見出し画像

ミニスカートが履けない

今スタバでパソコンを広げているのだけれど、隣にいた女の子二人組が立ち上がって私のすぐそばを通り過ぎていった。


座っていた時は気付かなかったけれどミニスカートに10㎝はあるだろうというヒールを履いて細くまっすぐな脚を露出していた。

思わず見入ってしまったけれど怪訝な顔をされずに済んだのは同性の特権だろう。


羨ましい、そう思ってしまった。

最近の私はいつも白Tシャツに黒スキニーだ。それが楽で自分に似合うのも分かっている。でも決まりきった服を着るたびにときめきはなくなってゆく。

「私の足は長くてきれいだ」自覚していた頃もあった、なんなら今でも鏡を見るたびほれぼれとする時がある。

でもそんなことは関係なくミニスカートが履けなくなったのだ。25歳を過ぎて美容院で渡される雑誌が大人向けになって、まわりには既婚者やママになる人も増えて、私もせめて見た目だけでもちゃんとしようと思ってしまったのだ。誰から見られてもキチンとした大人を装うことで人生のステージが上がれないまま生きている事への免罪符にしたかったのだ。


気がつくと面白くない大人になってしまったみたい。

決定打のように膝小僧に目立つ傷ができてしまった。

昔のようにすぐ治ることはなくて、ぐずぐずした傷痕はケロイド状に赤黒く盛り上がっている。その見た目はグロテスクでとても見せれるものではない。

過ぎ去った女の子達の後ろ姿を見ながら、何のしがらみもなく無邪気にミニスカートを履けた頃の自分を思い出した。

あの頃の私はたしかに可愛かった。でも今だって恐れているだけで本質は変わらないはずだ。


足の傷が治ったら久しぶりにミニスカートを履いて外に出てみよう。スースーして慣れるまで時間がかかるかもしれないから要練習だ。だってなりたかった面白い大人はきっと堂々とミニスカートだって履きこなしてしまうのだから。


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
SAORI

アンドロイドに支援を。アップデート費用にします

センキューSiri
35
アンドロイドのお姉さん 仕事でアンドロイドをよくやってます。 書く文字は人間くさくいたいな。