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安藤のワイン記事 まとめ

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ワインは飲み始めて11年。本を買いあさり、ワインを飲み続ける日々を経て、今は科学的にテイスティングできるように意識している。その場所でしか造れない味わいに興味がある。情報より、味… もっと読む
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料理の制約と誓約・浜松 勢麟

料理の制約と誓約・浜松 勢麟

2018年10月に静岡県浜松市にオープンした「勢麟」

大将の「旨いものを食べて欲しい」という精神をはっきりと感じる、まさに店名通り「勢」を感じる料理。すでに予約困難店となっている。

料理屋ではなく食べ物屋と言い切るお店の営業スタイルはユニークで、1~3月 河豚屋・ジビエ、4~5月天ぷら屋、6~7月鱧屋、8~10月天然鰻屋、11~12月河豚屋、と各季節の食べさせたい食材が明確で一通り体験したくな

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不況は『変われ』の合図

不況は『変われ』の合図

10年前は人気銘柄、今は?

当時は最先端で人気だったお酒は、変化をし続けないといつの間にか周りが進化して昔の味になる。現状維持は退化となる。

ワインの世界はどうだろう。

揺らぐことのない格付け、ボルドーの頂点五大シャトー
ラトゥール、ムートン、オーブリオン、マルゴー、ラフィット

頂点に立つシャトーも当たり前に進化し続けている

シャトーラフィットロートシルトのランチ会
DOMAINES B

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アンリジャイエの言葉・本質Ⅱ

アンリジャイエの言葉・本質Ⅱ

Tokyo Gentlemen’s Wine Club partⅡ
2018年に開催されたワインのプロフェッショナルが集まる濃厚無比なワイン会。地下の回廊に眠らせておくにはあまりに素晴らしい経験だったのでここに書き記す。
(余りにも長くなり過ぎたので、2編に分ける事にした)

▶カーゼバッセ ブルネッロ ディ モンタルチーノ リゼルヴァ ソルデラ2003年

香りは豊かでスミレ、凝縮した黒系果実、

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地下の回廊の薄闇で「また会いましょう」Ⅰ

地下の回廊の薄闇で「また会いましょう」Ⅰ

Tokyo Gentlemen’s Wine Club
2018年に開催されたワインのプロフェッショナルが集まる濃厚無比なワイン会(余りにも長くなり過ぎたので、2編に分ける事にした)

Tokyo Gentlemen’s Wine Clubメンバー

ヒロヤショップ榊原さん、長谷部酒店長谷部さん、サントリー柳原さん、シャトーラグランジュ&ライラヴィンヤード桜井さん、BB&R堀野さん、菅原さん、アー

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タイムマシーンに乗り込んでトラベラーになれるマデイラ

タイムマシーンに乗り込んでトラベラーになれるマデイラ

おそらくほとんどの人が自力ではたどり着かないカテゴリーだろう

「マデイラワイン」

スペインのシェリー、ポルトガルのポート、マデイラが世界の三大酒精強化ワイン。

マデイラワイン?料理酒?食後酒?そもそもどうやって飲むの?

人は基本的にわからないものを試さない。
やはり嗜好品の世界は共に歩くパートナーが必須だ。

超簡単に説明すると「マデイラ島で造られるワイン」
でも普通のワインとは造り方が異

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人生究極の1杯をクリエイトする

人生究極の1杯をクリエイトする

人生は短い

NO TIME TO DIE
死んだように生きる時間は、もう無い
死んだような二日酔いも二度と勘弁してほしい。

世界に星の数ほどある酒を全て飲むことは不可能だ。
テキーラ、ウォッカ、ジン、ラム、ウイスキー、ブランデー、
学生時代から集めていたハードリカーも全て飲みきれば身体を壊す。
所有している酒を全て飲む為の肝臓も無い。

死ぬほど旨い一杯を目指そうそうなると最近いかに「最高に美

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材質の差はない。違うのは中身の液体から伝わる〝情熱〟のみ

材質の差はない。違うのは中身の液体から伝わる〝情熱〟のみ

グラフィックデザイナー麹谷宏(こうじたに・ひろし)氏が手掛けるシャンパーニュクーラーは特別だ。元々超がつくシャンパーニュラヴァーだった作者は見た目美しいシャンパーニュのボトルを綺麗に見せるクーラーがないと世界を探した。最後の着地は「自分で造る」。

昨年10月に湯島の木村硝子店で開催された「麹谷宏グラスワークス就活展」にて。

SALON創設者の崇高なビジョンはシャンパーニュの価値をそれ以上に押し

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「美味しい」で終わるお酒と「感動」するお酒の差はどこにある?

