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牧場で働く:Anizine

ソーシャルメディアは現実の世界とまったく同じだから、あえて愚痴ばかり言う人や、自分は正しくてお前は間違っているとか、俺たちの時代はもっと大変だったなんてことばかり言っている人を、わざわざ食事に誘いたいとは思わない。そういう人は疎まれていることをリカバーしようと、より自分は偉いと主張し始めることでさらに人が離れていく。負のスパイラルだ。

自分がやっていることは自分のサイズでしかない。それは俺たちのような50代ではもうはっきりと決まっている。このサイズの牧場で、飼える数の牛を飼う。その牛が飢えないように誠実に育てる。おそらく10年後にその牧場が5倍の広さになりはしないだろうし、幸運にも若い頃に数百倍だったのだとしても、今はないのならもう忘れていい。

ネットでは誰彼構わず自分と無関係な人であってもヤユするのが当たり前だと思っている人がいる。何か面白いことを言いたいために世の中で起きていることをすべて批評してみせなくてもいい。

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Anizine

¥500 / 月

写真家・アートディレクター、ワタナベアニのzine。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。