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夏が来た。ということは、吹き出す顔汗に悶々とする季節がきたということだ。 顔汗には深い因縁がある。忘れもしない数年前の夏、逃げ場のないアスファルトの都会を数十分歩きつづけて入った、JR高田馬場駅前の本屋。エスカレーターをのぼりきって、ふいにエアコンのきんとした空気に包まれて安堵したその時、向かいから歩いてきた女と目が合い、意地汚いうすら笑いを浮かべるのを見た。わたしは女のあさましさを呪ったし、滝汗を拭こうともしない乙女心のなさを恥じた。 かくして毎年、顔汗に耐えるファンデ
秋だしコスメを買った。なお秋とコスメ購入に特に関連性はない。 久々にちょっと遠めのイオンモールにおでかけしたら、デパコスとドラコスが揃ったショップができていて、つい見入ってしまった。先月の家計簿に美容への浪費が数字でありありと表されているのを見て、自堕落な己のが身を呪ったばかりなのに、気づけば、そろそろ手持ちのコスメラインナップに新しい風を吹かせるべきかしらという気持ちになっている。 さて今回お迎えしたのはアディクションのザ マット リップ リキッド。 色は001 Vin