「美味しい」で終わるお酒と「感動」するお酒の差はどこにある?

いつも深い学びを与えてくれるヴァンパッションのセミナー

きらめくトップ生産者とVPイチオシ銘柄との比較
「味」という本質では全く負けてなくどちらも素晴らしいクオリティ
違いは「すでに有名」か「まだ有名ではないか」のみ

本質が「味」であるなら、まだ有名じゃない方を探すのには価値がある
原石を発掘して研磨し付加価値をつけ世に送り出す仕事を長年続けているヴァンパッションの長けたアプローチは勉強になる

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品質は生産量に比例しない、しかし情熱は比例する。情熱のイタリアワイン。

品質は生産量に比例しない、しかし情熱は比例する。情熱のイタリアワイン。

イタリアワインの深すぎる世界を歩くには優秀なパートナーが必要だ。
今後、何を買うか、より、誰から買うか、がますます加速する。

なぜかと言うと酒業界は人材が不足しており、その傾向はますます顕著になっているから。どこも人を募集している。高い能力のある人材は独立するかより良い環境に行く。

上手いだけの人間になるなよ、と自分に言い聞かせ、今回は情熱のモンテ物産・松嶋兄貴の勉強会「イタリアワインの今を切

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日本にたった2本のみ存在する神の液体

日本にたった2本のみ存在する神の液体

過去様々なお酒を飲んできた中で「あれは凄かった」と思い出すお酒がある。

今回はその内の一本について書こう
まさに神の液体

▶︎Blandy’s MCDXIX(1419)

マデイラ島発見から600年を祝うスペシャルブレンド
2019年に600本のみリリースされ、日本には2本のみ存在する
熟成庫から最高のVTのみ選び、3世紀にわたる最高のブレンドに
中身は11種類のブレンドで1863 年~ 20

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ワイン好きは迷わず行くべき店2023

ワイン好きは迷わず行くべき店2023

飲食の日本酒シーンを引っ張ってきた先輩と話題の店に

ワイン好きは迷わず行くべき店だろう
おそらく昨年からワインラヴァーの間ではそう思われていたかもしれないが、試飲会以外でようやく訪問できた

ワインインポーターのジェロボームが運営する素敵なSalon

グラスも常に7種類?ほどあり、しかも横のショップからそのまま希望小売価格で持ち込み出来てしまう
ただ飲めるだけではなく、料理も星付き出身のシェフ

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これを飲まずして死ねない

これを飲まずして死ねない

日本ワインの極北 平川ワイナリー

デュジャック、ルフレーヴ、シャトーマルゴー、シュヴァルブランなど名だたるワイナリーで働き、ル・ジャルダン・デ・センス、ランスブール、ル・シャルルマーニュ、ミシェル・ブラストーヤジャポンなどトップレストランでソムリエとして修業した平川敦雄氏率いる平川ワイナリー

新商品ELOGE

12月に発売されたブルゴーニュスタイル(平川ワイナリーでは産地を未来に継承する為に

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シュヴァルブランの夜

シュヴァルブランの夜

先日ボルドーのブラインドテイスティング会をした際に、話題に上がりふと過去のテイスティングコメントを確認した

今考えてもあり得ない経験…
(今でも台湾に足を向けて寝られない)

シュヴァルブランはサンテミリオンのトップに君臨する第1特別級Aの生産者

最新ヴィンテージで1本10万円前後
もちろん古いヴィンテージはもっと高い

しかしあの頃の仕事後の終電までのグラス洗いは本当にためになった。今でも自

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ウルトラマリン

ウルトラマリン

ウルトラマリン”と聞くと
中学の時に流行った香水を思いだす

懐かしっ!

しかしワインの世界ではこれを指すのだ

ソノマで一番冷涼な銘醸畑
チャールズ・ハインツのピノ・ノワール100%
ここの葡萄はかなりレア

葡萄農家のハインツ氏が卸すスター生産者20軒
とマイケル・クルーズが使用してい

俺にも卸してくれないかな。スター生産者と安藤だけに卸してる、と。

Ultramarine Blanc

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