るという行為には「ハレ感」があったよね。女優のようにポーズをつけて。こういう中国の観光客の振る舞いを見ると、なんというか懐かしい。

スマホでつねにカジュアルな写真を撮り続けている若者には、すでにその感覚がない。

俺は写真を撮るのが仕事だから「商品になり損ねた、割れた煎餅のような写真」をSNSにアップし続けているんだけど、結局のところは、「俺がボーッとしている記念写真」の方が、そっちよりも反応がいいことに気づく。

別に反応が欲しいということじゃないんだけど、みんなが見たいのは煎餅でも割れた煎餅でもなく、煎餅職人の日常だということなのかな。結論は各自に任せる。

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多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。