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メトロポリタン美術館展レポート@大阪

アートな話
昨日は大阪市立美術館のメトロポリタン美術館展を観てきたのですが、大阪も寒くてみんながコート着てるの見て服装間違えたと気づいたギータです。
というわけでこの展覧会は是非是非行ってみてということでメトロポリタン美術館展のレポートをさせてくださいね。

【展覧会の構成】

展覧会の構成は、15世紀ルネサンスから19世紀ポスト印象派までを3章に分けて展示されてました。
1つ目は「信仰とルネサンス」
フラ・アンジェリコ、ラファエロなどイタリアとクラナーハたちドイツ、ネーデルランドなど北方ルネサンス両方とも展示されていました

2つ目は「絶対主義と啓蒙主義の時代」
17〜18世紀絶対王政の元で華やかなイタリア絵画、宗教改革でプロテスタントになった北方の肖像画や風景画が展示。
ルーベンス、カラヴァッチョ、フェルマール、レンブラントとか有名人ですね。

3つ目は「革命と人々のための芸術」
19世紀産業革命後の印象派以降、市民が主題の展示。
印象派は誰もが知っているモネ、ドガ、ポスト印象派のシスレーまで展示されていました。

どの作品も知らないものはない美術史上重要な有名作品ばかりで、メトロポリタンって私立の美術館なのにって改めて驚きました。

【注目の作品】

現在、占いのお仕事もしているギータとしてはフランスのジョルジュ・ド・ラ・トゥールの『女占い師』が直接見られたのが嬉しかったかな?
有名で、名前は学生時代に覚え込んだけど、そんなに知らなかったのですが、謎の人物なんですね。この人。
「夜の画家」と呼ばれますが、この絵は暗くないね。
若者が運命を占われている瞬間にお金盗まれようとしている瞬間の怪しい絵なんですが、この主題、カラヴァッチョが描いて以来流行っていたらしいんですよ。
不安げな若者に占いを告げてコインを受け取る老婆とポケットからお金を盗む女性、「愛と信頼」とラテン語で書かれた(写真では読めないですね)メダイヨンを吊り下げた金の鎖を切ろうとしている別の女性。みんな怖い顔です。怪しいしかない。
不安から運命を聞こうとするのだけど、人生には愛と信頼があればこんな目に遭わなくて良いのかもなんて絵の前で考えてしまいました。
不安につけ込むのは昔から同じなんですね。
「私の言うことを聞かないと不幸になる」なんて言い方良くないですね。 

【感想】

どの作品を取り上げても語ることはたくさんあるし、展示方法も見やすくて良かったですね。
アカデミー派と反アカデミー例えばジェローム「ピュグマリオンとガラテア」とクールベ「水浴する若い女性」を並べることで理想的な肉体美を描くアカデミー派と写実主義のクールベさんの現実の肉体との違いが見比べられるように展示されていて、
キャプションの説明文にも書いてあったので、知らない人も注目はここだとわかるくらい親切でした。

美術に興味ない方にも全部説明したいくらい。ぜひ観に行って今年1番の展覧会です。

音声で聞きたい方はこちら スタンドFMでhttps://stand.fm/episodes/619f237a4171d4000664c0db

【展覧会案内】

【メトロポリタン美術館展案内】
大阪と東京の巡回展。
大阪はチケットはネットでも会場でも買えます。
2021年11月13日(土)〜2022年1月16日(日)
大阪市立美術館

2022年2月9日(水)〜5月30日(月)
国立新美術館

公式HPはこちら https://met.exhn.jp/

女占い師ジョルジュ

ジョルジュ・ド・ラ・トゥール『女占い師』(1630年頃)油彩/カンヴァスメトロポリタン美術館所蔵

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