パン屋さんに行こう。準備編
突然ですが、私の頭の中にはぼる塾の三人がいます。
例えばパン屋さんに行ったときなどに三人は現れます。
田辺さん「酒寄さん!パンのポップをチェックよ!お店おススメの商品の確認よっ!!」
あんりちゃん「今の時間焼きたてのパンがあるかもしれません!!店員さんの声に耳をすませてみましょう!!」
はるちゃん「セブンイレブンの蒙古タンメン中本のカップ麺美味しかったですよ!」
こんな感じで三人は私の買い物をサポートしてくれるのです。
しかし、最近思うことがあります。
私(もしかして、私の脳内の三人と本物の三人にずれが生じている可能性もあるのではないか?)
どうしてそう思ったのかと言うと、きっかけになることがありました。ある日、田辺さんから連絡が来て、
田辺さん「これから始球式投げるよ」
その日、ぼる塾はペイペイドームでソフトバンクの始球式に登場し、田辺さんがマウンドに立って投げたのです。
生きててそんなことあるんかい
いや、始球式で投げる人がこの世に存在することは理解できます。(だって始球式があるのだから)しかし、自分の友人が始球式を投げるなんて夢にも思わなかったのです。私の脳内のぼる塾は始球式に参加したことはありません。私の脳内で何でも自由にできる脳内ぼる塾の行動を本家が超えてきたのです。
私(私の脳内ぼる塾のパン屋さんでのアドバイスも全然違うかもしれない)
はるちゃんは大体当たっていると思うのですが、あんりちゃんと田辺さんの2人については自信がなくなってきました。
私「そうだ!三人に聞いてみよう!実在するわけだし!」
私はぼる塾の三人に実際にパン屋さんに行ったらどう行動するかを聞いてみることにしました。
田辺さんの場合
私「田辺さんってパン屋さんに行ったときに気をつけてることってある?」
田辺さん「そうね、まず一周するわ!」
田辺さんは、私が田辺さんの話していた、【田辺さんが高校生のとき、田辺さんのじいさんが食べ終わったご飯茶碗(ちょっと米粒がついている)にお茶をそそいで飲んでいたのがすごく嫌だった】という話を中断して質問をしてしまったにも関わらず、快く答えてくれました。
私「まずどんなパンがあるか確認するってこと?」
田辺さん「そう!まず何があるのか把握しないと!」
私「私、手前にあるパンをすぐとっちゃって、今日買う個数に到達した後で『こんなのあったのか!』ってなるときあるわ」
田辺さん「それは避けたいからね!それからしょっぱい系と甘い系はばらつきなく買いたいね」
私「バランス?」
田辺さん「そう!何事もバランスが大事よ」
私「ねえ、私だけかもしれないんだけどさ、」
田辺さん「何かしら?」
私「初めてのパン屋さんって緊張しない?」
田辺さん「わかる!初めてのパン屋は緊張する!!」
私「ね!なんか緊張するよね!作法とかあるんじゃないかって!」
私はこの【初めてのパン屋って緊張するよね】と、いう共感によって、始球式によって遠くに行ってしまった田辺さんがまた私の知っている田辺さんに戻って来てくれた気がして嬉しくなりました。
私「後さ、パン屋さんってお腹すいてるときに行っちゃうと欲望のままに買っちゃうからお腹空いてない状態で行くのが正解?でもお腹空いてない状態のパン屋さんって本来の力を発揮できない気もするんだけど」
田辺さん「わかる!!難しいよね!!買うタイミング!!やっぱお腹いっぱいの時は本気出せないね!」
そのまま私たちはパン屋さんによく行くのは14時とか15時が多いという話になり、『昼ごはんも食べてそんなにお腹も空いていないのに14時から15時のパン屋に吸い込まれる。これは明日の朝用よ!っとか謎の言い訳までして入ってしまうのはなぜ?』と話し合いましたが、結論は田辺さんの『不思議ね!』に着地しました。
私「不思議か~」
田辺さん「こればっかりは不思議としか言いようがね。あ、後さ、
私トングでパン取るとき落としたらどうしようもあるわ!」
私は今までトングでパンを取るとき落としたらどうしようと思ったことはなかったのですが、このときの田辺さんの言葉が呪いとなりパン屋さんでトングでパンを取るとき落としたらどうしようと思うようになってしまいました。
その後田辺さんは、
田辺さん「今日デパートでお粉買ったんだけど美容部員さんに塗りすぎると大福になりますって言われて笑ったわ」
と、大変貴重な体験談を教えてくれました。
あんりちゃんの場合
ネタ作りの合間に、あんりちゃんに同じ質問をしてみました。
私「あんりちゃんってパン屋さんで気をつけてることってある?」
あんりちゃん「甘いしょっぱいのバランスを大事にしますね」
