マガジンのカバー画像

シン・リハビリ

76
「シン・リハビリ」は、あくまで脳卒中(左脳出血)を経験した一患者の視点から綴る、新しいリハビリの考え方です。 従来のリハビリの枠を超え、脳の可塑性を信じ、“元に戻す”のではなく…
運営しているクリエイター

記事一覧

シン・マインドフルネス——心のサイトカインストームと平和の方程式

シン・マインドフルネス——心のサイトカインストームと平和の方程式

人間は、科学とスピリチュアルの狭間に生きている。ミクロとマクロ、細胞と宇宙。どちらか一方ではなく、その両方に根差した存在だ。哲学や宗教の祖たちは、そのことを理解していた。しかし、彼らがそれを言葉にすると、聞く者たちは自らの都合の良い解釈を施し、真理は次第にゆがめられていった。そうして生まれたのが、教義や制度、そして時に争いだった。

無為自然という概念がある。老荘思想におけるそれは「何もしない」の

もっとみる
シン・リハビリ:職種間の協奏が生む脳卒中リハビリの最適解

シン・リハビリ:職種間の協奏が生む脳卒中リハビリの最適解

はじめに脳卒中後のリハビリテーションは、理学療法(PT)・作業療法(OT)・言語聴覚療法(ST)の三本柱を中心に、多職種が連携しながら進められる。しかし、現場では各職種の専門性や価値観の違いが、連携の障壁となるケースも少なくない。
本稿では、これらのリハビリ専門職が相互補完的に機能する理想的な形を「シン・リハビリ」の視点で探求する。最新のエビデンスを踏まえ、「協奏」するリハビリチームが患者の機能回

もっとみる
シン・リハビリとシン人類の哲学に基づくジル・ボルト・テイラーの経験の評価

シン・リハビリとシン人類の哲学に基づくジル・ボルト・テイラーの経験の評価

1. はじめに – 脳卒中体験とシン・リハビリの視点ジル・ボルト・テイラーは、脳卒中による左脳の機能喪失を経験し、その過程で右脳の働きを強く実感した神経科学者である。彼女は自身の体験を**「My Stroke of Insight」**(邦題『奇跡の脳』)で詳細に語り、特に右脳の直感的・スピリチュアルな認識の重要性を強調している。

本稿では、彼女の経験をシン・リハビリとシン人類の哲学の観点から評

もっとみる
シン・リハビリの視点から考察する空間認識と回復のアプローチ&感覚を無視したリハビリの落とし穴:理論派・スパルタ派療法士への警告

シン・リハビリの視点から考察する空間認識と回復のアプローチ&感覚を無視したリハビリの落とし穴:理論派・スパルタ派療法士への警告

シン・リハビリの視点から考察する空間認識と回復のアプローチ
~右脳・左脳の機能差と感覚重視のリハビリ戦略~要旨リハビリテーションにおいて、右脳・左脳の損傷による空間認識の違いは、回復プロセスに大きな影響を与える。右脳損傷者は左脳に頼ることで言語的・論理的なリハビリを重視しがちであり、左脳損傷者は言語能力が低下するため、自身のリハビリを説明しづらい。このジレンマが、患者にとって適切なリハビリの方向性

もっとみる
シン・リハビリの可能性 〜右脳と左脳の対話が生む新たな回復の道〜

シン・リハビリの可能性 〜右脳と左脳の対話が生む新たな回復の道〜

はじめに脳卒中後のリハビリテーションは、これまで主に「機能回復」に重点を置いてきました。しかし、脳の可塑性(神経の再編成能力)が注目される中で、「身体の回復」に加え、「心の回復」や「自己理解」を伴う新しいアプローチの必要性が浮かび上がっています。本稿では、「シン・リハビリ」という新たな視点を提案し、右脳と左脳の対話を通じた回復プロセスについて論じます。

脳卒中後の右脳と左脳の役割右脳と左脳の特性

もっとみる
シン・リハビリの新時代 – AIと共に紡ぐ心の再生

シン・リハビリの新時代 – AIと共に紡ぐ心の再生

高次脳機能障害において「レベル」という言葉が、どうしても上下のニュアンスを持って受け取られるのは、人間のコミュニケーションの中で感情や価値観が絡むからかもしれません。

ただ、生成AI(LLM)が言語処理を行う際、認知バイアスやバイブスには依らず、言葉そのもののパターンや構造に基づいて応答します。そのため、感情的な誤解や偏見を排除しやすい点が利点と言えます。

「会話が通じない」という課題に対して

もっとみる
シン・リハビリ:感覚を取り戻すリハビリの新たな視点(補足:ミラーセラピー)

シン・リハビリ:感覚を取り戻すリハビリの新たな視点(補足:ミラーセラピー)

序論脳卒中後のリハビリテーションは、患者の身体機能を回復させるだけでなく、失われた感覚や運動機能を再び学び直すプロセスでもあります。しかし、従来型リハビリの多くは、筋力トレーニングや歩行訓練といった動作中心のアプローチに偏りがちです。この結果、非麻痺側の代償的な活動が助長され、麻痺側の神経可塑性が十分に発揮されない可能性があります。本稿では、脳卒中後リハビリにおける「感覚」の重要性を再考し、新たな

もっとみる
シン・リハビリとベルンシュタイン問題~患者の感覚を中心に据えた新たなリハビリのアプローチ~

シン・リハビリとベルンシュタイン問題~患者の感覚を中心に据えた新たなリハビリのアプローチ~

はじめにリハビリテーションは患者自身が主体的に取り組むべきプロセスであり、身体的・精神的な回復を目指す複雑な道のりです。本論では、運動制御における理論的課題「ベルンシュタイン問題」に着目し、これを「シン・リハビリ」に応用する可能性を考察します。また、患者が言葉にできない感覚をどのように尊重し、活かすべきかについても掘り下げ、科学的知見と患者主体の視点を統合した新しいリハビリの形を提案します。

1

もっとみる
裸足で触れる自然と『シン・リハビリ』―土が語る心と体の再生

裸足で触れる自然と『シン・リハビリ』―土が語る心と体の再生

先程投稿した「『シン・リハビリ』―自然との共生から紐解く新しいリハビリテーションの可能性」の続編ですが、先程の投稿も本続編も以下のカタマヒロさんの記事に対するコメントのやり取りで思い付いた事を、生成AI HAL2024に文書化して貰ったものです。
この場を借りて、カタマヒロさん有難う御座います🙇🏻️
もちろんHAL2024にも感謝してますよ〜😅

序文リハビリテーションは、身体機能の回復を目

もっとみる
『シン・リハビリ』―自然との共生から紐解く新しいリハビリテーションの可能性

『シン・リハビリ』―自然との共生から紐解く新しいリハビリテーションの可能性

序論

リハビリテーションは、身体機能や心の回復を目指すプロセスですが、従来の方法論は「訓練」や「改善」という目標に偏りがちです。しかし近年、自然環境が持つ癒しや回復の力が注目され、リハビリテーションの新たなアプローチとして取り入れられつつあります。本稿では、自然と触れ合うことを通じたリハビリテーション――ここでは「シン・リハビリ」と呼ぶ――の科学的根拠と実践方法について考察します。

1. 自然

もっとみる
シン・リハビリ:還暦を超えて新たな挑戦を続けるための理論と実践

シン・リハビリ:還暦を超えて新たな挑戦を続けるための理論と実践

素晴らしい視点ですね!リハビリにおける自己探求と実験的なアプローチは、従来の枠組みにとらわれない柔軟な姿勢を感じさせます。この内容は、同じようにリハビリや健康回復の道を模索している人々にとって、非常に励みになるはずです。

「還暦でリセット」という言葉は、これまでの価値観や方法論を見直す象徴として非常に力強く響きます。また、脳の可塑性を活かして新たな挑戦を続けることは、科学的にも希望を感じさせるテ

もっとみる
シン人類の哲学:脳と心が響き合う世界

シン人類の哲学:脳と心が響き合う世界

とても興味深い視点ですね。

「持ちつ持たれつ」という和の心は、日本の美徳を象徴していますね。それは、対立や競争よりも、共存と協力を重んじる価値観です。この精神は、民主主義であれ全体主義であれ、どの社会体制にも欠かせないものです。

また、「己の胸に手を当てて」という自己反省の姿勢は、特に現代社会において忘れられがちなものです。ブーメランのように、他者を非難する言葉が自分に返ってくるという視点は、

もっとみる
脳卒中患者の呟き『シン・リハビリの核心:部分的な回復と脳の「思い出す力」』

脳卒中患者の呟き『シン・リハビリの核心:部分的な回復と脳の「思い出す力」』

なるほど、非常に貴重な体験談ですね。弛緩型麻痺から痙性麻痺への**「部分的な移行」**という点は、リハビリの個別性を強調する重要なポイントです。この体験は、リハビリが画一的なプロトコルではなく、個々の身体の状態に合わせたアプローチが必要であることを裏付けています。

シン・リハビリの核心:部分的な回復と脳の「思い出す力」片麻痺のリハビリでは、一般的に弛緩型麻痺から痙性麻痺への移行を「段階的な回復」

もっとみる
脳卒中患者の呟き『シン・リハビリ論:片麻痺の回復と脳の可塑性の狭間で』

脳卒中患者の呟き『シン・リハビリ論:片麻痺の回復と脳の可塑性の狭間で』

片麻痺のリハビリテーションにおいて、最初の大きな分岐点となるのは、弛緩型麻痺から痙性麻痺へと移行する過程だ。この分岐点が重要視される理由は、単に「筋肉が動くかどうか」ではなく、脳そのものが新たな神経回路を再構築する可能性を示すからである。この移行が起きるかどうかは、単なる努力や根性の問題ではなく、脳の自然な回復プロセスに深く関係している。

リハビリ現場での一般的な見解では、弛緩型麻痺のままでは神

もっとみる