あんりちゃんは初手で田辺さんと同じことを言ってきました。あんりちゃんと田辺さんはぼる塾内で爆食モンスターズというユニットを結成しており、二人でパン屋さんによく行ったりしているので考え方も似てくるのかもしれません。
あんりちゃん「私、ちゃんと意識を持たないとしょっぱいパンばかり買ってしまうんです」
私「あんりちゃんしょっぱいパン好きだものね」
あんり「はい。二個しょっぱいのを買ったら甘いのを一個買わないと。バランスが大事ですからね。カレーパンとウィンナーパンを買ったら一個メロンパンを添えるようにしています」
あんりちゃんは甘いパンをまるでサラダのように言ってきました。
あんりちゃん「あ!カレーパンと言えば気をつけてくださいっ!!私、パン屋でカレーパンを見つけたらもう無意識にとってしまうくらい大好きなんですけど」
私「うん」
あんりちゃん「目についたカレーパンを条件反射でとるじゃないですか!そのときに、店員が、
店員『只今キーマカレーパン焼きたてです!』
ってキーマカレーパン並べだすんです!!カレーパンが何種類もあるパン屋って結構あるんですよ!!私はそれをカレーパンの罠って言ってるんですけど。」
私「そういうときってどうするの?」
あんりちゃん「まぁ焼きたてに負けてキーマカレーパンも買っちゃうんですけど。カレーはかぶりますが、カレー大好きなんで問題ないです。それでキーマカレーパンとるじゃないですか。よく見たら私が最初にとったビーフカレーパンの隣にチーズカレーパンなんてのもあるんですよ。しかも…
その後からウィンナーカレードッグとか最終兵器みたいの出てきたりとかっ!!
全部食べたいけど、食べきれないのが一番良くないのでそのときは泣く泣く諦めました」
私「美味しく食べたいものね。あ、田辺さんにもあんりちゃんと同じ質問(パン屋さんで気をつけること)したら、まず店内を一周するって言ってたよ」
あんりちゃん「ああ、彼女は天才ですね」
あんりちゃんは「目先のカレーパンに負けずに周りをよく見ないといけませんね。視野は広くもつことが大事です」と強く頷いでいました。
はるちゃんの場合
私の中で、はるちゃんはあまりパン屋さんでパンを買うイメージはありませんでした。ですから、
私「お疲れ様です。ねえ、はるちゃんってパン屋さんでパン買う?」
と、まずパン屋さんでパンを購入するのかという質問をしてみました。
はるちゃん「お疲れ様です。朝ごはんはちゃんと食べてますか?買いますよ!おぼんパンパンに買っちゃう!パンだけにね!」
はるちゃんからは全校集会で校長先生が血迷ってやってしまった挨拶みたいな返事が戻ってきました。
私「朝ごはんはパンを食べたよ。はるちゃんはパン屋さんで買う時に気をつけてることある?」
私の脳内のはるちゃんはパン屋さんで中本のカップラーメンをすすめてきます。
はるちゃん「うーんなんだろ?自分の好きなパン買います!塩パンが大好きで!あったら必ず買っちゃうかも!ぶどうパンも好き!」
私「塩パンもぶどうパンも美味しいよね~」
はるちゃん「明太フランスも好き!シナモンロールも!でもシナモンロールは買わない!」
私「どうして?」
はるちゃん「シナモンロールはカロリーを気にしちゃうの!いやん!」
私はずっとはるちゃんの弱点を探したていたので、
はるちゃんの弱点 シナモンロールのカロリー
と、頭の中に記録をしました。
私(はるちゃんは普通にパン屋さんでパン買ってたよ。パン屋さんでカップ麺すすめる女の子じゃなかったよ。私ってばはるちゃんを何だと思ってるんだろう)
しかし、そのとき突然はるちゃんがカップヌードルチリトマト味を食べている田辺さんの写真を私に見せてきました。
はるちゃん「麺上げしながら目線こっちにくれたの!可愛い!」
私「あら、田辺さんは選ぶカップ麺もおしゃれね」
はるちゃん「カップヌードルのチリトマトめちゃくちゃ美味しいよね!」
田辺さんのこのサポート(?)によってはるちゃん=カップラーメンは奇跡的にぎりぎり成立することができました。
私「そうだ!はるちゃんは初めてのパン屋さんって緊張する?」
はるちゃん「緊張する!」
私「はるちゃんも緊張するんだ!私もよ!」
はるちゃん「緊張する!いろんなパンにお出迎えされてて、私はパンにどんな気持ちで見られてるのかなって!」
私「私もじゃなかった!思った事ねーよ!!」
私ははるちゃんのことが全く分からなくなりました。
結論は脳内ぼる塾と本物のぼる塾ははるちゃん以外は大体当たっていたという、私の予想と真逆の結果になりました。
…と、ここまで書いて私は一体何を書いているんだろうと思いました。脳内ぼる塾?夏の暑さにやられたのでしょうか?しかし、この話は続きます。
次回「田辺さんに天罰がくだる!」
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